特集
人権擁護委員ってどんな人
~人権について考えよう~
あなたは、ご自身や周りの人たちの人権が守られていないと感じたことはありませんか。高齢者だから、障害があるから、外国人だからなど、さまざまな理由で差別を受け苦しんでいる人たちがいます。こうした悩みや苦しみについて相談を受け、問題解決のお手伝いをしているのが人権擁護委員です。
人権擁護委員の活動を通じて人権について考えてみましょう。
市内には、法務大臣から委嘱された36名の人権擁護委員がいます。国の機関である法務局と連携しながら活動しています。
人権擁護委員の主な活動
人権相談

電話や面談、eメールで相談に応じます。
●いじめ ●虐待 ●近隣トラブル ●さまざまなハラスメント ●インターネット上での誹謗中傷 など
子どもの人権SOSミニレター

児童・生徒から届く手紙での悩み相談に、返事を書いてアドバイスなどを行います。
人権啓発活動

小学生の皆さんとひまわりの花を育て、思いやりの心を育む「人権の花運動」や、学校や企業、地域で人権についての授業や研修を行っています。

ぼくは、モモマルくん。人権の約束事運動のマスコットキャラクターです。今回は、人権擁護委員の活動を18年続けている城田さんにお話を聞いてきたよ。
悩みを抱え込まないで!

北九州人権擁護委員協議会 会長
城田 泰子さん
人権擁護委員は、人権に関する「よろず相談窓口」のような存在です。相談の内容から、何らかの対応が必要と判断した場合は、法務局と連携して調査を行い、解決に向けた道筋をつけます。中には、「悩みを打ち明けたら気持ちの整理がついた」と、電話相談だけで済むケースも少なくありません。誰に相談していいか分からない、そんな時は一人で悩みを抱え込まず、気軽に私たちにご相談ください。人権が守られている社会とは、互いが互いを思いやって暮らす社会です。「人が嫌がることをしてはいけない」という人権意識の根幹を子どもの頃から育むために、小中高生を対象とした「人権教室」の取り組みにも力を入れています。
人権擁護委員に相談したいときは
北九州市人権推進センター
月~金曜日の8時30分~17時(祝・休日、年末年始を除く)
- ●電話による相談(相談専用電話)
電話093-562-5088
- ●面談による相談(個人相談室)
人権文化推進課(小倉北区大手町11番4号大手町ビル(ムーブ)8階)
法務省法務局(支局)
月~金曜日の8時30分~17時15分(祝・休日、年末年始を除く)
- ●みんなの人権110番
ナビダイヤル0570-003-110
- ●子どもの人権110番
フリーダイヤル0120-007-110
- ●女性の人権ホットライン
ナビダイヤル0570-070-810
- ●インターネット人権相談(SOS-eメール)
市長からのメッセージ
「人権」とは、誰もが自分らしく生きる権利であり、私たちにとって身近で大切な、守られなければならない権利です。
しかし、現実にはいじめや虐待などによって大切な命が奪われたり、インターネット上での誹謗中傷により人格が侵害されたりするなど、大きな社会問題となっています。
市では、年齢、性別、障害の有無、国籍などを問わず、すべての市民の人権が尊重される「人権文化のまちづくり」に取り組んでいます。また、国と連携して人権課題の解決を目指す取り組みも行っており、その一翼を人権擁護委員が担っています。
この機会に、人権問題を「誰か」のことではなく「自分自身」の問題として考え、理解を深めていただければと願っています。
北九州市長 北橋 健治
7月は福岡県同和問題啓発強調月間です
同和問題とは
特定の地域の出身であることなどを理由に、結婚や就職などにおいて不当な扱いや差別的言動を受けるという、日本固有の人権問題です。国民全体で解決すべき問題としてさまざまな対策が行われ、一定の成果が上がってはいますが、差別的な事象は今なお後を絶ちません。 近年では、インターネットの掲示板やSNSなどで差別を助長する悪質な書き込みが行われるなど、情報化の進展に伴って差別に関する状況の変化が生じています。このような状況を踏まえ、平成28年12月、「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されました。
正しい知識を身に付け、人権文化のまちづくりを
市では、同和問題(部落差別)の解決に向けて、さまざまな啓発事業を行っています。こうした事業への参加を通じて、市民一人一人が人権尊重の精神を正しく身に付け、人権を尊重することが市民の日常生活の中で当たり前の行動として自然に現すことができるような社会を、市民みんなで築いていきましょう。
部落差別の解消の推進に関する法律(抜粋)
(目的)
第一条 この法律は、現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえ、全ての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり、部落差別は許されないものであるとの認識の下にこれを解消することが重要な課題であることに鑑み、部落差別の解消に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、相談体制の充実等について定めることにより、部落差別の解消を推進し、もって部落差別のない社会を実現することを目的とする。
地域交流センターの
人権講演会のご案内
申し込み方法など詳しくは問い合わせを。

- [講師](公社)福岡県人権研究所理事 加藤陽一さん
- [テーマ]「部落差別解消推進法と人権のまちづくり」
- [講師]木村かよこさん&安永忠司さん
- [テーマ]「光をもとめて~絵本おおさこのかやが語る部落差別の現実と学び~」
- [講師](公社)福岡県人権研究所理事 加藤陽一さん
- [テーマ]「高齢者の孤立と人権」
- [講師]元楠橋地域交流センター館長 大庭正美さん
- [テーマ]「同和問題の現状とその根っこにあるもの」
- [講師]西南女学院大学保健福祉学部教授 中島俊介さん
- [テーマ]「幸せの人間関係~人権文化は対話から~」
- [講師](公社)福岡県人権研究所事務長 迫本幸二さん
- [テーマ]「人権・同和問題の基本認識」
- [講師]人権バンド「願児我楽夢(がんじがらめ)」
- [テーマ]「荊(いばら)を越えて~願児我楽夢ヒューマンライツコンサート~」
- [講師]元西日本新聞社社会部記者 馬場周一郎さん
- [テーマ]「同和問題の現状と解決への展望~40年の取材活動を通していま見えるもの~」
- [講師](公財)福岡県人権啓発情報センター館長 谷口研二さん
- [テーマ]部落差別問題を「今・ここ・自分事」として考える

▲令和4年度啓発ポスター
人権啓発アニメーションを貸し出します
市では、人権問題をモモマルくんと一緒に考える動画を制作しています。
「モモマルくんと考えよう!3」では、モモマルくんがタイムスリップした世界で見た“仲間はずれ”を通して、同和問題(部落差別)のことを描いています。地域交流センターなどでDVDの貸し出しを行っているほか、人権推進センターのYouTubeチャンネルでも視聴できます。

人権推進センターからのお知らせ
人権週間の標語・ポスターを募集します

標語
- ●応募は1人5点まで
- ●Eメールでも応募可
- ●入選(10点)、佳作(25点)。賞品あり。
ポスター
- ●応募は1人1点まで
- ●大きさはB3判の画用紙
- ●「人権週間」と「12月4日〜10日」の文字を必ず記入
- ●最優秀賞(1点)、入選(10点)など。賞品あり。
共通の内容
- 対象
- 15歳以上(中学生は除く)。自作、未発表のもの。作品は返却しません
- 申し込み
- 7月1日〜8月31日。募集チラシは7月1日から各区役所総務企画課・出張所、各市民センターなどで配布。
応募先
人権推進センター人権文化推進課
〒803-0814 小倉北区大手町11-4

- この特集に関するお問い合わせ
- 人権推進センター人権文化推進課 電話093-562-5010