人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2017年11月16日(木)放送

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あなたと会う事
今日は、北九州市立文学館が平成二十八年度に募集した「あなたにあいたくて生まれてきた詩」コンクールの中から、北九州市の中学一年生、岡本 樹さんの『あなたと会う事』という詩を紹介します。

 『あなたと会う事』
九州国際大学付属中学校一年 岡本樹

ガリガリ君が当たる確率 25分の1
裁判員に選ばれる確率  5千分の1
自動車事故で死ぬ確率  1万分の1
飛行機が墜落する確率  20万分の1
雷に打たれる確率    1000万分の1
自分が生まれる確率   3億分の1
あなたと会えた確率   70億分の1

この確率が本当だとしたら
毎日が奇跡に満ちあふれている

そして僕たちは この幸せな毎日を
何気なく すごしている
いかがでしたか。樹さんは、人が生まれてくることや、人と人が出会うことは、どれほど奇跡に満ちたことなのか、生活の中のさまざまな確率を例に出して伝えています。
人が生まれてくる確率を、樹さんは三億分の一と言っています。気の遠くなるような数字です。私たち一人一人は、そうした奇跡的な確率でこの世に誕生した命です。
また、人と人の出会いも天文学的な確率で起こります。世界には七十億人以上の人がいます。そのうち一生で出会える人は、きわめて限られた数です。すべての出会いは奇跡と言えます。
ところが、私たちはこうした奇跡をつい当たり前のように感じてしまい、何気なく日常を過ごしがちです。生まれてきたことや、出会いの喜びを忘れて、眼の前の幸せに気づかずにいるのかもしれません。
樹さんが詩で表しているように、私たちの毎日には、命や出会いの奇跡が満ちあふれています。その事実をしっかりと見つめて毎日を過ごせたら、自分自身や周りの人たちをもっと大切に思うことができるのではないでしょうか。一つ一つの出会いをかけがえのないものとして受け止めることができるのではないでしょうか。
皆さんも考えてみませんか。自分や家族が生まれてきた奇跡について。仲間たちや大切なあの人に巡り会えた奇跡について。
では、また。