人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

メニュー

ここからコンテンツです

明日への伝言板試聴コーナー

  • 2023年11月27日(月)放送
  • テーマ / 性的マイノリティ ジャンル検索
  • 性自認について思うこと

鶴田弥生

YouTubeを再生する

PDFダウンロードPDFダウンロード
性自認について思うこと

今日は、北九州市の中学二年生の作文を紹介します。題は『性自認について思うこと』です。

「女の子らしく」「男の子だから」というような言葉があります。私はこの言葉を聞いて考えることがあります。
以前、ランチョンマットを買いに母と出かけたときのことです。私が青色のマットを選ぶと、母が「男の子の色だけどいいの。」と言いました。私が「性別なんて関係ないんだよ。」と言うと、「そうだよね。ごめんね。それにしよう。」と言いました。
きっと色以外にもさまざまなことに「悪気なく」性別の決めつけをしてしまうことがあるのだろうと思う出来事でした。
私の住んでいる北九州市では、令和二年度から男女関係なく中学校の標準服がスカートやスラックスから選択できるようになりました。
祖母が「今はいい時代だね。昔は決まっていたからね。それに不満を考えたこともなかったけど、きっとそれじゃいけないんだよね。自分で選べるんだ。それがいい。」と言っていました。
性別で区別するのではなく、自分の着たいものを身につけられるようになったのはすごく大切なことだと思いました。
制服や持ち物、見た目だけではなく、性別にとらわれない考え方をもつ人が増えれば、みんなが暮らしやすい世の中になると思います。また、「女の子らしく」「男の子だから」というような言葉は、言っている人に悪気がなくても、聞いて傷つく人がいることを忘れてはいけないと思います。そして、性別に関係ない、自分のしたいことや自分の考えが「自分らしさ」をつくっていくと私は考えます。
自分の意見を押しつけるのではなく、その人の意見に耳を傾けて、「女性」「男性」というより「個人」として相手を見ることで、人それぞれの見た目や考え方を「個性」として考えられる世の中になればよいと思います。
 
いかがでしたか。
何気ない家族との会話から、性別によって無意識の決めつけがあることに気づいた作者。外見よりも、考えや気持ちが大切だと伝えてくれました。性別に違和感を持っている人も、私たちの近くにいると思います。違いを個性として尊重し、ありのままの自分を表現できる社会にしていきたいですね。
では、また。