人権を考える5分間のラジオ番組「明日への伝言板」

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明日への伝言板試聴コーナー

  • 2024年11月19日(火)放送
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  • つながる明るい未来へ

冨永裕輔

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つながる明るい未来へ

今日は、法務省主催の第七十二回〝社会を明るくする運動〟〜犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ〜作文コンテストで優秀賞を受賞した、北九州市の小学六年生、榎本莉子さんの作文『つながる明るい未来へ』を紹介します。この作文は、一部省略して朗読します。

人はなぜ、犯罪や非行を犯してしまうのでしょうか。悲しいニュースを見る度に、そんな事が頭に浮かびます。
 今回夏休みの宿題で、「社会を明るくする運動」について作文を書く事になり、家族で犯罪や非行について話し合いました。その時に「保護司」という方達がいる事を知りました。犯罪や非行を犯した人でも社会で自立できるように支援する方達です。
 どうして罪を犯した人の支援をするのか、保護司の方がどんな思いで活動されているのか、知りたいと思い、取材させて頂きました。
 話の中で心に残った言葉は、
「少年達の多くは、元は純粋でいい子なんだよ。」
という言葉でした。実際に少年達と接している保護司さんの言葉には重みがありました。本人だけではどうしようもない理由がある事を教えてくれました。
 私の周りには、愛情を注ぎ、寄りそってくれる人が沢山います。支えてくれる人がいると思うだけで、強い気持ちでいられるのです。
 もしかしたら、犯罪や非行を犯してしまった人達の周りには、そういう人がいなかったのかもしれません。罪は決して許される事ではありません。しかし、本当に悪い人だったのでしょうか。
 保護司の方から話を聞く事で、私の考え方も変わりました。「孤独」という寂しさが人の心を奪い、犯罪や非行という道へ導いてしまうのではないでしょうか。
 更生しようとしている人に対し、私達には何が出来るでしょうか。
 一つは、偏見を持たない事。私達は「現在のその人」を見なければいけません。
 そして何よりも大切な事は、笑顔で温かい気持ちで迎え入れる事です。理解をしてあげる事で、自信を持って歩んでいく事ができます。互いに歩み寄る事で、また一歩、明るい社会へとつながっていきます。
 一人一人の思いやりで、小さな輪も大きな輪となり、みんなが寄りそい、つながっていけるような社会になることを願っています。

いかがでしたか。
 私たちにできることは、偏見を持たないこと、互いに歩み寄ること。一人一人が周りの人とつながって、明るい未来を目指していきたいですね。
 では、また。