特集救急・救命

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救急・救命

 皆さんは事故や急病などで119番通報をしたことがありますか。

 市内からの119番通報は、全て消防指令センターで受信します。通報をした人の多くは気が動転し、何を伝えればよいのか分からなくなっているので、消防指令センターでは、「火事か救急か」「住所はどこか」などの状況を一つ一つ確認していきます。通報場所に近い救急車を出動させた後、傷病者の容態を聞き取ります。応急処置が必要だと判断した場合は、心臓マッサージなどをお願いすることもありますので慌てずに落ち着いて行ってください。救急車が到着した後は、救急隊員が傷病者の症状を適切に判断し、病院へ搬送します。

 このような救急対応に加え、消防局では市民の命を守るため、病院との協力や救急隊員の技術の向上、救急隊員と消防隊員の連携など、さまざまな取り組みを行っています。

 また、私たちもいざという時、自分や大切な人の「いのち」を守るために何ができるのかということを知っておくことも大切です。市民一人一人の意識の向上や取り組みが、より一層安心なまちを作っていきます。

いのちを守るために取り組んでいます!

病院との協力はバッチリ!

 傷病者を乗せた救急車は、搬送先が決まらないと走り出すことができません。搬送までに時間がかかれば、危険な状態が長く続くことになります。本市では救急車から病院へ傷病者の受け入れを要請した場合、1回で93.6%、3回以内でほぼ100%の搬送先が決まります。これは、普段から救急の受け入れについて、病院の理解と協力を得ているからです。

応急手当ての講習を受けている写真

「救急ワークステーション」で技術を磨く!

応急手当ての講習を受けている写真

 本市は市立八幡病院敷地内に、救急隊員の技術の向上などを目的とした「救急ワークステーション(WS)」を設置しています。WSでは、医師が救急隊員に技術指導を行うほか、救急車に同乗しての指導も行います。また、八幡病院内での講義や実習も行っています。WSでの勤務を経験した救急隊員は各消防署に配置され、学んだことを他の隊員と共有することで市全体の救急隊員の質を高めています。

「あかきゅう」を知っていますか?

 119番通報で救急車を要請した際に、消防車が救急車と共に活動することを本市では「あかきゅう」と呼んでいます。重篤な傷病者の場合や、より多くの人手が必要な場合などに「あかきゅう」出動し、救急隊員と共に消防隊員が人工呼吸などの応急処置を行います。平成29年の救急出動件数5万5490件のうち約10%が「あかきゅう」出動でした。一人でも多くの命を救えるよう連携しています。

応急手当ての講習を受けている写真

いのちを守るために私たちができること

応急手当ての講習を受けよう

応急手当ての講習を受けている写真

 心肺が停止すると、救命率は1分ごとに約10%低下するといわれています。講習を受けることで、心臓マッサージなどの適切な応急手当てが学べ、命を救うことにつながります。

AED(自動体外式除細動器)を知っていますか?

AED(自動体外式除細動器)の講習を受けている写真

 AEDとは、心臓が停止したときに電気ショックを与えて、心臓の動きを正常化させる医療機器のことです。公共施設や駅など人が集まるところに設置されています。音声ガイダンスが流れるので緊急時にはためらわずに使いましょう。

いろいろな取り組みとみんなの協力で、通報から病院搬送までにかかる時間は28.4分になったよ。これは政令市の中でもトップクラスの早さなんだ。全国消防イメージキャラクター「消太」

救急と病院が連携する「救急ワークステーション」

市立八幡病院副院長・救命救急センター長 伊藤重彦さん写真

市立八幡病院副院長・救命救急センター長 伊藤重彦さん

 救急車が到着した後、傷病者に対してすぐに適切な処置を行えれば、救命効果を高めることができます。そこで、本市では平成20年に救急隊員の技術の向上やプレホスピタル・ケア(救急車内で行う医療)の充実のため、「救急ワークステーション(WS)」を開設しました。医師がWSから出動する救急車に同乗し、救急隊員に直接指導することで傷病者に対する観察技術と判断能力の向上に役立つだけでなく、必要に応じて適切な医療行為を行うことができ、また病態に応じた病院に搬送することもできます。

 本市のWSの取り組みは全国でも高い評価を得ています。今後も救急隊員の技術力や救命効果の向上を目指していきたいと思います。

救急車の写真

救急車が本当に必要ですか?

いざというときの救急車 本当に必要な人のために協力を

 平成29年の本市の救急出動件数は、5万5490件で、前年より972件増加しました。一日当たり約152件、約9.5分に1回の割合で救急車が出動しています。しかし、救急車で病院に運ばれた人のうち、約3割が「軽症」と診断されています。今後も救急出動件数が増え続けると、一分一秒を争う生命の危険がある重症者への対応が遅れることもあります。限りある救急車の適正利用にご協力ください。

福岡県救急医療電話相談 電話♯7119

 24時間体制で問い合わせに対応し、必要に応じた病院の情報を提供しています。また、症状により、緊急性の有無や受診の必要性について看護師がアドバイスしています。

全国版救急受診アプリ「Q助」

全国版救急受診アプリ「Q助」QRコード

 急な病気やけがをしたときに、「病院を受診したほうがいいのか」「救急車を呼んだほうがいいのか」などの判断を支援するアプリです。また、利用できる病院などの検索もできます。

かかりつけ医が休診! こんな場合どうする?

テレフォンセンター(夜間・休日急患センター内) 電話093・522・9999

 夜間・休日などの休診の時に相談できます。24時間対応で、受診可能な病院を紹介します。

【この特集に関するお問い合わせ】 消防局救急課 電話093・582・3820

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