人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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  • 2018年11月15日(木)放送

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友達
今日は、北九州市立文学館が平成二十九年度に募集した第八回「あなたにあいたくて生まれてきた詩」コンクールの受賞作品の中から、北九州市小倉北区の小学六年生、宮本涼眺さんの『友達』という詩を紹介します。本人の朗読でお聴きください。

『友達』
          北九州市立富野小学校六年 宮本 涼眺

ポロポロ ポロポロ
涙がこぼれる
明日のことも考えられない
五分先も真っ暗やみ

パラパラ パラパラ
教科書をめくる
友達といるのは難しい
どこにも答えはのってない

どうしたらいいのかな
声をかければいいのかな
わからない

ベリベリ ベリベリ
やみがはがれ落ちる
心がまぶしい

明日が楽しみで
五分先が楽しみで
身体は飛んでいきそうだ

ギューと ギューと
心の手をつないでいれば大丈夫
必ず答えは見つかる

自分の気持ちを言えなかった
照れくさくて言えなかった
言えないまま一緒に過ごしてた

あなたの一声がうれしかった
ありがとう
二人の答えを見つけてくれて
ありがとう
私の大切な友達
ありがとう

いかがでしたか。
「友達」とひと言で言っても、その形は様々です。全くけんかをしない友達もいれば、けんかをすることで分かり合える友達もいるでしょう。
それに、日頃は仲のいい友達でも、何かあった時には、友達との関係に悩むこともあるかもしれません。
涼眺さんにとっては、五分先を真っ暗闇にするのも、楽しみにするのも友達。それほど、友達は大きな存在だということが、この詩から伝わってきます。
そんな友達に、照れくさくて自分の気持ちを伝えることができなかった涼眺さん。でも、友達の方から声を掛けてくれたおかげで、心の中の闇が剥がれ落ちたんですね。
涼眺さんは言います。友達なら、何があっても「ギューと ギューと 心の手をつないでいれば大丈夫 必ず答えは見つかる」と。少しの勇気を持って二人が歩み寄れば、また素晴らしい関係が築けるのですね。
人生には沢山の出会いがあるけれど、どんなに仲のいい友達も、最初は何も知らない同士だったはず。一緒に泣いたり笑ったり、喜んだり悩んだり、時にはぶつかったりしながら、友達というかけがえのない関係を大切に育んでいきたいものですね。
では、また。