株式会社タカギ
■業種:製造業
■従業員数:1442名(うち女性750名)
■イクボス推進の取組
- DE&I推進プロジェクト
多様な社員が活躍できる環境をつくるために、公募でメンバーを集めてボトムアップ型のプロジェクトを実施している。 - キャリア支援の新制度を導入
メンバーの意見をもとに、新しい人事制度や女性活躍を推進する活動を展開している。
DE&Iを推進し、多様な社員が力を発揮できる環境をつくる
蛇口一体型浄水器における新築分譲マンション採用および園芸散水用品において国内トップシェアを誇り、「生活に潤いを与えるモノづくり」を展開している株式会社タカギ。2020年に「DE&I推進プロジェクト」を発足して以来、メンバー主導でさまざまな取組を推進してきました。女性活躍を後押しする制度もますます充実し、一人ひとりを活かす職場環境の整備や行動改革が進んでいます。
社員主導のプロジェクトで、男性育休取得率100%に
[古賀]2020年に「DE&I推進プロジェクト」を立ち上げ、今年で7年目を迎えました。DE&Iとは、多様性を受け入れ、公平性を保ちながら、すべての人が力を発揮する環境づくりを目指す考え方です。プロジェクトの根幹には、創業時から掲げる「皆が楽しく働ける職場を提供する」という経営理念があります。創業から60年以上経って多様な社員が増えた今、時代に合った形で理念を実現していくためにDE&Iに取り組んでいます。
プロジェクトのメンバーは毎年25~30名くらいで、所属部署は営業や製造など様々です。人事課が事務局を担当し、みんなで議論をしながら具体的な施策に落とし込んできました。 プロジェクトから生まれた取組の一つが、独自の育休制度「育トレ」です。制度スタート以前は男性の育休取得率が5%でしたが、制度発足の2021年には80%、2023年は100%を達成。現在では管理職、非管理職問わず取得するのが当たり前という雰囲気になり、この数年でかなり浸透してきました。
一人ひとりを活かした働き方ができる制度を導入
[春髙]キャリアアップを支援する新しい取組も行っています。キャリア自己申告制度は、本人がどんな働き方をしたいか、どんなことにチャレンジしてみたいか意思表示ができる制度です。所属長の承認を得た上で人事課に希望を提出し、人事課が本人と面談をします。必ずしも希望が叶うわけではありませんが、今年も数件は異動が成立しました。私自身、20年ほど営業職でしたが、以前はずっと営業の道しかないと考えていました。いろんなことにチャレンジできる選択肢があるのは、キャリア形成においてプラスになると思います。
多様な働き方をサポートする施策としては、フレックスタイム、転勤可否選択制などがあります。転勤可否選択制は、半年に一度、勤続6年以上の全社員に転勤が可能かどうかをヒアリングする仕組みです。ライフイベントを大切にしてほしいという会社の思いがあり、本人の状況を確認しています。また、月10万円まで通勤手当の支給額を上げたことで、居住地の選択肢が増え、より広い地域から人を採用することも可能になりました。
女性活躍を後押しするイベントを社内外で実施
[古賀]DE&I推進プロジェクトでは、行動改革、環境整備、キャリアパスという3つのテーマで課題解決に向けた話し合いや施策の提案をしています。その中でも2024年以降は、ジェンダー平等にフォーカスした活動を行っております。弊社の女性社員は3割ほどですが、女性管理職は10%に満たない状況です。社内アンケートでは、管理職を希望する女性が男性に比べて非常に少なく、その一方で管理職を経験した人は、男女ともに「続けていきたい」と答えた人がほとんどでした。こうしたギャップが生じる要因の一つには、女性のロールモデルが少ないことがあると思います。
いろいろな人と知り合って視野を広げる機会として、社内では横断型女性コミュニティーを立ち上げ交流会を行いました。さらに、社外ネットワークづくりとして、社内外の方々に参加していただきワークショップ型イベントを実施。人生すごろく「金の糸」というゲームを通して、それぞれのキャリアや価値観を振り返りながら交流を深めました。
また、「妊活と仕事との両立支援BOOK」の作成、妊婦体験や生理痛体験のイベントを行うなど、さまざまな側面からジェンダー平等の理解を深める取組をしています。
常識を打ち破ってさらに成長するために
[古賀]弊社では毎年、社長が「今年の誓い」を打ち出しています。今年は「自ら持っている常識を破る」というメッセージで、「固定観念を捨てて 【新しいタカギ】 を自分たちでつくる」ことや、「昨日の自分より 1日1ミリでも成長しよう」と呼びかけています。常識を変えていくためには、多様な人の意見や発想に触れることが重要だと思います。DE&Iは新しい概念なのでまだ誤解もありますが、プロジェクトを通して丁寧に伝えていきたいです。
[春髙]タカギは金型事業からスタートし、散水用品や浄水器事業でシェアを取って成長を重ねてきた会社です。そのため、昔の成功体験から脱却するのが難しい面もあります。世の中が大きく変化している今、前例踏襲になりがちな風習を打破して、昨日の自分を少しでも超えることが求められています。総務人事がしっかりリーダーシップを取って、一人ひとりの成長を支えながら発展していく1年にしていきたいですね。
【企業プロフィール】
企業名:株式会社タカギ
代表者:代表取締役社長 髙城 いづみ
所在地:(本社)北九州市小倉南区堀越413
(北九州オフィス)北九州市小倉北区京町3-1-1セントシティ9F
創業:1961年5月
企業HP:https://www.takagi.co.jp/


社員からのコメント
総務人事部総務課 課長 石田 香織さん
新卒で2009年に入社し、2人の子どもを育てながら働いてきました。管理職になったのは2人目の産休が明けた翌年で、子どもが5歳頃までは時短勤務をしてきました。管理職になる前はプレッシャーを感じていましたが、上司に勧められてやってみて良かったと思っています。周囲に理解があって無理なく仕事を続けることができ、部下の成長が見られることは、大きなやりがいの一つです。
私自身、以前は担当する業務の範囲しか見えていませんでしたが、管理職になったことで会社の取組に対する視座が上がったと感じています。昨年は、わっしょい百万踊りに参加したことを機に、地域の中でもっとタカギを知ってもらい、愛される会社にしていきたいと強く思うようになりました。全国どこでも誇れる会社になるように、みんなで頑張っていきたいです。