皆さんは、日々の暮らしの中で「幸せだな」と感じるのはどんなときですか?
ある調査によれば、日本のこどもの精神的な幸福度は、先進国三十八カ国のうち三十七位。「生活に満足している」と答えたこどもの割合がとても少ない結果となりました。
例えばあなたは、「学校に行くのがつらい」とか「友達とうまく付き合えない」など、もやもやした気持ちになったことはないですか? あなたの周りに、家の手伝いや習い事が忙しくて、遊ぶ時間や好きなことをする時間がちょっとしかない、という人はいませんか?
令和五年、こどもの幸せや権利を守るための新しい法律が動き出しました。その名も「こども基本法」。こどもや若者みんなが、自分らしく幸せに暮らせる社会を目指して作られた法律です。
この法律には、次のような大事な考え方が書いてあります。
「こどもが差別されず大切に育てられ、平等に教育を受けられること」「こどもが自分に直接関係することに意見を言えること」そして、「こどもにとって一番良いことが優先して考えられること」です。
ここでいう「こども」に年齢の決まりはありません。必要なサポートが年齢によってなくならないよう、心と体が成長の段階にある人を「こども」としています。
この「こども基本法」をもとに、全ての人がこどもや子育て中の方々を応援する「こどもまんなか社会」をつくっていくために、さまざまな取組を行っていきます。こどもが大人になるまで心や体の成長をサポートするよう、国でも北九州市でも、こどもの居場所づくり、いじめ対策などの取組が始まっています。
また、国がつくった「いけんひろば」では、こどもや若者が自分の意見を伝えたり、ほかの人の考えを聞いたりできます。
こどもは一人一人がとても大切な存在です。みんなが自分らしく幸せに成長でき、暮らせるように、社会全体で支えていくことが重要です。
こどもが笑えば、周りの大人もうれしい気持ちになります。そうして小さな笑顔の輪があちこちで広がっていけば、未来も明るく輝くのではないでしょうか。
そのためにも、全てのこどもの基本的な人権が守られ、差別されない、そんな社会を、私たち大人と一緒につくっていきましょう。
では、また。