合流式下水道
北九州市では、下水道を使える区域のうち、およそ21%にあたる区域(3,422ヘクタール)が汚水と雨水を一つの下水管に集める「合流式下水道」になっています。
合流式下水道の区域の主な課題
浸水被害が発生しています
近年の局地的豪雨や土地利用の変化による雨水流出量の増大に耐えられなくなっています。
施設が古くなっています
古くなった下水管が破裂すると道路陥没の恐れがあります。
雨の日に川や海を汚すことがあります
雨が激しく降ると、浄化センターへ送れない汚水まじりの雨水の一部が、雨水吐口から川や海へ流れ出ることがあります。
合流式下水道改善事業
合流式下水道の改善については、下水道法施行令に定められた期限(平成35年度末)までに一定の目標を達成する必要があり、下記の改善目標の達成に向けて「合流式下水道改善事業」を実施しました。
【改善目標】
・汚濁負荷量の削減(分流区域と同程度の汚濁負荷量にする)
・未処理放流回数の半減(吐口から未処理の下水が川などへ流れ出す回数を減らす)
・きょう雑物の流出抑制(吐口から流れ出すゴミなどを減らす)
合流式下水道緊急改善計画の策定
合流式下水道の改善を進めるにあたり、平成16年度に「北九州市合流式下水道改善計画アドバイザー会議」を設置し、学識経験者等の意見を聴取したうえで、合流式下水道緊急改善計画を策定しました。
| 計画名 | 策定年度 | 計画対象期間 |
|---|---|---|
| (第1期)北九州市公共下水道 合流式下水道緊急改善計画 |
平成16年度 | 平成17年度から平成21年度 |
| (第2期)北九州市公共下水道 合流式下水道緊急改善計画 |
平成20年度 | 平成21年度から平成25年度 |
| (第3期)北九州市公共下水道 合流式下水道緊急改善計画 |
平成25年度 | 平成26年度から平成30年度 |
| (第4期)北九州市公共下水道 合流式下水道緊急改善計画 |
平成30年度 | 平成31年度から平成35年度 |
合流式下水道改善に向けた取り組み
安全・安心な市民生活の確保と良好な水環境の形成のため、「分流化」と「雨水滞水池の整備」等により合流式下水道の改善に取り組みました。
「分流化」とは・・・
雨水管や側溝を新設し、雨水と汚水を別々の管で流す分流方式に改良します。古くなった既設の合流管は内面を補修するなどして汚水管として活用します。
「雨水滞水池」とは・・・
雨の降り始めには、道路上の土砂やゴミなどが雨水とともに下水管に入ってきます。このような汚れの著しい雨水が、川や海に流れ出るのを防ぐため、雨水滞水池の整備を行っています。
降雨初期の汚れの著しい雨水を雨水滞水池に一旦貯留して川や海に流れ出ないようにし、降雨後に貯めた水を浄化センターに送り、処理します。
分流化のイメージ図
雨水滞水池のイメージ図
合流式下水道改善の整備状況
| 新町処理区 | 日明処理区 | 皇后崎処理区 | 北湊処理区 | |
|---|---|---|---|---|
| 分流化 |
ー |
245.3ヘクタール | 314.6ヘクタール | 4.4ヘクタール |
| 雨水滞水池 |
門司港ポンプ場 760立方メートル |
神嶽ポンプ場 4,600立方メートル 戸畑ポンプ場 4,340立方メートル |
藤田ポンプ場 2,800立方メートル 東中島ポンプ場 3,800立方メートル |
ー |
| 雨水貯留管 |
昭和町 9,500立方メートル |
桜町北湊 13,500立方メートル |
||
| 簡易処理の高度化 | ー |
日明浄化センター 高速ろ過 |
皇后崎浄化センター 高速ろ過 |
ー |
| 夾雑物除去 | ー |
吐口 水面制御装置 |
吐口 水面制御装置 |
ー |
今後の予定
実施した合流式下水道改善事業について、水質のモニタリングや合流改善シミュレーション等の結果を用いて改善目標に関する対策効果を確認するとともに、学識経験者等の第三者に意見を求めるなど、評価の透明性や客観性を確保しながら事後評価を進め、令和8年度までにその評価を公表します。
また、今後も、浸水対策事業などで必要となる雨水管の整備は、合流地区においても実施していきます。
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