市制60周年 北九州市 CITY OF KITAKYUSHU
市制60周年を記念して、北九州市が誕生してからこれまで、市民の皆さんと歩んできた歴史を振り返ります。
公害を乗り越え、世界の環境首都へ
明治・大正期から昭和にかけて、北九州は豊かな石炭産出量や九州の交通の要衝という地の利を生かし、四大工業地帯の一つとして発展してきました。その一方で、大気汚染は国内最悪を記録、洞海湾は工場排水により生き物が住めない「死の海」と化すことになりました。そうした中、1950年、この公害に対し声を上げたのは市民でした。
●市民・企業・大学・行政が公害問題に取り組みました
- 市民 子どもの健康を心配した女性たちが、大学から大気汚染の調査方法を学び、状況を調査し、企業や行政に改善を求めました。
- 企業 汚染物質の除去処理、工場緑化対策のほか、製造工程を見直し、排水・排ガス処理の改善を行いました。
- 行政 公害監視センターや公害を研究する組織を立ち上げました。また、下水道や緑地の整備、洞海湾のヘドロ除去などを行いました。
●取り組みの成果
公害対策に取り組んだ結果、本市の環境は大きく改善されました。1987年には環境庁から「星空の街」に認定され、洞海湾は、100種類以上の生き物が確認されるまでに回復しました。
●公害克服の経験を生かして
現在は、公害克服の技術や経験を生かして、アジア地域への環境協力や企業の環境ビジネスの支援などを行っています。2018年には、国から「SDGs未来都市」に選定され、さらに、2022年には「脱炭素先行地域」にも選定されるなど、世界の環境首都を目指し前進を続けています。
- 問い合わせ
- 環境局環境学習課 電話093-582-2784