今日は、北九州市八幡西区の中学二年生、浜崎萌那さんの『孤立させない地域社会をめざして』という作文を紹介します。本人の朗読でお聴きください。
『孤立させない地域社会をめざして』
北九州市立八児中学校二年 浜崎 萌那
先日、高齢者の孤独死についてのニュースを見ました。現在、北九州市では3・3人に1人が65歳以上の高齢者であり、これは誰にでも起こり得る問題だと思います。独り暮らしをしている人も多く、自宅で倒れて動けなくなる前に少しでも周りで気づくことができればと思いました。
私は、学校のボランティア部として地域の活動に参加させてもらっています。市民センターへ行く事も多く、いろいろな年代の方と関わる事ができます。イベントでは、高齢の方からは学ぶ事も多く、生活の知恵を教えてもらう事ができます。広場では、ゲートボールや体操をしている方もいて地域の大切なコミュニティの場となっています。
私は、以前市民センターのふれあい昼食交流会にも参加したことがあります。一人のおばあさんと相席しましたが、コロナ禍が明けてすぐだった事もあり、おばあさんは食事を摂ると、にこっと私に微笑んで、直ぐにシルバーカーを押して帰っていきました。
私は、もっと話をしたかったなと残念に思いました。それと同時に元気な間は、こうやって自分の足で外出する事ができますが、身寄りがなく、膝、腰の痛みがひどくなったり、他の病気を抱えて動けなくなったり、気持ちの病気で人と関わる事が苦手だったり、そのような人が独り自宅で動けなくなってしまった時にはどうなるのだろうと不安になりました。それから、私は日頃から、自分のまわりには、どのような人が生活しているのか、もっと関心をもって過ごすようになりました。
「最近見かけないけど元気にしているのかな、体調は大丈夫かな」等です。
お互いに気にかけ見守っていく事により、自宅で独り倒れ、辛い思いをする人が少しでもいなくなればと思います。孤立させない地域社会を目指して、これからも自分ができる事を考えていきたいと思いました。
いかがでしたか。
自分のことを気にかけてくれる人が一人いるだけでも、生きていく支えになることがあります。そんな風に、地域の人たちの温かい見守りで支え合い、誰一人孤立させない社会を、私たちも目指していきたいですね。
では、また。



