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【コメント】
・新型コロナウイルス感染症の現状
【発表案件】
・スーパーシティ構想の応募
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令和3年4月15日
【コメント】
・新型コロナウイルス感染症の現状
【発表案件】
・スーパーシティ構想の応募

更新日 : 2021年10月15日
ページ番号:000158654
コメント項目

(1)新型コロナウイルス感染症の現状について (資料なし)

月日:2021年4月15日
場所:北九州市役所

発表項目

(1)スーパーシティ構想の応募について (PDF:444KB)
  北九州市・東田 Super City for SDGs 構想 (PDF:1MB)

出席者 北九州市長

会見の動画(YouTube)

市長
まずコロナの状況であります。全国の状況はご案内のとおりであります。「まん延防止(等)重点措置」が各地域で適用されまして、それぞれの地域で、変異型を含めて感染拡大の憂慮すべき状況は続いております。今後の全国的な感染拡大が危惧されるところであります。この重点措置区域におきましては、飲食店への時短要請なども行われておりますが、確かにマスクを外して会食、特に一献傾けた時など、その時の感染症対策は重要でありますが、お店のほうも相当注意を払っていると思いますが、利用される方も今日の状況を、直視をしていただきまして、ご自身の健康のために、また飲食店の、働いている方々を守るためにも、飲食店を利用する際は改めて感染防止対策を徹底していただきたいと、よろしくお願い申し上げます。次に、本市の感染状況であります。今週に入りましても、新規の感染者は連日確認されております。病床の占有率ですが、138床のうち49床であります。全国の急速な拡大状況を見ますと、予断を許さない状況であります。ワクチンの接種が始まりました。12日には485名の方が接種をされましたが、幸い、重い副反応などを生じた方はいらっしゃいませんでした。私自身も接種をいたしまして、今日で接種3日目になりますが、今日まで発熱・頭痛・倦怠感などの症状はございません。Twitterで朝の体調の状況は報告をしております。一般には、2回目の接種の後にいろんな症状が出る方が多くなると言われておりますので、そこまで見なければなりませんけれども、ぜひ安心して接種を受けていただきたいという思いであります。接種の実施にあたりましては、ご協力をいただいた医師、看護師の皆さまをはじめ、関係の皆さま方に感謝を申し上げたいと思います。今後とも引き続いてよろしくお願い申し上げたいと思います。なお、市民への接種を行う中で、直前の予約キャンセルなどが本市の場合もありました。その場合、懸念されているのは、ワクチンの余剰が発生してロスにならないかということであります。12日に行いましたところ、6名のキャンセルがありましたが、本市の場合、あらかじめそうした事態を想定いたしまして、接種会場において、いろいろと従事をされている方がいらっしゃいます。相談業務、また経過観察に従事する看護師の皆さんであります。あらかじめリスト化をしておりまして、余剰が生じた際には、そのリストに沿って接種を行うということで、ワクチンを全て有効に活用するということで、1回目済んでおります。今後も、限られた貴重なワクチンでありますので、有効に活用してまいりたいと思っております。来週からは、高齢者施設に医療従事者が出向きまして、いわゆる「巡回接種」を開始するわけであります。高齢者は重症化するリスクが高いと言われておりますので、そのリスクを減らして、クラスター対策をしっかりと行うと。そして、医療提供体制を守るという観点から、施設の入所者、また従事者に対する接種は大変重要な課題と考えております。ここで1つお知らせをしてまいりたいと思います。ホームページにアップしたところでございますが、この施設に入所されている方、あるいは病院に入院されている方の中には、北九州市には住民票がない方もいらっしゃると思います。その方々についても、北九州市でワクチンの接種が受けられるというふうにいたします。詳細につきましては、コールセンターへお問い合わせいただけると幸いであります。またワクチンの接種は全国的に、一斉に始まりましたので、いろんな、様々な声が届いております。その中に、高齢者、また民生委員などの方に優先的に接種することはいいことだけれども、やっぱりその第一線で活躍されている医師や看護師、医療従事者の方に、「非常に遅れている」という報道がいっぱいありますので、「ここを何とかできないのか」というお問い合わせもいただいているところであります。医療従事者の方が、このワクチン接種の従事前に接種を受けていただいて、安心して業務にあたっていただくことは大変重要なことだと思います。そこで、本市の場合をちょっと申し上げますと、4月12日、そして5月3日に、この業務に従事される医師、看護師につきましては、市内の医療機関と調整をしまして、全員1回目の接種を行っておりまして、今週、2回目の接種を行っているところです。5月6日以降に従事される予定の方につきましては、高齢者用に配分されているワクチンの一部、これは2回目の相当分になりますが、それを融通いたしまして、従事前に、少なくとも1回は確実に接種を受けていただけるように、市の医師会と調整を進めていることも併せて報告をさせていただきます。以上、申し上げてまいりましたが、感染の再拡大を防止するため、市民の皆様方には引き続き危機感を持っていただきたいと思います。首都圏や関西で感染が拡大しますと、一時置いて福岡県のほうにも影響が出てまいります。ここが非常に大事な時だと思いますので、感染拡大防止に徹底していただけるように、引き続きよろしくお願い申し上げたいと思っております。次に、今日はスーパーシティ、東田の構想について、私からも一言コメントをさせていただきたいと思っております。これにつきましては、すでに市議会におきまして、昨年から活発に議論が行われてきたところで、是非この「スーパーシティ構想」に市も手を挙げて、これを勝ち取って、市のイメージアップ、経済の活性化につなげてほしいという声をしっかりと受け止めていたことであります。それに沿いまして、私どももこれまで一生懸命プランを練り上げてまいりまして、昨日、所管の委員会がございましたので、明日までが締切日となっております、国のほうで。そこで、その委員会におきまして概要をご報告いたしましたので、皆様の方にも、その情報については伝わっているところだと思います。これにつきましては、具体的なコンセプトの中身については、皆さんもご案内のとおりだと思いますけれども、この東田地域でこうした先端的な事業に取り組むにあたりまして、抱負について一言申し上げるわけであります。この「スーパーシティ構想」への挑戦とコンセプトでありますが、画面の1をご覧いただきながらお話しをさせていただきます。「先端技術による未来都市づくり」、これが北九州市の目標であります。そこで、国のスーパーシティ構想に、ネーミングは、「北九州市・東田Super City for SDGs」として挑戦をいたします。この「for SDGs」というのは皆さんもお聞きになられたことがありますが、この連休中に東田地域の美術館、博物館、アウトドアにおきまして、第一線のアーティストを、多数お招きをして、「ART for SDGs」を開催する予定にいたしております。SDGsは世界共通の目標であり、北九州市は日本政府から、その「未来都市」に選ばれております。またOECDのほうからも、アジアで唯一「SDGsモデル都市」に選ばれまして、今そのレポートが作成中でございます。そのアートでこのSDGsを表現するということをやっているのが東田でございますが、今回は、国の提唱された「スーパーシティ」で手を挙げるということにしたところであります。そのコンセプトでありますが、「世界の環境首都」を目指しております。デジタル技術の駆使、そして、SDGsというのは、環境・経済・社会の好循環によって持続可能な開発を進めることでありますが、その加速化、また脱炭素社会の実現を目指すということであります。この私どもの提案の内容は、柱は2つでありまして、1つは「環境」、もう1つは「デジタル技術」であります。画面の2をご覧いただきますと、東田地区の概要がそこにございます。120ヘクタール、約1,600人が住んでおられます。ここは様々な、先駆的な事業を取り組んでおりまして、多くの人が訪れるところで、年間の来街者は約1,000万人。製鐵所跡地でございます。1901年、この「官営八幡製鐵(所)」が操業したところでございまして、1972年までこの地域に高炉がありました。そして、60年代をはじめとして、公害の最もシリアスな地域として全国的に勇名を馳せたところでございまして、そこで、環境を改善するために産学官、市民を挙げて大きな成果を挙げた地域であります。言うならば、この東田地域というのは日本の産業革命の礎であります。そして、公害に見舞われ、それを見事に乗り切った地域のシンボルなのであります。ここで、持続可能なまちづくりを目指して様々な開発をしてまいっております。画面の3をご覧いただきます。構想の基本方針でありますが、環境面では「グリーン成長都市」、経済面は「規制改革・先端技術の実証・実装フィールド」、社会面では「ダイバーシティの実現」、これをそれぞれ、市民主役の「産・学・官・民」の連携によって取り組むところであります。この東田地区で規制改革や先端的サービスを、先行して実現をいたしまして、これを、市内全域に拡大をしていきたいのであります。東田地区の「あゆみ」と「地域資源」は画面の4をご覧いただきたいと思います。東田地区は、先ほど申し上げましたように、アジアで成功した初の本格的な製鐵所の立地した「産業革命の地」であります。甚大な公害を克服した経験があります。また製鐵所跡地の「環境」をテーマにした街づくりを進めております。これまで、技術、人材、ノウハウなど、様々な地域の資源が蓄積されているところであります。画面の5をご覧いただきますと、構想の柱、環境分野のインフラについてご説明をさせていただきます。構想の2つのうち1つの柱、環境分野であります。2003年に、国の構造改革特区に手を挙げまして認められました。そして2年後の2005年、早速、構造改革特区を活用いたしまして、製鐵所の中に天然ガスの発電施設がありますが、天然ガスの「コジェネ発電所」と呼んでおります。このうち、電気をまちに供給すると、熱は工場で使用すると。こういう先駆的な取組を行ったのが東田地域であります。「エネルギーシェアを行う低炭素なまち」を目指してまいりました。次に2010年、国から「スマートコミュニティ」の募集があったところであります。結果的に、日本政府は日本で4箇所選んだわけでありますが、その1つがこの東田地域でございます。当時、世界的に「スマートコミュニティ」ということが、これからのまちづくりの大きな課題とされておりまして、日本の代表的な「スマートコミュニティ」の1つといたしまして、この省エネ意識の高まり、再エネ設備の蓄積などがなされております。さらに、ここでは「水素エネルギー社会」の実現を目指しまして、「北九州水素タウン」にも取り組んでおります。麻生渡県知事と合意をいたしまして、九州大学、また福岡地域の財界の皆さま方が水素の研究を相当に進めておられました。そして、この東田地域にも副生水素を、街なかをパイプラインで引くという、世界で初めてのこのインフラをつくったのが本市でございますが、そのパイプを、水素を活かしまして、水素の様々な実証事業を行っておりました。麻生知事との間には、この福岡市の産学官の皆さま方と連携をいたしまして、「水素ハイウェイ」と当時呼んでおりましたけれども、福岡市と、そして北九州市で、水素の活用に正面から取り組んだという地域でもあります。また、ここでは来年、イオングループの「ジ アウトレット」が開業いたします。本市の公共施設は、2025年までに「再エネ100%」を目指すことを発表しております。この「スーパーシティ構想」で、新たな電力取引のプラットフォーム、また次世代蓄電池の実証、CO2フリー水素の実証などに取り組み、グローバルな課題であります低炭素・脱炭素社会の実現を加速するサービスの提供や仕組み・技術を確立していきたいのであります。構想のもう1つの柱、デジタル分野のインフラであります。画面の6をご参照いただきたいと思います。NTTドコモとは連携協定を結んでおりますが、この地区で5Gのエリア化計画が進行中です。また地元企業でありますゼンリンによって、3次元の地図が利用可能となっております。この2つのデジタルインフラを活用し、自動運転、ドローンなど、ここに示したような、様々な先端技術の実証・実装や、高付加価値サービスの提供を行っていくものであります。先端的サービスの主な取組の概要でありますが、それは画面の7をご参照いただきたいと思います。今回の「スーパーシティ構想」では、この全体像に示したとおり、78の企業・研究機関と連携した、合わせて30のプロジェクトに取り組みます。データ連携基盤を活用した、まちの現在の「見える化」、また「将来予測」を行いまして、必要な規制改革を国に積極的に提案してまいります。以上のような提案を盛り込んだ、本市の「スーパーシティ構想」を本日、国へ提案するわけであります。産学官民、オール北九州で、チーム一丸となって、「スーパーシティ」の指定をぜひとも勝ち取り、全国から、企業・研究機関の集積や投資を呼び込むことで、経済の活性化、地域課題の解決を図ってまいりたいのであります。私からは以上であります。ご質問を承ります。

記者
まず、最初にコロナ感染の状況について、「予断を許さぬ状況」ということで、昨日も、県内全体としても1月末以来、150人を超えるというような状況もありましたので、「予断を許さぬ状況」というのはあるかと思います。今日就任されました服部知事とも、この間来られた面会の際には病床のお話もありましたが、その辺り、今日の会見のお話などのほうでも、病床に対しての、増床についての強い思いもありましたが、その辺りを、今この辺の、特にスピード感を持って、今増えている状況というところで言うと、特に期待したい部分はあろうかと思いますが、その辺り、病床についてのお考えを改めてお聞きできればと思います。すみません、よろしくお願いします。

市長
世界的に見ても、また日本の各界のご指摘を待つまでもなく、このコロナ禍の中で一番深刻な状況というのは、医療が崩壊するということであります。その意味で、この病床の確保というのは非常に重要な課題であります。現在は、先ほど申し上げましたように病床の使用率は35.5%です。また重症について見ると、16.6%ということで、比較的落ち着いているわけでございますけれども、昨今の、一番拡大をしている厳しかった時には、いわゆる「ステージ4」ということで、大変に逼迫しつつある状況が続いたわけでございます。この病床の確保のためには、私ども市のほうも日頃から医療政策、あるいは、コロナ禍につきましても連携を取って、何でもご相談をする間柄であるわけなのですが、国の方針によりまして、基本的な枠組みというのがあります。それは、病床の確保というのは、それぞれの地域でお互いに融通することも必要でありますので、都道府県が主軸になって病床を確保する、あるいはホテル療養の場所を確保するということになっております。従いまして、私どもも努力するわけでありますが、県庁が、全体の病床拡大に向けてイニシアティブを取っていただくことが肝要であります。そのことは、服部知事もよくご案内であります。そこで、国から「やっぱりピーク時の2倍ぐらいは必要ではないか」という、こういうご指摘もあったこともありまして、服部知事自身が「1,000床を超えるようにしたい」と、「さらにどこまで上積みできるか」という、そういう意欲をお持ちでございましたので、本市の状況からしても、これまでもお願いしてまいりましたけれども、「市としても最善を尽くして協力をするので、県として、病床を思い切って拡大することについてイニシアティブをお願いしたい」ということを申し上げました。服部さんのほうも、「その重要性・緊要性については十分認識しており、最大限の努力をしたい」ということでございました。

記者
ありがとうございました。もう1つ、「スーパーシティ(構想)」の応募についてというところで、市の部分お話しいただきましたが、これ国に応募して、昨日担当の方にもお伺いしましたが、大体全国でも30ぐらいの他自治体が手を挙げると見られますし、その中から5自治体程度ということですけども、少し重複になるかもしれませんが、他の自治体にも負けない、やっぱりたぶん他の自治体もいろいろ力を出してくるとも思いますが、やはり北九州の強みの部分、先ほどのお話の中にもあったかもしれませんが、他とも違うというところで、もし最後、「ここ」というところがもしあれば。その30の中でも「大きな強み」というところを最後お聞かせいただけたらと思います。

市長
バイデン政権が誕生して、改めて世界中が「脱炭素」という目標に向かって、新たな第一歩を踏み出したと思います。この場合、「脱炭素」というのは、古くはこの「公害」という問題にどう対応するかでありました。そして、その次に、ごみをそもそも減らす、あるいはリサイクル・リユースを行うという、「リサイクル」ということが、それに関連して非常に重視をされてまいりました。それが、日本で最初にできた一番大きな施設が若松のエコタウンであります。そして、当時は「低炭素」と呼ばれておりましたが、そもそも気候変動対策で「脱炭素が重要だ」というふうな認識に至っております。それぞれの年代によって、環境に関する問題意識というのは変遷がありますけれども、基本的には環境がよくないと、人間は本当に幸せな生活を送れないと。企業社会も繁栄しないと、行き詰ってしまうと。「持続可能」ではない」ということに、やっぱり一致していると思うのですね。その意味で、この東田地域というのは「公害の克服」であり、そしてまた「エネルギーをシェアリングする」、あるいは「水素タウン」であったり、その様々な環境について、脱炭素について先駆的な取組を面的に実行してきていると。それは産業界、行政、大学研究機関、市民一丸となったチームワークのもとにそれを進めて、着実に成果を挙げてきているということであります。その意味で今後、「脱炭素」、「デジタル化」という大きなウェーブにうまく乗って地域が繁栄していく時に、最良の、やっぱりこれまでの人的な資源、そして、様々な知見の蓄積というものがここにはあると思います。何と言っても、東田地域の持っているこの歴史的な知見、そして、様々な地域の資源が集積しているということは、世界中のどこに出しても誇れる素晴らしい歴史がある、ヒストリーがあると思います。それぞれ、これは1つ2つの事業を行うわけではなく、「30のプロジェクト」というように申し上げましたけれども、環境、次の未来は「脱炭素」と「デジタル化」という大きな、世界的なこのテーマに対して、どうチャレンジするかということであります。北九州にはそれだけの企業が揃っておりますし、研究所もたくさん成果を挙げてきておりますので、それは、関東、関西、中京地域にもそういうところはいっぱいあるかもしれませんけれども、北九州も決して負けないようなそういうチームワーク、それぞれ非常に評価の高い皆さん方がワンチームでいるということも大きいと思っています。今日の時点で、「どこが特にあれだ」というのはなかなか申し上げにくいところもありますけれども、市役所としては「世界の環境首都を目指す」ということを、市民とともに共通のスローガン、共通の目標としてコンセンサスをつくってきたまちでございまして、それが今、いよいよ「脱炭素」、あるいは、世の中を変える「デジタル化」という大きな波の中で、大きく飛躍するチャンスがある、チャンスを迎えたと。正直なところ、私が思うのは、ようやく世界が北九州市に追い付いてきたなと。まさに北九州市の歴史、市民力というものが、この新たな未来を切り拓く大きな実証の舞台になり得ると、こう信じております。

記者
ありがとうございました。

記者
先ほどもちょっとありましたけれども、昨日、1月30日以来、県内では150人を超えるという状況ですけれども、「急増している」っていうこの状況について、率直に市長、どういうふうに受け止めていらっしゃるのか、所感をお願いいたします。

市長
いわゆる「第四波かどうか」という、そういう話題がマスコミでもしばしば出てまいりますけれども、これまでの波の中で言えることは、東京であれ、関西であれ、ある地域で爆発的に感染が急拡大をすると、そして、それはその地域に終わらないで、その周辺に広がり、そして、一時置いて福岡県のほうにその波がやってきているわけであります。従いまして、今日の状況は、厳しい見方かもしれませんけれども、過去の大きな波の時に、関東、関西から若干遅れて福岡県のほうにその感染の波が来ているわけでありますので、いつかはそういう時に直面するであろうと。今現在どうであるかについては、まだ状況を見極めたいと思っております。ただ、変異株は若い人に感染もたくさんするし、若い人も重症化するリスクを負っているという意味において、今までとは違った様相を呈していると思います。これまでは、若い人は「罹っても風邪ぐらいで済む」と思っている人もいるかもしれませんが、現在の変異株の流れというのは、日本はもとより世界的に見ていても、若い世代にとってもシリアスな状況になり得るということであります。そうしたことも併せて考えますと、第四波の到来を、非常に懸念をしている1人でございまして、今からしっかりとできることをやって、できるだけその波を被らないように努力をすべきだと思っております。

記者
そういった点も踏まえて、福岡はまだ具体的な要請とか、まん延防止とか、そういった話はまだ出ていないかなと思うのですけれども、そういったことを踏まえて、何か市民への呼びかけ、改めてその若い世代もそうですけど、含めて、第四波が本格的に到来する前に何か呼びかけたいこととか、あるのだったらお願いします。

市長
いわゆる「第四波」と言われている関西・首都圏の状況を見ると、若い世代の感染者も病症が重くなるリスクが高いということ。そして、感染が拡大するスピードは、これまでと比べて非常に速くなっているということであります。そういった意味で、いわゆる「第四波」と言われているものは、仮にこの九州の地に根を下ろしてしまいますと、大変な苦痛に見舞われることになります。従いまして、若いからと言って、決して安心はできません。むしろ「若いほうがリスクは高い」と言う人もいるぐらいです。従いまして、「正しく恐れる」ということが大事でありますけれども、用心に用心を重ねてですね。要は、マスクを外して1杯飲んだり歌ったりするところに危険性があります。満員電車の中もそうです。コンサートでもそうですし、演劇を見る時もそうでありますが、マスクをして静かにそれに向かい合っている限り、感染は、まずはしないものだと自分は思っております。従って、マスクを外す時、とりわけ一献傾ける時、またマイクを持って歌う時。これは、極めてリスクは高いと。もう感染してもおかしくないぐらいの状況だと自らに言い聞かせることが大事だと思います。ここは辛抱のしどころです。ぜひ、第四波をこの九州の一角に呼び込まないために、ここはみんなで頑張りたいところです。

記者
ありがとうございます。

記者
「スーパーシティ構想」の件で1点だけお尋ねがあります。概要のほう説明をいただいたのですが、これはそもそも国のほうで、この関連の法案ができるんだって時に、1つ懸念として、「個人情報の取り扱い」というところで危惧するような声もあったかと思うのですけど、今回、北九州市の提案のほうで、もし実際に実現するとした時に、そういった「個人情報」というところで考え方、もしありましたらお願いします。

市長
これは、法案の国会審議の時にも一部の議員から、個人情報の取り扱いについては様々な議論が提起されたところでありますし、市議会におきましても、「くれぐれも個人情報の取り扱いには万全を期すべきだ」という、そういうご意見もあったところであります。この点につきまして、例えばオンデマンドバスを利用すると。東田地域で仮にそういうサービスが始まった時には、やはりその「個人」というものの名前登録が必要になりますし、またダイバーシティの一環で、メガネをかけてこの地域に滞在する場合もあります。それはやっぱり貴重なものですから、必ず返却してもらわねばなりません。そのように、個人の名前を登録する場合もありますけれども、それは現在も、スマホのアプリにおきましても様々なサービスがありますけれども、そこで個人情報の利用目的については、それぞれの事業者から明示をされているはずであります。第三者提供先に同意した上で、個人情報を登録してサービスを利用するというのがスマホのアプリの一般的な形でありまして、個人情報というのは、そのサービス事業者が厳格に管理をするという、こういうルールになっております。この仕組みというのは、「スーパーシティ」の構想でも維持されることは当然であります。また、そもそもこの「スーパーシティ」の構想の中で、データ連携基盤で取り扱うデータというのはあるわけでありますが、マイナンバーなどの個人情報は取り扱わないということにしています。統計データ、またセンサー情報のみを取り扱うことにすると。このように議会におきましても、市のほうから申し上げているところであります。

記者
ありがとうございます。

記者
先ほどコロナの感染防止に関しまして、一献傾けるだけでも感染のリスクがあると考えているお話でしたけれども、先日、戸畑区役所のほうでもクラスターが発生したりという事案がありました。感染された方の中には「年度末に会食の場があった」っていうふうな方もおられたり、伺っておるんですけれども、時間とか人数は、「そのルールを守って」という形ではあったようなのですが、それに関して市長の受け止めと、あと、庁内でこの注意喚起をなさったりとかいうことがあれば教えてください。

市長
これまで行政については、区役所で陽性が確認された職員が出るとか、そうしたことを通じまして、この本庁におきましても対策を徹底して、クラスターなどが発生しないように十分職員もみんなで工夫し、またしっかり取り組んできたところであります。その中で今回、戸畑の区役所、また本庁におきましても、何人かの感染者が出たということは自分も大変重く受け止めております。私自身もこのアクリル板っていうのは、市長執務室におきまして、内部協議、あるいはヒアリングというのを毎日たくさん行うわけでありますが、目の前にこれを置きまして、入るスタッフは「原則4人以内」という貼り紙をしておりまして、最近はオンラインも対応しているわけですが、必ずマスクをして、手指消毒をして、そこでやるわけです。しかし、今回陽性になった方とは、このアクリル板があるとは言って(も)、1メートル以内で10分以上かな、ヒアリングを受けておりましたので、私自身、クラスター発生(案件)の(感染者の一人になる)おそれがあったこともありまして、保健所のほうで幅広く検査をする対象になりまして、生まれて初めてPCR検査を行ったと(ころです)。陰性ではありましたけれども、注意をしていたつもりでも、こういう結果になったということは大変重く受け止めます。この建物は窓が開かないので、換気という意味におきましては、非常に問題があると自分は思っておりましたが、今はこれ最大のパフォーマンスで、20分で1回、この庁内の換気をしている状況にありますけれども、「窓は開かない換気」というのは課題だとは思っておりましたが、やっぱり1つあるのは、4月1日で人事異動がありまして、かなりの職員が異動します。そうすると、事務引継ぎということになります。もちろんこの歓送迎会は、こういう状況ですから、多人数でもってするということは行わないように、そのことはきちんと言っているわけでありますけれども、やっぱり執務中に、相当事務引継ぎなどで接触する機会があったのではないかと。ただ、この感染経路については保健所も「断定はできないけれども、その可能性は高い」ということであります。それだけに、普段注意をしていたわけでありますが、やはり結果は、全員が重く受け止めまして、総務局長の通達によって、4月12日付で改めて職員へ周知徹底を図っているところであります。

記者
ありがとうございます。

担当者
その他よろしいですか、どうぞ。

記者
コロナのお話の中で、医療従事者へのワクチン接種の融通の話がありましたけれども、改めてこのワクチンが自治体へ、北九州市へ供給されている状況、それが医療従事者への接種の状況など、そういったものを、北橋さんの所感を教えていただけたらと思います。

市長
国のほうも一生懸命、ワクチンの確保供給に汗を流しておられるわけでありますが、ご案内のとおり、EUのほうで「まずヨーロッパの住民が先だ」というような話になって、輸出もままならない状況も伝え聞いているわけであります。その中で、国のワクチン供給の大前提がだいぶ崩れたと。これは致し方ない現実ではありますけれども、その中で、当初から医療関係者への優先接種というのは、国としても重視をしておりまして、都道府県のほうに、実施主体になって、しっかりと円滑に早く行うようにということの体制ができておりました。そして、高齢者などの市民に対しては、この市町村を通じて行うということになっておりました。それが、医療向けが、供給が細ってしまって、そして予定していた、この市民向けの市町村の実施主体になるワクチン接種が始まったということで、今回のようなことが起こっているわけであります。私どももこの「融通」という面におきましては、3週間後にこれ2回打たないと効果が極めて低いということのようです。その半分を残しているわけです。「半分を使えばできるじゃないか」という議論はあると思いますが、果たして、ワクチンの供給が来月になって順調に滞りなく来るのかどうかというのは、やっぱりもしものことがあったら、それまでに接種を受けた方々のワクチンの効果が消えてしまいかねないわけですね。それがあるものですから、ワクチンの供給状況を見極めてきたわけでありますが、2回目用に取っているものを、例えば「1,800人ぐらいまで何とかなるのではないか」とか、そういうふうに考えまして、それを医療用に融通するという方向で、関係者の間で調整を行っているところであります。それについて、状況についていろんなコメントをされる方はいると思いますが、市町村の立場から言いますと、送られてきたこのワクチンをできるだけ早く、円滑に接種をしていただくために万全を期すことがわれわれのミッションでございますので、それについてはあえて申し上げることはございません。

担当者
他よろしいですか、では以上で終わります。ありがとうございました。

市長
ありがとうございました。

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市長公室報道課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
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