北九州市政だより

NO.1437

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令和5年7月1日号 特集

特集
性の多様性

 世の中には、男性と女性がいて、男性は男性らしく女性は女性らしく振る舞い、思春期になったら異性を好きになり、結婚し家庭をつくることが「自然」「当たり前」と考えていませんか。しぐさや言葉遣い、好きになる性別など、「性」には人の数だけバリエーションがあります。


性のあり方は、これらの要素の組み合わせにより、多数存在しています。

性の4要素
生物学的性 生まれた時の性
性自認 自分の性別を自分でどう思うか?
性的指向 どういった人を好きになるか?
性表現 服装、しぐさ、言葉遣いなど


※人権研修入門資料「モモマルくんと考えよう!スペシャルLGBT編」より抜粋

人権啓発アニメーションのイメージイラスト

人権啓発アニメーションを貸し出しします

 市では、人権問題をモモマルくんと一緒に考える動画を制作しています。地域交流センターなどでDVDの貸し出しができるほか、人権推進センターのYouTubeチャンネルでも視聴できます。

インタビューから

~違いを尊重できる社会へ~

 性的少数者の当事者として「当事者と家族や社会を『絆』で結ぶ」という想いのもと、相談支援や講演会、研修などの人権啓発活動を行うサポート団体「GID Link」代表 椎太 信(しいた のぶ)さん(福岡県講師団講師)にお話を伺いました。
 性のあり方に対する認識は、近年、社会的にも広がりを見せています。しかし、「悩みを抱える本人たちは、現在も、周りの無理解や偏見、差別を恐れ、自分を隠し続けることに身も心も疲れ果てている」と椎太さん。子どもの頃から親にさえ伝えることができず、うつや引きこもりになる人も多いそうです。
 私たちは他人について「多分こうだろう」と想像で考えがちです。しかし相手の思いを「知っている」と「知っているつもり」は、実は大きくかけ離れています。差別につながる「無意識の偏見」を生まないためにも、まずは正しく「知る」こと、そして相手を「否定しない」ことから始めてみませんか。

~違いを尊重できる社会へ~のイメージイラスト

 一方で、「たくさんの相談者と対話する中で、また自分自身の経験からも、『自分に対して一番偏見を持っているのは自分自身』かもしれません」というお話も印象的でした。
 私たちはここに存在しているだけで十分に価値があります。決して一人で悩まず、信頼できる人や相談窓口にご連絡ください

GID Linkのご紹介
GID(じーあいでぃ) Link(りんく)
メール・公式LINEでご相談ください。講演会・研修会なども承ります。

GID Linkは福岡県の電話相談事業を受託しています

ふくおかレインボーホットライン

「自分の性別がよく分からない」「同じ性別の人が好き」など、誰にも言えない悩みに専門の相談員が当事者目線で対応します。

電話090-7493-3487
毎月第1・3火曜日の17~21時

市長からのメッセージ

 北九州市では、市民の皆さん一人一人が、互いに価値観や個性の違いを認め合い、多様性が認められる社会を目指して、「人権文化のまちづくり」に取り組んでいます。
 皆さんの周りにも、年齢を問わず、性別に関する違和感を感じ悩んでいる方や、性的指向を表現できずに苦しんでいる方がおられるのではないかと思います。「性の多様性」に限らず、あらゆる分野において、少数者が感じる生きづらさは、社会に存在する多様性が正しく理解されていないことにも起因しています。
 多様性を尊重し合い、誰もが自分らしく安心して暮らせる北九州市をつくっていきましょう。

北九州市長の写真
北九州市長 武内 和久

「パートナーシップ宣誓制度」をご存じですか

 一方または双方がLGBT(性的少数者)当事者である2人が、互いを人生のパートナーとして日常の生活において協力することを市長に対し宣誓する制度です。要件を満たした場合は「パートナーシップ宣誓書受領証」を交付します。

ポイント1 行政サービスに活用できます

 当事者の関係性を説明する際などに、宣誓書受領証を活用できます。

【主な行政サービス】
  • 市立病院での病状説明同席、面会、手術時の同意
     宣誓書受領証の有無に関係なく、患者本人の意向などを踏まえ柔軟に対応しています。
  • 市営住宅の申し込み資格 ほか
     法令などにより定められている市営住宅入居者資格を満たすことが必要です。

ポイント2 転居後も継続利用できる自治体があります

 北九州市とパートナーシップ宣誓制度の相互利用に関する協定を締結する自治体へ転居する場合、宣誓書受領証の継続利用ができます。


 制度の内容や行政サービス、継続利用できる自治体など、詳細は市ホームページでご覧になれます。

市の相談窓口もご利用ください

●人権相談(人権推進センター)

専門の相談員が応じます。
電話093-562-5088 月〜金曜日の8時30分〜17時(祝・休日、年末年始は除く)

●性同一性障害に関する相談(精神保健福祉センター)

性別違和に関する悩みなどに対応します。
電話093-522-8729 毎月第1・3水曜日の9〜12時(祝・休日、年末年始は除く)

その他の窓口など詳細は市のホームページでもご覧になれます。

7月は福岡県同和問題啓発強調月間です


▲令和5年度啓発ポスター

同和問題(部落差別)とは

 特定の地域の出身であることなどを理由に、結婚や就職などにおいて不当な扱いや差別的言動を受けるという、日本固有の人権問題です。国民全体で解決すべき問題としてさまざまな対策が行われ、一定の成果が上がってはいますが、差別的な事象は今なお後を絶ちません。近年では、SNSなどインターネット上に差別を助長する悪質な書き込みが行われるなど、情報化の進展に伴い差別に関する状況の変化が生じています。このような状況を踏まえ平成28年12月に「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されました。

正しい知識を身に付け、人権文化のまちづくりを

 市では、同和問題(部落差別)の解決に向けて、さまざまな啓発事業を行っています。こうした事業への参加を通じて、市民一人一人が人権尊重の精神を正しく身に付け、人権を尊重することが市民の日常生活の中で当たり前の行動として自然に現すことができる社会を、市民みんなで築いていきましょう。

地域交流センターの人権講演会のご案内

申し込み方法など詳しくは各センターへ。

【門司区】  電話093-481-4599
[日程]7月1日(土) [時間]10〜12時
  • [講師]ドリームチルドレン代表 小西幸恵さん
  • [テーマ]人権が大切にされる社会をめざして
【小倉南区】  電話093-961-0964
[日程]7月14日(金) [時間]19〜21時
  • [講師]マザー・アース人権啓発研究所主宰 山口裕之さん
  • [テーマ]音楽で学ぶ人権・部落問題学習〜一人ひとりが大切にされる人権のまちづくりを目指して
【小倉北区】  電話093-581-4159
[日程]7月15日(土) [時間]10〜12時
  • [講師]マザー・アース人権啓発研究所主宰 山口裕之さん
  • [テーマ]音楽で学ぶ人権文化のまちづくり〜一人ひとりが大切にされる人権が薫るまちづくりを目指して
【八幡西区】  電話093-617-7980
[日程]7月15日(土) [時間]10〜12時
  • [講師]前楠橋地域交流センター館長 大庭正美さん
  • [テーマ]モモマルくんと考えよう!同和問題の根っこにあるもの
【小倉南区】  電話093-931-6594
[日程]7月21日(金) [時間]13時30分〜15時
  • [講師]西南女学院大学保健福祉学部教授/北九州市立大学名誉教授 中島俊介さん
  • [テーマ]幸せの人間関係〜人権文化は対話から
【小倉南区】  電話093-961-0175
[日程]7月22日(土) [時間]10〜12時
  • [講師]福岡県立大学名誉教授 森山沾一さん
  • [テーマ]一度かぎりの輝く人生をすべての人に
【八幡西区】  電話093-617-0308
[日程]7月22日(土) [時間]10〜11時30分
  • [講師]西日本新聞朝倉支局長 西田昌矢さん
  • [テーマ]部落問題について
【小倉北区】  電話093-921-5303
[日程]7月24日(月) [時間]14〜15時30分
  • [講師]元西日本新聞社会部記者/(公財)人権教育啓発推進センター特任講師 馬場周一郎さん
  • [テーマ]同和問題の現状と解決への展望〜40年間の取材活動を通していま見えるもの
【小倉北区】  電話093-521-3266
[日程]7月29日(土) [時間]10〜11時30分
  • [講師](公財)福岡県人権啓発情報センター 館長 谷口研二さん
  • [テーマ]部落差別問題を「今・ここ・自分事」として考える〜エンパワメント、コミュニケーションの力としての「水平社宣言」

人権推進センターからのお知らせ

人権週間の標語・ポスターを募集します

標語
  • ・応募は1人5点まで ・Eメールでも応募可
  • ・入選(10点)、佳作(15点)。賞品あり。
ポスター
  • ・応募は1人1点まで
  • ・大きさはB3判または四つ切りの画用紙
  • ・「人権週間」と「12月4日〜10日」の文字を必ず記入
  • ・最優秀賞(1点)、入選(10点)など。賞品あり。

共通の内容

対象
15歳以上(中学生は除く)。自作、未発表のもの。作品は返却しません。
申し込み
7月1日〜8月31日。募集チラシは7月3日から各区役所総務企画課・出張所、各市民センターなどで配布。
応募先

人権推進センター人権文化推進課
〒803-0814 小倉北区大手町11-4

過去の入賞作品

令和4年度最優秀賞受賞作品の画像
▲令和4年度最優秀賞受賞作品

令和4年度入賞作品の画像 思い込み なくして増やす 思いやり
▲令和4年度入賞作品

この特集に関するお問い合わせ
人権推進センター人権文化推進課 電話093-562-5010

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