人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2018年11月09日(金)放送

テーマ / 拉致問題 ジャンル検索

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拉致問題って何?
米朝首脳会談など北朝鮮関係の記事をネットで検索していた大学生二人が、なにやら話し込んでいます。
「日本は、北朝鮮に対して、まず、拉致問題の解決を、と言うけど、北朝鮮はなぜ日本人を拉致したんだろう。それに、どうして北朝鮮だと分かったんだろう。」
「私も『なぜかな』と思ってた。それで調べてみて分かったのは、拉致の真相は明らかになってないけど、目的の一つが、日本人を教育係にして、北朝鮮工作員を日本人に仕立てるという計画だったとみられているわ。一九八七年に韓国の旅客機を爆破させた犯人は、日本人になりすました工作員でね、拉致被害者の一人から日本語を学んだと証言したわ。他にも亡命した工作員の証言があって、拉致の疑いが濃厚になったの。」
「拉致された人は怖かっただろうなあ。横田めぐみさんはまだ中学生で、下校途中に拉致されたんだったよね。」
「そう。しかも、めぐみさんが平壌で生きているという情報が入ったのは、拉致から二十年後よ。」
「そうなんだ。一刻も早く、拉致した人を返してもらいたいね。」
「だから、めぐみさんのお父さん、横田滋さんが一九九七年に『北朝鮮による拉致被害者家族連絡会』を設立したの。日本人拉致問題の早期解決、拉致被害者の全員帰国を目的に、様々な活動をしているのよ。」
「で、拉致された人は北朝鮮で暮らしているわけ?」
「それが…。」
「え?」
「北朝鮮が初めて拉致を認めた二〇〇二年に、拉致された日本人のうち五人だけ帰国したの。北朝鮮はそれで拉致問題は解決したと主張しているわ。」
「拉致された人は何人いるんだい?」
「政府が拉致されたと認定したのは十七名、拉致の可能性を排除できない人は約九百人もいるのよ! でも、北朝鮮は、生存者は帰国させた五人のみだって。」
「うわああ、知らなかった…そんなに多くの人が!」
「そうなのよ。政府は拉致問題解決のため、あらゆる手を尽くしているけど、私たちも、『拉致は決して許さない』って気持ちを持っていないとね。」
いかがでしたか。
拉致問題の解決のためには、私たち一人一人がこの問題をしっかり理解すること、そして、風化させないよう心に留めておくことが大切ですね。
では、また。