健康(幸)寿命プラス2歳
特集
健康(幸)寿命プラス2歳
皆さんは健康寿命という言葉を聞いたことがありますか。健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」、つまり介護を受けたり寝たきりになったりせずに生活できる期間のことです。
本市の健康寿命は*男性71.93歳、女性74.01歳です。これは全国平均を下回っており、政令市で最も長い浜松市とは約2歳もの差があります。平均寿命は伸びていますが、健康寿命が伸びなければその差が広がり、「健康ではない期間」が長くなってしまいます。
そこで、本市では今年3月に「第二次北九州市健康づくり推進プラン」を策定し、2022年までに健康寿命を2歳伸ばすため、健康づくりや生きがい・社会参加、高齢者就労の推進などの取り組みを進めています。
自分の健康を自分で守るためには、まず健康診断を受けて自分の体を知ることが大切です。そして、適度な運動を行うことやバランスの良い食事を取ることを心掛けましょう。
市民の皆さんも「オール北九州で健康(幸)寿命を延伸する~元気でGO! GO! プラス2歳へスクラムトライ」を合言葉に健康づくりに取り組んでいきましょう。
難しく考えずに、まずは出来ることから始めてみませんか。
*「健康寿命及び地域格差の要因分析と健康増進対策の効果検証に関する研究」(厚生労働省)より
健康への第一歩は健康診断から
●本市の受診状況
本市が行う健康診断には特定健診や若者健診、各種がん検診などがあります。平成29年度の本市国民健康保険の特定健診受診率は36.1%です。受診率は年々向上していますが、国の定める目標値の60%には届いていません。また、がん検診の受診率は減少傾向にあります。
●あなたは大丈夫?
「具合は悪くないし自覚症状もないから、健康診断を受けなくても私は大丈夫」、そう思っていませんか。受診しない人の多くは「面倒だから」「心配なときに病院を受診すればいいから」と考えています。生活習慣病や一部のがんは、自覚症状が出た時には既に病状が進行している場合もあります。健康だと思っている人も、自分の体の状態を知っておくことが大事です。
●健康診断でわかること
検診を受けることで体の中の状態が具体的にわかるので、生活習慣病の発症や重症化の予防につなげることができます。また、日本人の死亡原因の上位であるがんのうち、胃がん・肺がん・乳がん・子宮頸(けい)がん・大腸がんは、検診で早期発見できる可能性が高まります。早期発見は早期治療につながります。
毎日を生き生きと過ごすためにも健康診断を受診しましょう。
自分の体をもっとしっかり見つめましょう
インタビュー
医療法人 岡本クリニック
院長 岡本高明さん
近年は、インターネットなどで健康や病気に関する情報を簡単に得ることができます。しかし、そういった情報だけで「これくらいだったら大丈夫」と安易に判断してしまうと、自分の体の本当の状態を知ることはできません。健康診断では、専門知識を持つ医師が、自分では気付きにくい体の変化を科学的な手法を使って確認します。早いうちに病気が見つかれば、その分早く治療できるので、健康診断を受けた結果に少しでも気になることがあれば、自己判断せずに、まずはかかりつけ医や専門医に相談しましょう。
健康のために始めましょう
●1日30分を目標に少しずつでも継続した運動を
皆さんは普段どれくらい運動をしていますか。運動と聞くと「きつい運動は無理」「続けることができるかな」と不安になるかもしれません。そんな時は、まず気軽に「歩く」ことから始めてみましょう。買い物やお出掛けのときに、30分を目標に歩いてみませんか。体を動かすことは気分転換にもつながります。
運動の前には、自分の体調がどのような状態にあるのか確認して、無理のない程度に行いましょう。
●「GO! GO! あるくっちゃKitaQ」で健康づくり
※「GO! GO! あるくっちゃKitaQ」は12月16日放送の「あっぱれ! 北九州」でも紹介します。
QRコード
スマートフォン用アプリ「GO! GO! あるくっちゃKitaQ」には、楽しみながら健康づくりを行える機能が満載です。例えば歩いた距離や時間を確認したり、歩数から医療費削減額を計算したりすることができます。また、健康についての相談会や講演会などの情報を知ることもできます。
問い合わせは保健福祉局健康推進課 電話093・582・2018へ。
●健康マイレージを活用しよう!
健康マイレージとは、40歳以上の人を対象に日頃行っている健康への取り組みをポイント化して健康づくりを応援するものです。
まずは目標を決めて、2カ月以上実践し、健康診断を受診しましょう。また、市内各地で実施される健康づくりの講座やイベントなどに参加するとポイントシールがもらえます。10ポイント集めて応募用紙に貼って応募すると、各種景品と交換することができます。
問い合わせは保健福祉局健康推進課 電話093・582・2018へ。
がん検診
本市では職場などで検診を受ける機会のない人を対象としてがん検診を行っています。実施場所・時間などは問い合わせを。
検診の種類 | 検診方式 | 対象者 | 受診料 |
---|---|---|---|
胃がん検診 | 集団 (胃部エックス線検査) |
35歳以上 | 35~39歳 1000円 |
40歳以上 900円 |
|||
個別 (胃部エックス線検査) |
40歳以上 | 1000円 | |
個別 (胃内視鏡検査) |
50歳以上 | ||
子宮頸がん検診 | 個別 | 20歳以上の女性 | 1000円 |
乳がん検診 | 個別 | 40歳以上の女性 | 1000円 |
大腸がん検診 | 集団・個別 | 40歳以上 | 500円 |
結核・肺がん検診 | 集団 | 40歳以上 | 無料 ※喀痰(かくたん)検査は 900円 |
前立腺がん検診 | 集団・個別 | 50歳以上の男性 | 1000円 |
70歳以上の人や市民税非課税世帯の人などを対象とした無料の制度があります。詳細は問い合わせを。
問い合わせは各区役所健康相談コーナーか保健福祉局健康推進課(電話093・582・2018)へ。
【この特集に関するお問い合わせ】 保健福祉局健康推進課 電話093・582・2018