公共施設の使用料の見直し


特集 公共施設の使用料の見直し
北九州市は昭和38年に5市対等合併で誕生した経緯から、旧5市の均衡を図りながら、市民が利用する公共施設をはじめとした社会資本の整備が進められてきました。
そのため、公共施設の市民1人当たりの保有量は5.0㎡と、政令指定都市の中で1位の多さとなっています。
また、大規模改修が必要とされる建築後30年以上経過している施設が、全体の6割以上を占めています。
こうした施設の一部では老朽化が進んでおり、近い将来、大規模改修や建て替えが必要になってくることから、限られた予算の中で、施設を安全に利用できるように維持管理することが大きな課題となっています。
このような状況の中で、公共施設を継続的に市民の皆さんに利用してもらうためには、施設利用者の一定の負担は避けられないと考えています。
今回は見直しの経緯や内容について、詳しくお知らせします。


見直しの経緯
現在、体育館やプールなどの「公共施設」の管理運営費は、施設利用者の負担(管理運営費の20%未満)と市民の皆さんから集めた税金(管理運営費の80%以上)により賄われています。
前述した状況の中での継続した維持管理が困難であることに加え、本市の高齢化率が25%を超え、生産年齢人口の減少も進む中、世代間の負担の不均衡を防ぎながら、施設における公共サービスの提供を維持する必要に迫られています。
そこで、平成29年度から市民や有識者からの意見等を踏まえ、使用料や減免制度の見直しについて議会や市民説明会などさまざまな場面を通じて議論を重ねてきました。
また、市立の小学校、中学校と特別支援学校の体育館や運動場などの学校施設は、学校教育に支障のない範囲内で市民に無料で開放しており、管理運営費については全て教育予算で負担しています。そのため、学校教育目的以外で学校施設を利用する際には、使用料を頂くことも併せて検討しました。
これらの議論や市民意見などを基に作成した条例案が6月議会において議決されたことに伴い、来年4月1日から使用料が変わります。
個別の施設の使用料、減免の基準や手続きの詳細は、今後、市のホームページなどで公表する予定です。
10年後、20年後も安心して利用できる公共施設を維持していくため、皆さんのご協力とご理解をお願いします。
「健康マイレージ」に新たな景品を追加
「健康マイレージ」は、日ごろの健康づくりの取り組みに対してポイントを付与することで、市民の自主的かつ積極的な健康づくりを促す事業です。
平成31年度から、この「健康マイレージ」に新たな景品を追加し、スポーツ施設の利用を支援します。
問い合わせは保健福祉局健康推進課 電話093・582・2018へ。
見直しの内容
(1)施設ごとの使用料の変更
公共施設の種類ごとに提供するサービスの内容が異なることから、それぞれの施設ごとに使用料の見直しを行いました。
見直し幅は大幅な負担の増加にならないよう1.5倍を上限としました。施設によっては使用料の変更が無い場合もあります。
(2)時間や利用単位の見直し
会議室などの利用実態に合わせ利用単位を時間単位とした上で使用料を見直し、利用しやすくします。
(3)定期券・回数券制度の拡充(延べ114施設)
使用料の見直しと併せて、
(1)回数券の割引率拡大
(2)定期券・回数券の新規導入
など利用頻度の高い人の負担軽減を図ります。
(4)年長者施設利用証による減免制度の変更
年長者施設利用証(65歳以上が対象)により全額減免(無料)としている施設については、7割減免とします。
使用料の見直しなどについての出前講演を行っています。
問い合わせは企画調整局都市マネジメント政策課 電話093・582・2076へ。
主な施設の見直し例〔平成31年4月1日から〕
施設名 | 現行使用料 | 改定後 | ||
---|---|---|---|---|
9~12時 | 12~17時 | 17~22時 | 1時間またはその端数ごと | |
市民センター多目的ホール(150㎡以上) | 700円 | 1,100円 | 1,800円 | 270円 |
生涯学習総合センター 会議室 | 180円 | 350円 | 550円 | 120円 |
施設名 | 区分 | 現行 使用料 |
改定後 | 改定後(65歳以上の人) | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
使用料 | 回数券の 見直し |
回数券 (円/回) |
減免適用 (7割減免) |
回数券 (円/回) |
|||
体育館 | 2時間以内 | 260円 | 390円 | 1割引 →2割引 |
312円 | 110円 | 93円 |
室内プール 7・8月 | 2時間以内 | 260円 | 390円 | 1割引 →2割引 |
312円 | 110円 | 93円 |
室内プール その他の月 | 2時間以内 | 400円 | 600円 | 2割引 →3割引 |
420円 | 180円 | 126円 |
障害者スポーツセンター 体育館 | 2時間以内 | 350円 | 520円 | 1割引 →2割引 |
416円 | *260円 | *208円 |
子どもの館 | 1日フリーパス券 (1歳~高校生) |
300円 | 変更なし | ― | ― | ― | ― |
子育てふれあい交流プラザ(プレイゾーン) | 入場料 (1歳~小学生) |
100円 | 変更なし | ― | ― | ― | ― |
※障害のある人の減免制度は、今までどおりです。
*障害者スポーツセンターの年長者施設利用証による減免については、今までどおり5割減免です。
学校施設(体育館や運動場など)の使用料について
来年4月1日から、学校施設の市民利用に伴う管理運営費について、利用者から使用料を頂くことになります。
●対象施設
市立の小・中学校と特別支援学校の体育館、運動場と武道場
●使用料
学校施設 | 使用料(1団体当たり) |
---|---|
体育館 | 30分またはその端数ごとに200円 |
運動場 | 30分またはその端数ごとに100円 |
武道場 | 30分またはその端数ごとに100円 |
運動場に付属する照明設備 | 30分またはその端数ごとに800円 |
※幼児・児童・生徒や障害のある人を主体とする団体と地域団体の主催・共催の使用は全額減免になります。
※支払い方法については、使用する日までに納付券をコンビニエンスストアなどで購入する方法を検討しています。
問い合わせは教育委員会指導第二課 電話093・582・2369へ。
【この特集に関するお問い合わせ】 企画調整局都市マネジメント政策課 電話093・582・2076