友好都市大連市の協力要請を受け、これまで多様な協力を実施してきました。本市が提案した「大連市環境モデル地区整備計画」は、その成果を中国全土に広げるためのパイロット事業と位置づけられました。この計画実現に向け、本市は政府開発援助(ODA)を活用し、環境改善のマスタープラン策定を目的とした開発調査の実施に至りました。自治体レベルの協力がODA案件に結びついた初めてのケースであり、本市は、環境行政、環境モニタリング、下水処理、工場のクリーナープロダクションの分野で協力を行いました。このような協力の結果、2001年には大連市が中国の都市では初めて、国連環境計画の「グローバル500」を受賞しました。
環境国際協力の事例
大連市環境モデル地区整備計画事業(中国・大連市)

環境教育事業(フィリピン・セブ市)
フィリピン・セブ市では、市民の河川環境改善への意識を啓発するため、北九州市民と一緒に総勢400人で河川清掃を行い、この活動をきっかけに、メトロセブ環境協議会が組織されました。2004年には、メトロセブ環境協議会と共同で「親子の水辺教室」を開催し、環境教育の推進に協力しました。

生ごみ堆肥化事業(タイ・バンコク都、インドネシア・スラバヤ市)
途上国の都市で大きな課題となっている「ごみ減量」を実現するため、インドネシア・スラバヤ市で、家庭やコミュニティにおける生ごみ堆肥化事業を実施しました。北九州市内の企業の協力により開発された堆肥化の手法は2年間で約7,000世帯に普及し、現地のごみ減量や衛生改善に大きく貢献しました。さらに、この手法は他都市にも広がり、2005年~2006年には、タイ・バンコクにおいても普及のための技術協力を行いました。

循環型社会形成分野(中国・天津、蘇州、青島)
現在、中国では循環型社会への取組みが急速に進みつつあり、本市のエコタウン事業に大きな関心が寄せられています。天津市と青島市では、現地のセミナーで、北九州エコタウン事業をはじめとする本市の取り組みを紹介しました。蘇州市では、蘇州高新区での静脈産業園(エコタウン)建設に係る調査を実施し、中国の社会システムに適した静脈産業園について提案しました。

下水道処理技術分野(中国・昆明市、フフホト市)
北九州市は、下水道事業運営の経験や技術を活かして、技術協力や人材育成等を進めています。2006年には、中国三大汚染湖のひとつである「でん池(でんち)」の水質改善を図るため、円借款を使って下水道などの整備を行っている中国雲南省昆明市に対し、国際協力銀行(JBIC)と共同で効果的な下水道事業運営のための方策をまとめると共に、人材育成のためのセミナーの実施、研修プログラムの提案を行いました。また、同年、財日中経済協会からの要請に応じ、中国・フフホト市の下水処理場管理運営者育成研修を実施しました。

このページの作成者
環境局環境国際部環境国際戦略課
〒805-0062 北九州市八幡東区平野1丁目1番1号 北九州市国際村交流センター3F
電話:093-662-4020 FAX:093-662-4021