REPORTレポート
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敦、大なり、煌、盛なり。「敦煌」という二文字は、盛大で輝かしいという意味を表し、繁栄の願いが込められています。
漢武帝が西域を切り開き、「両関を据え、四郡を列して」から(両関は玉門関、陽関、四郡は武威、張掖、酒泉、敦煌)、これまで、敦煌は2100年余りの歴史を有しています。
また、敦煌は古代シルクロードの「第一中枢都市」であり、歴史学者の范文瀾(はんぶんらん)氏が指摘した「外国の文化を最も多く受け入れている地域」でもあります。国学の大家季羨林(きせんりん)氏は、敦煌は世界四大文明体系が交わる唯一の場所であると評価しています。
敦煌を旅した人は、敦煌の壁画や鳴砂山月牙泉のほかに、街角のレストランのなつかしい味を思い出すでしょう。
敦煌の美食は敦煌の文化芸術のように、悠久の歴史と千年の深い情を持っています。
敦煌のポピュラーなグルメといえば、「胡羊焖餅」でしょう。
古代、敦煌は少数民族の遊牧地であり、人々は彼らを総称して「胡人」と呼んでいました。 隋・唐の時代以来の、漢族文化と胡人文化の融合は、敦煌の食文化の発展を代表するものとなり、そうして発展した食文化は胡人の食習慣にちなんで名づけられました。
羊肉にほぼ火が通ったら、小麦粉をこねて薄くした生地のクレープを一枚一枚羊の肉に被せます。 大きな羊の肉がお皿に敷き詰められ、一枚一枚のクレープは柔らかくなめらかで、タレは濃く、まろやかで香りがあります。
「天上の龍肉、地上のロバ肉」というのは敦煌のグルメ界でよく知られる言葉です。「八の怪」の一つであるロバ肉黄麺は、敦煌でなければ食べられない珍味です。
黄麺は、鮮やかな黄金色にちなんで名づけられ、龍のひげのように細く、しなやかで伸びがあり、食感がしっかりしています。このしっかりとした触感は、ラーメン職人の腕によるもので、約4㎏の薄黄色の生地を、細長く伸ばしたり、回転させて螺旋状にひねったりして、春雨のような麺を作ります。
敦煌ラーメンの伝統的な製法は千年以上前から存在しており、紀元10世紀の末期に作られた莫高窟第256窟の宋代洞窟の中には、ラーメンの壁画があるほどです。
敦煌に来て、沙州夜市の串焼きを食べないのはもったいないです。二、三人でテーブルを囲んで、紅柳焼肉を食べながら、ビールを数杯飲んでこそよい敦煌の旅だと言えるでしょう。
中国北西部の人々は、頭から尻尾まで、肉から骨まで、内臓から骨髄まで、羊を全部食べます。ロースト、フライ、蒸す、煮る、餡掛け、蒸し煮、煮しめ、煮込む、炒めるなど様々な羊の調理法があります。どれも特色を持つ珍味ですが、敦煌の紅柳焼肉は、羊の肉をローストして食べるユニークな料理のうちの一つです。
紅柳の枝を一本一本丁寧に選んで、肉を串に刺すためにその一端を尖らせます。
羊の肉を刺した紅柳を炭火で焼き上げます。焼く過程で、紅柳の中のビタミン豊富な油脂が羊肉の中にしみ込むことで、肉の栄養を増やすだけでなく、独特な木の香りも出てきます。
敦煌に来たら、「お肉を大口でほおばったり、お酒を大きなお椀で飲んだり」して、北西部の人々の奔放な荒々しさがもたらす楽しみを存分に楽しんでください。
この体験は、旅の中で最も楽しい時間かもしれません。
甘粛省は区域が広いため、朝食が場所によって異なります。
蘭州の人々は牛肉麺で一日を始めますが、敦煌の人々は羊肉と春雨のスープで一日を始めます。
敦煌で飼育されている脂肪の多い雌羊を選び、きれいに洗って大きな塊に切ってから鍋に入れ、清水で煮ます。血の泡をきれいに取り出し、火が通ったら、少量の塩を加え、肉をすくい取って骨を取り外したあと、もう一度骨を鍋に戻し、弱火でスープを作ります。
食べる時は、まず骨スープを水で薄め、ショウガ、コショウなどの香辛料を適量入れて沸騰させます。
次に調理した肉を薄切りにし、塊状の春雨と一緒に茶碗に入れてから煮立ったスープをすくい入れ、香菜やニラ、ネギ、粉唐辛子などを振りかけます。
赤や黄、緑、白の具の上に、香りがピリッと効いていて、辛くて爽やかな食感です。脂っこいようですが飽きません。滋養強壮のほか、体を温め、風邪を治す効果があります。
敦煌で育つコトカケヤナギの一種を、地元の人々は「梧桐」と呼んでいます。
この木から流出する食用可能な樹液を、生地に加えて麺を作ります。
こうして作られた麺はしなやかで歯触りがよく、またさっぱりして胃に優しいです。この麺は細長く、厚みが均一で、スープが新鮮であり、通称「アルカリ麺」、または「サオズ麺」とも呼ばれます。
アルカリ麺は、唐の時代から敦煌人のおもてなしの逸品として扱われていました。麺類を主食とする敦煌人にとって、長寿アルカリ麺は特別なものです。
家族が増える時にはアルカリ麺を食べ、新年や祝日にもアルカリ麺を食べます。人々の長寿を象徴しており、「長寿アルカリ麺」と呼ばれています。
泡児油糕は唐代の「見風俏」から発展作られた料理で、少なくとも1200年以上の歴史があります。当初、それは宮廷の宴会でのみ食べられていました。
泡儿油糕はその鮮やかな黄色と、毛糸のようなふわふわの表面にびっしりとした真珠のような小さな泡があることにちなんで名付けられました。
泡儿油糕はデザートのようなもので、もろい綿のようにサクサクしていて、中身は甘くてモチモチとした砂糖のようです。食べると、サクサクしていて甘くてさっぱりします。
敦煌では各年齢層に喜ばれる食事の前後に欠かせないデザートです。
この夏、敦煌で皆様をお待ちしております。本格的な敦煌料理をぜひ味わってください。 。
提供:敦煌市文化・スポーツ・放送・テレビ・観光局 宣伝和節会
2021年6月