起業の原動力は北九州での出会い
アーティストが集う古民家リノベーション
若者の可能性を広げるビジネス展開
住んでいると気づかない北九州市の良さ。実は、市外の人から見ると「北九州市は新しいことにチャレンジしやすい都市」だと言われています。市では、このことを若い人をはじめ多くの人に知ってもらいたいと、地方創生のさまざまな取り組みを集約して効果的に発信する「New U(ニューユー)」という都市ブランドを立ち上げました。
起業の原動力は北九州での出会い
アーティストが集う古民家リノベーション
若者の可能性を広げるビジネス展開
「New」は、「新しい」「生まれ変わる」などの意味を持ちます。「U」は、「You(あなた)」のほかに、Unique(唯一の)やUniversal(全世界にわたる)など、Uからはじまる様々な単語によって、北九州市の潜在能力を表現しています。 人生やビジネスの新しい物語のステージになる、北九州市。「New U」は、この都市の、無限の可能性を、全世界の人々にアピールし、「自分ごと化」してもらうきっかけをつくるスローガンです。
人口減少が進む地方都市では、生産活動を支える層をいかに増やすかが課題です。
幸い本市には、今なお人口90万人を超える市場があります。ほどよい自然があり、充実した都市インフラと家賃や生活費の安さが両立している点も、本市ならではの強みであり、「新しいことを始めたい人」には魅力的な要素です。
新しい都市ブランド「New U」を通じて、本市が何か新しいことにチャレンジしやすい都市だと全国に発信し、この街に関心を持つ人を増やし、関係人口や移住者の増加につなげてまいります。
北九州市長 北橋 健治
村田 里史さん 高山 純平さん
2年前、県外の大手電機メーカーを退職して北九州で起業しました。大学時代を過ごした北九州には人脈もありましたし、資金調達のサポートなど、市が行っている手厚い起業支援制度も魅力でしたね。起業後まもなく、オフィスを置いた「COMPASS小倉」(※1)でWebサイト運用のプロである高山さんと出会い、事業構想が一気に具体化。今年5月には、Web上でオリジナルな結婚式をつくりあげていく当社独自のブライダルサイトを立ち上げました。市の「北九州発!新商品創出事業」(※2)にも認定され、おかげさまで滑り出しは順調。今後は市が運営する求人サイトなども活用し、事業を広げたいと思っています(村田さん)
※1 市が運営する起業家のためのシェアオフィス(同じスペースを複数の利用者によって共有するオフィス)。小倉駅北側のAIMビルにある。
※2 市内中小企業が開発した新商品などの販路開拓を支援する事業
上野 晶比古さん
陶芸家、雑貨職人、イラストレーターなど、アーティストが集まるシェアハウス(※)兼アトリエにしようと、昨年秋、若松区にある築70年の古民家を購入。2022年中のオープンを目指して改装を進めています。私は福岡市在住で、当初は福岡周辺で物件を探していましたが、不動産情報サイトで北九州の物件が突出して多いことに気づき、10軒ほど実際に足を運び、理想的な古民家物件を選ぶことができました。古民家のニーズは全国的に高まっています。北九州に目立つ空き家は、見方を変えれば貴重な資源。うまく活用すれば、ここ北九州から古民家リノベーションのブームを起こすことも夢じゃないと思います。
※一つの住居に親族ではない複数の人が共同で生活すること
宮坂 春花さん(左側)
私たち Mahal.KitaQ(愛称マハキタ)の母体は、北九州市内の大学在学中に立ち上げた学生団体。海外企業でのインターンなどさまざまな海外プログラムを企画しました。卒業後、いったん東京の企業に就職した後、昨年、マハキタを法人化する形で起業。現在は東京と北九州の二拠点体制で、大学生を対象とした海外研修事業やメディア事業など、東京で得た最新情報や人脈を北九州で活用する取り組みを進めています。今年9月には、女子大学生だけで運営するカフェ「ippo」を小倉駅北側にオープン。また9月に始めたZ世代(1990年代後半から2000年代前半に生まれた世代)の若者に北九州で活動するための出会いやノウハウを提供する「北九州Z世代プロジェクト」は、市からも「New Uの構想にマッチしている」と期待されています。
市内に短期間居住し、まちの雰囲気や生活に便利な環境が整っているかなど、北九州市の暮らしを体験できる制度です。
出産や子育てでキャリアを中断したものの、もう一度働きたいと思っている女性や、仕事と子育て、介護を両立しながらもっと活躍したいと考えている女性などを総合的にサポートする施設です。
市内に拠点設置を検討する首都圏などの企業に、「交通費」「宿泊費」「ワークスペース利用料」の助成を行うほか、市内企業や学生とのビジネス提携や人材発掘を支援します。
市内にある商店街の空き店舗への出店を希望する人に、賃借料か改装費の一部を助成します。
この都市で「あたらしいことを、はじめる」のは何も市外の人だけではありません。 地元にいながら新しいことを始めようとする人を応援するメニューづくりにも積極的に取り組んでいます。