今日は、北九州市八幡東区の小学五年生、加藤穂香さんの『せい別差別』という作文を紹介します。本人の朗読でお聴きください。
『せい別差別』
北九州市立槻田小学校五年 加藤 穂香
わたしは、虫やカエルなど生き物がとても好きです。でも、外で虫やカエルをさわっていると、「えっ! あの子、女の子なのに虫とかカエルをさわってる! 気持ち悪っ…。」とか、「女の子なんだから、虫とかさわりよったらきらわれるよ。」などと言われることがあります。
でも、女の子だから虫やカエルをさわったらいけないという決まりはありません。
だから、わたしは「女の子なのに」とか、「男の子なんだから」というような「せい別で人を区別したり差別したりするような言葉」がきらいです。女の子だから虫やカエルをさわったらいけないという決まりはないし、虫や生き物が好きな人もいます。こんな風に、「せい別によって勝手に印象をもって決めつけないでほしい。」と、よく思っていました。
また、最近よく「女の子なんだから家事をしなさい。」「男の子なんだから家事はしなくていい。」という言葉をたくさん耳にします。どうして「女の子が家事をする」という印象がもたれてしまったのか、どうして男の子は家事をしなくていいのか、とても不思議に、そして悲しく思います。男の子だって家事をしてみたいかもしれないし、女の子だって休みたいかもしれません。
そうやって「女の子だから」「男の子だから」と、勝手に印象を植えつけて、やりたいことができなくなることは、「せい別差別」だと思います。だから、差別するような悲しい言葉は使わないでほしい。わたしはいつもそう思っています。
そして、いつか、せい別に関係なく、みんなで一緒に遊んだり生活したりできるような、笑顔があふれる世の中になってほしいと、わたしは思っています。
いかがでしたか。
自分の体験を通して、「女の子だから」「男の子だから」という言葉に疑問を感じた作者。好きなものを否定されたり、やりたいことができなくなったりするのは、とても悲しいですよね。
私たちも、無意識に性別だけで決めつけてしまうことがあるかもしれません。改めて、一人一人の気持ちや個性をもっと大切にしていきたいですね。
では、また。