特集飲酒運転撲滅

一人一人の意識と行動で飲酒運転をゼロに


二日酔い運転
20~23時 「今日は飲むぞ!」
0時 「タクシーで帰宅」
翌7時 「二日酔い気味だな…」
8時 出勤途中「二日酔いでも飲酒運転ですよ!」「えっ、そうなの!?」

 平成18年に福岡市で起きた飲酒運転による死亡事故をきっかけに、全国で飲酒運転撲滅に向けた機運が高まりました。飲酒運転による事故件数は市民・事業者・行政の取り組みや、法改正による厳罰化で減少傾向にありますが、撲滅に向けてさらなる取り組みが必要です。今回は、飲酒の機会が増える年末年始を前に、飲酒運転撲滅について特集します。

●飲酒運転事故発生件数の推移

北九州市181920212223
発生件数887449666746
死者数011110
福岡県181920212223
発生件数525366284296337257
死者数915111098

飲酒運転は危険で悪質な犯罪

 福岡県内の飲酒運転事故発生件数は、平成22年が全国ワースト1位、23年は全国ワースト2位でした。本市でも平成22年に67件、23年に46件の飲酒運転事故が発生しています。

 飲酒時に運転すると注意力や判断力、身体的反応が鈍くなるため、速度超過や信号無視など危険な運転につながります。一旦事故が起こると悲惨な結果を招きやすく、死亡事故の割合は通常の事故と比較すると8.7倍にもなります。また、違反者の4人に1人がアルコール依存症の疑いがあるというデータもあります。もしも家族や知人に「依存症かも?」と思われる人がいたら、市の相談窓口を利用してください。

アルコール依存症相談窓口

北九州市精神保健福祉センター TEL093・522・8729

飲酒運転撲滅に向けた機運を盛り上げよう

 飲酒運転には厳しい行政処分と罰則が科せられます。さらに今年4月、福岡県で全国初の罰則付き飲酒運転撲滅条例が制定されました。この条例の目的は、過料を科すことではありません。県民、事業者、行政などが力を合わせて撲滅へ向けた社会的機運をより高めることにあります。

 「少ししか飲んでいないから」「二日酔い気味だけど一晩寝たから」などの場合でも飲酒運転になることがあります。まして、事故を起こしたり検挙されたりすれば、仕事や生活を失うことになります。そして、自分の周りの大切な人を傷つけてしまいます。自分自身や大切な人が加害者にも被害者にもならないよう、飲酒運転撲滅に向けて取り組みましょう。

飲酒運転を「しない・させない」ために

 これからの年末年始、お酒を飲む機会が増えると思います。飲酒運転による検挙者の約4割は直前に飲食店でお酒を飲んでいたというデータもあります。

 「飲んだら乗らない、乗るなら飲まない、乗る人には飲ませない」の3ない運動を徹底し、

  • 公共交通機関を利用する
  • 運転代行を利用する
  • ハンドルキーパーを決める

などで絶対に飲酒運転を許さないようにしましょう。

 飲酒運転撲滅に特効薬はありません。しかし、一人一人が自覚し周りの人にも声をかけ合うことで、飲酒運転「ゼロ」は必ず実現できます。

●飲酒運転に係る罰則

 運転者・車両提供者酒類提供者・同乗者
酒酔い運転
(飲酒量に関わらず言語動作が正常でないなどの酩めいてい酊状態での運転)
●5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
【運転者の違反点数】
35点…無条件で免許取り消し(欠格期間3年)
3年以下の懲役又は
50万円以下の罰金
酒気帯び運転
(呼気中のアルコール濃度が0.15mg/リットル以上ある状態での運転)
●3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
【運転者の違反点数】
呼気中のアルコール濃度0.25mg/リットル以上⇒25点…免許取り消し(欠格期間2年)
呼気中のアルコール濃度0.15mg/リットル以上、0.25mg/リットル未満⇒13点…免許停止(90日)
2年以下の懲役又は
30万円以下の罰金

福岡県飲酒運転撲滅運動の推進に関する条例が制定されました

主な内容

県民の責務

  • 家族や知人が飲酒運転するおそれがあるときは、その防止に努め、飲酒運転したときは、警察官に通報するよう努めなければなりません。
  • 飲酒運転違反者はアルコール依存症の受診に努めなければなりません。
  • 5年以内に再度違反した場合、アルコール依存症の受診が義務付けられます。
    ⇒受診しない場合、5万円以下の過料

全ての事業者の責務

  • 従業員の飲酒運転を防止するため必要な対策を講じるよう努めなければなりません。
  • 飲酒運転違反者が通勤・通学中の場合、公安委員会から勤務先・学校に通知されます。

【この特集に関する問い合わせ】 市民文化スポーツ局安全・安心課 TEL093・582・2911

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