思わぬ子どもの事故 あなたは注意していますか?

※子どもの事故…ここでは日常生活における不慮の事故(交通事故、自然災害を除く)のことを言います。

特集 みんなで防ごう!子どもの事故

 発達段階にある子どもは、危険を察知する能力が十分とは言えません。海や山はもちろん、市街地や家庭内にも、思わぬ事故のリスクが隠れています。段差につまずいて転ぶなど、大人にとっては小さな事故でも、大きなダメージにつながりかねないのが子どもの事故の恐ろしさです。
 本市における救急搬送データでも、転落や転倒、やけど、喉に物を詰まらせるといった多様な事例が報告されています。
 こうした子どもの事故の多くは、周囲の大人がちょっとした注意を払うことで防げるものです。また、適切な応急手当を知っていれば、万一の際にも冷静に対応できます。
 未来を担う子どもたちが健やかに育つことは、社会全体の願いです。保護者はもちろん、地域の皆さんも子どもの動きに注意を払い、子どもたちを事故から守りましょう。

あわてず、あせらず、冷静に!

 子どもは、好奇心が旺盛です。どんなに注意していても、事故のリスクはゼロにはなりませんが、何事も備えあれば憂いなし。万一の事態に備えて、子どもの事故への応急手当や予防法を確認しておきましょう。

溺れかけたら?

 乳幼児に目立つのが浴槽への転落事故。バケツや洗濯機などにたまった深さ10cmの水で溺れることもあります。2~3歳以上になると、特に海や川、プールで遊ぶ時は要注意です。

※どちらも幼児の場合

●胸骨圧迫(心臓マッサージ)

 胸骨の下半分を、1分間に100回強のスピードで圧迫します

●気道確保・人工呼吸

 気道を確保し、鼻をつまみ、口と口をつけて息を吹き込みます

予防のポイント

入浴中は目を離さない
大人が洗髪中は子どもを浴槽から出す
浴槽や洗濯機の水は使用後に抜いておく
海や川で遊ぶときはライフジャケットを着用し、大人が付き添う


熱中症と思ったら?

 夏の間、水の事故と同様に気を付けたいのが熱中症です。夢中になって遊んでいるうちに体温が上昇し、体から水分や塩分が失われて熱中症になるケースが目立ちます。

●涼しいところで楽な体位を取らせる

●衣服を脱がせ、水をかけてから風を当てて冷やす

●脇や首筋、太ももの付け根に冷やしたタオルを当てる

●スポーツドリンクや薄めの塩水で水分補給

予防のポイント

炎天下や蒸し暑い日(気温35℃以上)の運動は避ける
家の中では室温が28℃を超えないように注意する
喉が渇いていなくても小まめに水分補給する
短時間でも車中に子どもを残して離れない


誤って異物などを飲み込んだ時は?

 2~3歳までは、たばこや錠剤、おもちゃやコインなどの誤飲事故に注意が必要です。また、ミルクの吐き戻しによる窒息や、うつぶせで寝て息ができなくなる事故も起きています。

●背中を叩く(背部こう打法)

 ※乳幼児の場合
 子どもを片腕に乗せ、頭を低くして背中の真ん中を平手で連続してたたき、詰まった物を吐かせます

●腹部突き上げ法

 ※年長児の場合
 後ろから両腕を回し、みぞおちの下で片方の手を握り拳にして、腹部を上方へ圧迫します

予防のポイント

喉に詰まらせやすいもの(飴玉やナッツなど)や危険なもの(たばこや錠剤、ボタン電池など)を子どもの手が届く範囲に置かない
肉やお餅などの食べ物は子どもが食べやすい大きさにしてから与える
うつぶせ寝による窒息事故を防ぐため、乳幼児の寝具は柔らかすぎないものに


こんな事故にも要注意!

やけど

 熱い飲み物やアイロン、暖房器具などに子どもの手が届かないよう注意し、やけどを防ぎましょう。

転落・転倒

 家具が倒れないよう固定したり、ベランダに踏み台になるものを置かないなど、転落・転倒事故を防ぐ工夫を。

はさむ・切る

 車の窓をロックする、刃物の管理に注意するなどの対策で「はさむ」「切る」といった事故の多くは未然に防げます。

子どもを事故から守る取り組み

普通救命講習Ⅲ

 子どもを対象とした心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の取り扱い、喉に詰まった異物除去法、止血法など。講習は2カ月に1度、1回3時間、市民防災センター(小倉北区東港1丁目)で。詳しくは問い合わせを。問い合わせは消防局救急課 電話093・582・3820へ。聴覚障害者はFAX093・592・6898も可。


「セーフキッズ」を体験しよう

 子育てふれあい交流プラザ(小倉駅北側、AIMビル3階)には、台所や洗面所、ベランダなどの危険な箇所や事故の予防法を子どもの目線で学べる体験エリア「セーフキッズ」があります。入場は無料。
 また、「パパママ救急教室」を2カ月に1度開催しています。詳しくは問い合わせを。問い合わせは同施設 電話093・522・4150へ。

こんな時、ためらわず119番通報を!

 14歳以下の子どもに右記のような症状が見られたら、すぐに救急車を呼んでください。

この特集に関するお問い合わせ 消防局救急課 電話093・582・3820

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