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「ウォータープラザ北九州」の今後の展開

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1 「ウォータープラザ北九州」施設紹介

 「ウォータープラザ北九州」は、海水淡水化と下水の再利用のプロセスを統合した「海水淡水化・下水再利用統合システム」の実証研究を行う「デモプラント」と、多様な水処理機器の試験を行うことができる「テストベッド」からなる国内最大規模の実証研究施設として整備されました。 

 現在「デモプラント」では、膜分離活性汚泥装置(MBR)を活用して、SDGsに貢献する新しい下水処理技術の開発が可能です。装置は最大処理水量1,000立方メートル/日(1系)と500立方メートル/日(2系)の2系統あり、どちらの反応槽もBOD・窒素・リン同時処理が可能な嫌気槽・無酸素槽・好気槽から構成されています。反応槽の大きさは1系が実規模ベースの実証実験を行うことができます。

 また「テストベッド」は9メートル×20メートルの広さの区画が5区画あり、下水原水、下水MBR処理水、そして海水の3種類の原水を利用して、さまざまな水処理技術・システムの開発を行うことができます。付帯するインフラ設備として、電源供給盤(3φ3W 200V 100A60Hz)、水道があります。

2 「デモプラント」、「テストベッド」を活用した研究開発

 「ウォータープラザ北九州」で行う研究開発では、

  • 実験用原水として下水や海水をすぐに使用できる。
  • 電気、水道といった実験に必要なインフラが既に整備されている。
  • 現地運転員が常駐しており、簡単なメンテナンス作業を代行できる。
  • 実験装置の見学、会議室でのプレゼンが可能で、製品の効果的なPRが可能である。
膜分離活性汚泥装置(MBR)の写真

膜分離活性汚泥装置(MBR)

テストベッドの写真

テストベッド

3 これからの「ウォータープラザ北九州」

 今後、「ウォータープラザ北九州」の施設は、一般財団法人造水促進センターが下水の膜処理技術の省エネ化等を目指した実証研究を進めていきます。膜分離活性汚泥装置(MBR)を活用し、SDGsに貢献する省エネ型の新しい水再利用システムを開発するとともに、同じ敷地内にある「テストベッド」では3種類の原水を使用して、さまざまなパイロットプラント実験を行うことができるため、この施設の活用を企業、大学、団体などに働きかけていきます。

 なお、運営管理を行う「一般財団法人造水促進センター」は1973年に設立された公益法人で、世界的な問題となっている水不足に有力なソリューションを提供するため、1)海水の淡水化、2)産業排水及び都市下水の再利用を中心に新しい技術の開発とその普及活動を行っています。
 特に、SDGsに貢献することを目指し省エネ化、資源回収技術等の開発を進めています。

4 これまでの「ウォータープラザ北九州」

1.平成21年度から平成25年度まで

 「デモプラント」では、海水淡水化と下水再利用の統合による省エネ・低コスト・低環境負荷の造水システムを採用し、1日に1,400立方メートルの生産水をつくることができました。「テストベッド(5区画)」では、「デモプラント」から供給される6種類の原水を利用して技術開発をすることができました。

2.平成26年度から令和3年度まで

 「テモプラント」に設置された膜分離活性汚泥(MBR)装置を使用して公的団体、企業、大学が省エネ型MBRの実証研究を行い、再生水製造システムの国際標準規格作成に寄与するとともに、新しい散気方式や膜洗浄方式を開発しました。また、「テストベッド」では大学や企業が海水淡水化や下水処理システムに関する新しい技術開発を行ってきました。

海水淡水化・下水再利用統合システムの図

海水淡水化・下水再利用統合システム

5 「ウォータープラザ北九州」の成果

  • デモプラント

 平成23年4月に本格運転を開始してから、平成26年2月まで、約3年にわたり九州電力株式会社新小倉発電所に安定して良質な生産を連続供給し、発電用水として支障無く活用することができ、海水淡水化・下水再利用統合システムの長期運転実証を達成。

 通常の海水淡水化システムに比べ、下水RO濃縮水等を希釈水として用いた統合システムでは消費エネルギーを39%低減できるとともに、造水コストを30%低減。

  • テストベッド

 民間企業や研究機関等が海水や下水など「デモプラント」から供給される6種類の水を用いて、ポンプや膜などの先進の水処理技術の開発・実証を実施。これまで14テーマの民間研究に寄与。

  • 国内外への情報発信

 国際セミナーや展示会、国際研修など、様々な機会を通じて、「ウォータープラザ北九州」をPR。国内外から1万人を超える多くの視察者(うち海外から約2,800人)が訪問。

  • 南アフリカにおける海淡・下水再利用統合システムの導入

 令和2年3月、「ウォータープラザ北九州」での実証研究成果が基となった施設が、慢性的な水不足で悩む南アフリカ共和国のダーバン市に完成。今回採用されたのは「海淡・下水再利用統合システム」と呼ばれる技術で、「ウォータープラザ北九州」で実証実験が行われていました。一般的な海水淡水化システムと比較して、下水処理場から排水される処理水を利用することにより、消費電力削減と塩分濃度の高い濃縮海水の排出量の削減を実現した環境にやさしいシステム。

南アフリカ共和国ダーバン市の実証施設の写真

南アフリカ共和国ダーバン市の実証施設

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上下水道局下水道部下水道計画課
〒803-8510 北九州市小倉北区大手町1番1号
電話:093-582-2480 FAX:093-582-2533

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