特集開設40周年 中央卸売市場(しじょう)

早朝から活気に満ちた市場

全国から野菜・果物・魚介が集まる市民の台所

 中央卸売市場は、それまで市内各所に散在していた青果市場と魚市場を統合し、昭和50年に誕生した本市の拠点市場です。日常生活に欠かせない野菜、果物、魚介類等の生鮮食品を国内外から集め、せりなどの方法で適正な価格をつけることで、市民の食生活の安定や、農業・漁業生産者の計画的な生産を支援しています。今回は、中央卸売市場の歴史や役割、食の安全・安心への取り組みなどについて特集します。

中央卸売市場ってどんなところ?

 今年で開設40周年を迎えた中央卸売市場は、青果棟、水産棟、関連商品売場棟などからなる本市の拠点市場です。国内外から卸売業者が新鮮な生鮮食品を集め、それらを仲卸業者や小売業者にせりなどの方法で販売します。せりは、その後の流通価格の基本となり、適正な価格を保つ役割もあります。また市場は、自然条件に左右されやすく計画的な生産が困難な農業・漁業生産者にとって、継続的で安定した出荷先であるとともに、生産者と消費者をつなぐパイプ役でもあります。

 昨年度は青果で約16万5000トン、水産で約1万8000トンの取り扱い量があり、額にして計約490億円の取り引きが行われました。

市場の1日と取り組み

早朝から活気に満ちた市場

 市場の朝は早く、青果の場合、5時ごろには仲卸業者や小売業者がその日のせりにかけられる品物を下見して回ります。そして、せりが始まる7時から一気に市場は活気づきます。せりを取り仕切る「せり子」が、せり台の上から独特の節がある口上で品物を売りさばいていきます。とても早口なせり子ですが、品物の産地や数量、等階級は必ず言わなければなりません。1時間程でせりは終わりますが、そこから始まるのが競り落とした品物の搬出作業です。荷をいっぱいに積んだトラックが次々と市場を後にします。

 それが落ち着くと、次は入れ替わるようにして、生産者たちが翌日せりにかける品物の納品に訪れます。このように、市場では日々大量の品物が出入りしています。

 また、市場では小学生を対象に、冷凍庫のマイナス50℃体験やせり体験等ができる社会見学の受け入れの他、今年で15回目を迎える「こども料理王選手権」などの取り組みも行っています。

市場に出掛けてみませんか

 中央卸売市場は、仲卸業者や小売業者などへ卸売りをするための市場であるため、一般の人の入場は制限されていますが、10時からは市民も入場することができます。水産関係は11時ごろ、青果関係は12時ごろ、食堂などがある関連商品売場棟は13時ごろまで営業しています。休みは日曜日、祝・休日と水曜日(不定期)です。

 新鮮な食材が豊富に揃う中央卸売市場へ、一度出掛けてみませんか。

交通アクセス

  • 所在地 小倉北区西港町94―9
  • バスの場合 小倉駅新幹線口から西鉄バス「中央卸売市場」行きで終点下車(※朝と夕方の数便しかないので、ご注意ください)
  • 車の場合 北九州都市高速道路「日明ランプ」「西港ランプ」から約2km

インタビュー

40年間食の安全・安心を供給する食品衛生検査所

食品衛生検査所 稲冨秀敏 所長

稲冨秀敏所長写真

 食品衛生検査所は中央卸売市場の中にあり、市内で流通している食品の収去検査(食品衛生法に基づく食品などの抜き取り検査)を行っています。年間約1000検体を検査する中の半数が、市場内での抜き取り検体です。検査対象は、ほとんどが野菜や魚介類の生鮮食品ですが、菓子や総菜といった加工食品も検査しています。夏はめんたいこや魚の練り製品、冬はカキや数の子というように、季節により検体を選んでいます。野菜は残留農薬、魚介類は食中毒菌がないかなどを主に調べます。もし、異常があった場合は速やかに業者などに連絡し、指導を行います。他にも、魚の保存に使っている海水の検査や、市場内での食品表示や保存温度の監視なども行っており、食卓に安全・安心な食品を届けられるよう努めています。

 また、私たちの仕事を知ってもらうために、検査所では親子で検査体験を行う「食の安全たんけん隊」というイベントも行っていますので、ぜひ参加してもらいたいです。

市民感謝デー写真

公設地方卸売市場 市民感謝デー

 魚のタッチプールやつりぼり、マグロ・にぎりずし・海鮮丼の販売、その他家族で楽しめるイベントが盛りだくさんです。

  • 日時 10月10日(土)、11月14日(土)9~12時
  • 場所 公設地方卸売市場(中央卸売市場内) 水産棟仲卸店舗・せり場

問い合わせは市民感謝デー実行委員会事務局 TEL093・583・2030

【この特集に関する問い合わせ】 産業経済局中央卸売市場 TEL093・583・2025

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