特集門司港レトロ

古くて新しい魅力あふれる港まち

門司港レトロ地区写真
▲門司港レトロ地区(平成24年9月撮影)

 門司港レトロ地区は、歴史的建造物の保存活用やウオーターフロントの整備、官民共同でのまちづくりにより、年間約200万人以上が訪れる人気の都市型観光地です。また、昨年の北九州空港国際定期便の就航を機に、海外からの観光客も増加しています。今年は市制50周年の節目ということもあり、施設のオープンやリニューアルが相次いで予定されています。今回は、門司港レトロ地区の魅力を紹介します。

門司港の歴史と門司港レトロ地区

 明治時代から国際貿易と旅客の拠点港として栄えた門司港。日本三大港の一つにも数えられ、明治から昭和初期にかけては金融機関や商社などの本社が立ち並び、活気のある町並みでした。

 その当時に建てられた歴史的建造物の魅力を活用した大正浪漫のまちづくりを進めようと、平成に入ってから旧門司三井倶楽部や旧門司税関などを移設・保存し、レトロ感漂う観光地としてスタートしました。他にも、開閉型のはね橋「ブルーウイングもじ」や民間の展望室、ホテルなどウオーターフロントも整備され、都市型観光地としても注目されるようになりました。

全国、そしてアジアから注目される観光地へ

 門司港が全国的な観光地へと生まれ変わったのは、施設の整備だけが要因ではありません。平成7年のグランドオープン後、官民が共同でまちづくり団体を作り、さまざまなイベントを行い、いつ来ても楽しめるまちを実現したことも大きな要因です。人が集まることで雑誌やテレビの取材も増え、さらに全国的な知名度がアップしました。

 また、海峡の風景や古い町並みなどロケーションの美しさから、映画ロケ地としても多く使われるようになりました。そのロケ地を巡るツアーも好評です。最近では、韓国、台湾、東南アジアなど海外からの観光客も増加しています。

市制50周年に新たな魅力を発信

 門司港レトロ地区では今年度、7月19日の「旧大連航路上屋」オープンを皮切りに、さまざまな施設のオープン、リニューアルがめじろ押しです。

 昭和初期の建物を活用した旧大連航路上屋は展示スペースや会議室、休憩室を備え、市民や観光客が気軽に利用できます。

 今や門司港駅海側の大連通りの代表的スポットとなっている「関門海峡ミュージアム」は、関門海峡の歴史を幻想的に再現した展示が魅力です。7月に開館10周年記念企画展やトークショーが開催され、大連通りのにぎわいをつくります。

 さらに、本物の列車の運転席での運転の疑似体験や、ミニ列車の運転体験などが楽しめる「九州鉄道記念館」も、8月の開館10周年を記念し夏休み中に展示車両のリニューアルが行われ、新たな魅力が加わります。

輝き続ける門司港レトロ

旧三宜楼写真

 門司港レトロ地区の象徴・門司港駅は現在、保存修理工事中ですが、年内には見学デッキが整備され、国の重要文化財の工事見学という貴重な体験ができます。さらに、来年2月1日には開業100周年を迎え、さまざまなイベントも予定されています。

 そして、門司港レトロ地区の市制50周年を締めくくるのが「旧三宜楼」のオープンです。昭和初期に建てられ、高浜虚子や出光佐三が頻繁に訪れた、門司港有数の料亭でした。門司港の栄華をしのばせる、この近代和風建築が飲食スペースを備えよみがえります。古さと新しさ、両方の魅力が詰まった門司港レトロ地区。本市が誇る歴史と観光のまちとして、これまで以上に魅力を発信し、未来へ向けて輝き続けます。

旧大連航路上屋が7月19日(金)にオープン!

旧大連航路上屋写真 当時の面影を残す外観 2階ホール 2階回廊

 昭和4年、門司から大連などへの国際航路の旅客ターミナルとして建てられた上屋。この門司港の繁栄を象徴する近代遺産が、当時の面影を残したまま市民や観光客が集う施設として再整備されオープンします。1階は門司港と大連の歴史資料や模型船を見ることができる展示スペースの他、さまざまなイベントを開催することのできる多目的スペース、貴重な映画資料等を展示している松永文庫の展示室などがあります。2階は当時の待合室の雰囲気を味わうことのできるホールや関門海峡が見渡せる回廊などがあります。展示物の見学や休憩は無料で利用することができます。

旧大連航路上屋/門司区西海岸1丁目3番5号 TEL093・322・5020

開館時間/9~17時


夏のイベント情報

◆旧大連航路上屋オープン記念イベント

  • 門司港ウエストコーストフェスティバル 門司港駅から旧大連航路上屋までの通りを、クラシックカーの展示やコンサートなどにぎやかなイベントで埋め尽くします。7月19日(金)~21日(日)の10時(19日は12時)~18時。

◆関門海峡ミュージアム開館10周年記念イベント

  • 戦場カメラマン&ペーパーアーティスト「渡部陽一・太田隆司」二人展 7月13日(土)~9月1日(日)の9時(初日は12時)~17時、関門海峡ミュージアムで。入場料一般400円、小・中学生200円。
  • 渡部陽一・太田隆司トークショー 7月20日(土)13~14時、旧大連航路上屋で。入場無料。「二人展」入場者には7月13日から先着200人に座席券を配布。
  • 太田隆司ペーパーアート制作実演 7月20日(土)14時15分と21日(日)14時、15時30分(各30分間)、関門海峡ミュージアムで。「二人展」入場料が必要。
  • 渡部陽一サイン&握手会 7月20日(土)14時15分~14時45分、関門海峡ミュージアムで。「二人展」入場料と渡部陽一さんの書籍の購入が必要。

◆開館10周年記念 九州鉄道記念館常設展示リニューアル

 電車・電気機関車3台の運転席部分を新たに展示します。さらに、懐かしいブルートレインの客車も登場します。7月下旬から順次。

【この特集に関する問い合わせ】 産業経済局門司港レトロ課 TEL093・322・1188

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