SDGs未来都市・北九州市


もっと元気に! みんな笑顔で!
特集SDGs未来都市・北九州市
豊かな暮らしがしたい―。これは、世界中のみんなが願うことです。地球の資源に限りがあるという条件の下、現在も、そして子どもや孫たちの世代も、豊かな暮らしができ発展していけるような社会を実現させるために、世界の国々が約束事を決めました。それが今回のテーマ「SDGs(持続可能な開発目標)」です。
SDGsとは、2015年(平成27年)9月の国連サミットで決まった2030年までの世界共通の開発目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール(目標)から構成され、「誰一人として取り残さない」ことをスローガンに、開発途上国のみならず、先進国も取り組むものとされています。
本市は、公害克服の経験で培われた技術力や市民力を基に、環境モデル都市や環境未来都市として、環境や国際協力などの分野でSDGsを先取りする取り組みを行ってきました。これらの取り組みは、国内外から高い評価を受けています。
皆さんも、SDGsを自分自身の問題として捉え、一緒に考えてみましょう。
【本市の取り組みへの評価】
平成29年12月 第1回ジャパンSDGsアワード 特別賞
「パートナーシップ賞」受賞(外務省)
平成30年4月 SDGs推進に向けた世界のモデル都市に選定(OECD)
6月 SDGs未来都市・自治体SDGsモデル事業に選定(内閣府)


日常生活のひと工夫がSDGsの達成につながります
SDGsの取り組みについては、特別に新しいことを始める必要はありません。取り組むべき17の目標の内容は、身の回りのさまざまなことにつながっています。
例えば普段、車で移動するところを、たまには歩いてみる。これは目標3「すべての人に健康と福祉を」につながっています。
また、本市が先進的に取り組んでいるESD(持続可能な開発のための教育)に関する講座などに参加することは、目標4「質の高い教育をみんなに」につながります。
他にも、地域の清掃活動に参加することで、目標11「住み続けられるまちづくりを」に取り組むこともできます。
私たちの日常生活のひと工夫の積み重ねが、SDGsの達成に大きく貢献するのです。
すでに多くの皆さんがさまざまな取り組み(下欄参照)を行っています。課題を自分のこととして捉えて活動することが、SDGs達成に向け一歩一歩近づくことでもあるのです。
一人一人の皆さんの力(市民力)で、子どもたちが大人になったとき、「このまちに住み続けてよかった」と実感できるまちにしていきましょう。
SDGsに関する催し
地域連携シンポジウム「SDGs時代の企業経営とは」
SDGsの基本と世界の動向、企業が取り組むメリットや事例についての講演とグループ協議を行います。
11月17日(土)13~16時、北九州国際会議場(小倉駅北側)で。講師は、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授の蟹江憲史さん、SDGパートナーズ代表取締役CEO・田瀬和夫さん。
申し込みは11月7日まで。詳細は、北九州市立大学就職支援室 電話093・964・4035へ。市の担当課 企画調整局政策調整課 電話093・582・2156。
出前トークの案内
SDGsについて、市内の団体などを対象に、市職員が出向いて説明します。詳細は、企画調整局政策調整課 電話093・582・2156へ。
さまざまな活動がSDGs達成につながります
ペットボトルイカダで、大人も子どもも笑顔に
(左から)八幡西区カヌークラブ副会長・山口喜正さん、こじか幼稚園園長・末益友昭さん、同教諭・森栄子さん、こじか幼稚園父の会OB・嶋川博之さん
「自然の中で大人も子どもも一緒に楽しむのが、こじか幼稚園のハッピーサマーデーです。カヌー体験やみんなで一度に乗れるペットボトルのイカダ乗りが人気です。イカダは、園児たちの家庭などから使用済みペットボトルを集めて作ります。捨てればごみになるものから、工夫すればみんなで楽しめるものができる、そのことを遊びの中で体感できると思います」と末益さんと森さん。
山口さんや嶋川さんたち保護者や地域ボランティアの協力により、自然の大切さなども学べる機会になっています。
環境問題に真摯(しんし)に取り組む企業活動がSDGs達成に貢献
シャボン玉石けん 研究開発部兼品質保証部
部長 川原貴佳さん
当社の企業理念「健康な体ときれいな水を守る」は、SDGsの目標である「陸や海の豊かさを守る」「すべての人に健康と福祉を」と同じだと考えています。私たちが作っている無添加石けんは、アトピーや化学物質敏感症に悩んでいる人にも、ご利用いただいています。そして、地球の環境保全に貢献することにもなります。
また、市民や学校向けの工場見学も実施しています。製品を作る過程を見学することが、子どもたちの環境への意識を高めることにつながればいいと思います。こうした当社の活動で、SDGsの達成に貢献していきたいと考えています。
温かいご飯を、みんなで食べることが子どもの心を豊かにします
子どもふれあい食堂あんず
代表者 吉村茂子さん
商業施設で一人きりでいる子どもをよく見かけたことから、温かいご飯をみんなで食べながら、楽しい時間を過ごしてほしいと「あんず」を開設しました。月1回、放課後に子どもたちが集まり、宿題などをした後、そろってご飯を食べます。
地域ボランティアや大学生が宿題を教えたり、一緒に遊んだりしてくれるので、家庭的でおいしい食事を取るだけでなく、子どもたちのコミュニケーション力の向上などにも貢献していると思います。これからも協力していただいている人たちと共に、子どもたちに温かいご飯と交流の場を提供していきたいです。
地域の人たちと猪倉地区のことを一緒に考えるのが楽しいです
(左から)北九州市立大学猪倉農業関連プロジェクト実習リーダー・田中利空さん、里山の会部会長・疋田芳一さん、北九州市立大学猪倉農業関連プロジェクト共同作業リーダー・山﨑詩央さん
「農業」を通して猪倉地区(八幡東区)の地域活性化を図ることが、プロジェクトの目的です。地域の人たちの指導の下、いろいろな農作物を栽培しています。耕作放棄地ではサツマイモを育てて、地元の酒造会社と芋焼酎も作っているんです。
当初は外部オブザーバーとしてでしたが、今はまちづくり協議会の会議にも参加しています。地域の人たちと一緒に、この猪倉地区を盛り上げていくことが、SDGsの目標である「住み続けられるまちづくり」や「パートナーシップ」につながっていきます。
これからも地域のために何ができるのか考え、活動していきたいです。
【この特集に関するお問い合わせ】 企画調整局政策調整課 電話093・582・2156