ここは市内の、あるコンビニエンスストアです。
※SE(コンビニエンスストアの店内の雰囲気)
【外国人店員Aさん(男性)】いらっしゃいませ!
ここで働いているAさんは、海外からの留学生です。日本語学校で学んだ後に専門学校に進み、ビジネスの勉強をしながらアルバイトをしています。
Aさんは、日本に来た当初、ちょっと戸惑ったことがあると言います。ある日、朝寝坊をして日本語学校の授業に一分遅れました。それが、「遅刻」と記録されたのです。
「僕の国では、それくらいの遅れは許されているので、『えっ、たった一分でも遅刻ですか?』と戸惑いました。でも、それ以来、学校やアルバイト先へは五分前までに行くようにしています。」とAさん。
日本のルールは厳しいと感じることもありましたが、今では、みんながルールを守ることで安心して暮らせるのだと思うようになったそうです。
Aさんが働くコンビニエンスストアには、学生、社会人、親子連れ、高齢者などいろいろな人が買い物に来ます。すっかり仲良くなった同年代のお客さんや、Aさんのことを何かと気に掛けてくれる近所のおばあちゃんもいるそうです。
ただ、中にはAさんのレジが空いているのに、わざわざ日本人のレジの列に並ぶ人や、日本語がうまく聞き取れずに聞き返すと、不機嫌になる人もいると言います。
Aさんは、心の内をこう語ってくれました。
「外国人は怖いと思っている人がいるかもしれません。でも、言葉も文化も慣習も全く違う日本へ来ている僕たちも、本当はとても心細くて怖いんです。それでも素晴らしい出会いがたくさんあったおかげで、このまちの住人として暮らせるように、もっと日本のことを勉強したいという気持ちが強くなりました。」
Aさんの夢は、いつか自分の国に帰って、仕事のない人たちが働ける会社をつくること。時間を守る、約束を守る、丁寧な接客をするなど、日本で学んだことをみんなに教えたいと考えています。
違いをなくすのではなく、違いを知ろうとする。そこから、さまざまな人々が共に生きる「共生社会」が始まるのではないでしょうか。そんな「共生社会」を実現するためにも、年齢や性別、国籍、障害のあるなしなどにかかわらず、お互いを尊重し合い、理解しようとする気持ちを大切にしたいですね。
では、また。



