人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2017年11月20日(月)放送

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おじいちゃんのでんわ
今日は、北九州市立文学館が平成二十八年度に募集した第七回「あなたにあいたくて生まれてきた詩」コンクールの中から、北九州市小倉北区の小学一年生、金子朋奈さんの詩を紹介します。本人の朗読でお聴きください。

 『おじいちゃんのでんわ』
北九州市立中井小学校一年 金子朋奈

パパがおもそうにもってかえってきた
まっくろいはこ
くるくるのコード まあるくならんだすうじ
 これなあに?
おじいちゃんのでんわだよ
 でんわ? ポケットにはいらないよ!
といったら パパはおおわらいして
おうちからかけるでんわだよ
おじいちゃん とものたんじょうびには
まいとしわすれずに
おめでとうって でんわしてくれてたでしょ
 これでかけてたの? これつかえるの?
パパがかべのあなにコードをさしこむと
チン とおとがした
じゅわきをみみにあてると ツー
じゅんびかんりょう!っていってるみたいだ

おじいちゃんは きょねん なくなった
でも このでんわのむこうには
すぐそこにおじいちゃんがいるみたい
だから
ツーっていってるでんわのむこうに
ちょっと はなしかけてみた

 もしもし おじいちゃん?
 とも いちねんせいになったよ
 おともだちもいっぱいできたよ
 しょうがっこう とってもたのしいよ
 てんごくでも とものこえ きこえてる?

ともちゃん にゅうがくおめでとう
しょうがっこう がんばれ!
おじいちゃんのいつものやさしいこえが
きこえてきそうだ

いかがでしたか。朋奈さんは、優しいおじいちゃんが大好きだったのでしょうね。そして、おじいちゃんも朋奈さんとふれ合うことをとても楽しみにしていたのでしょう。 

思い出がいっぱいつまった黒電話。朋奈さんは、おじいちゃんに話したいことが、まだまだいっぱいありました。もっともっと、おじいちゃんとふれ合いたかった。
みなさんも、家族や身近な人のことが心に浮かんできて、気持ちが「ホッ」と温かくなることはありませんか?
それは、その人の温もりが心に深く残っているからかもしれません。

人は生まれてからずっと、家族や身近な人など、誰かとつながって生きていきます。その中で言葉を交わしたり、ふれ合ったりします。そこに、優しさや温もりがあれば、素敵なつながりができるのではないでしょうか。
では、また。