人権問題で何か困っていることや悩んでいることがある時、皆さんは誰に相談しますか。もし、身近に相談する人がいなかったら、「人権擁護委員」による相談窓口があるのを知っていますか。
「人権擁護委員」は、法務大臣から委嘱されたボランティアの方々です。電話や対面で相談に応じる「人権相談」と、人権教室や人権の花運動などの「人権啓発」が主な活動です。
現在、北九州市とその周辺地域では元教師や保護司、民生委員など様々な経歴を持つ六十名近い人権擁護委員の皆さんが活躍しています。その一人にお話を伺いました。
【人権擁護委員】相談があると、私たち人権擁護委員は、まず、その人が何をどういうふうに悩んでいるのか、そして、どのように解決したいのか、御本人の考えをお聞きし、それに応じて助言をしたり、適切な機関などにつないだりしています。ただお話を聞くだけで解決する時もあります。
相談者の方の立場に立ってお話を聞いていく中で、「気持ちが楽になりました」「元気が出ました」「話を聞いてくれてありがとうございました」という言葉を聞けたときは、安心するし、やりがいを感じますね。
また、小学三年生を対象に行っている人権教室では、「人権とは命を大切にすること、みんなと仲良くすること」といったお話をしています。後日、「とてもいいお話だったので、おうちの人にも話した」という感想をもらったことがあります。一人でも子どもの心にその日の話の内容が伝わったと思うと、私たちもやる気と元気をもらえましたよ。
私は、人権が大切にされるまちは、すべての人に優しいまちだと思います。人権擁護委員は、市民の皆さん一人一人の人権を守るために活動しています。皆さんは決して一人ではありません。いろいろな相談窓口がありますが、その中に人権擁護委員という身近な相談相手もいることを、ぜひ忘れないでください。
いかがでしたか。
最近、中高生や若い世代では、「LINE相談」を利用される方が増えているそうです。
人権に関する悩み事や困り事があれば、一人で悩まず、人権擁護委員の皆さんに相談してみるといいですね。
電話番号は、〇九三・五六二・五〇八八です。または、
「LINEじんけん相談」と検索してみてください。
では、また。