北九州市政だより

NO.1496

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令和7年12月15日号 特集

特集
働く世代の健康づくり

担当課
保健福祉局健康推進課 電話093-582-2018

大切にしたいワーク・ライフ・バランス
                            でも、いちばん大切にしたいのはあなたの健康

運動をする人のイラスト

働く世代が気になる健康関連3つのキーワード がん 女性 血圧

市長からのメッセージ

 忙しい毎日、ご自分の健康は後回しになりがちですよね。だからこそ、働く世代の健康づくりを、私たちは“まちぐるみ”で。歩く・食べる・眠る・検診基本の積み重ねが、明日の自分と家族、そして職場の力になります。また、働き方や休み方を見直し、メンタルヘルスにも気を配ることが大切です。
 小さな選択の積み重ねが、大きな安心に。職場や家庭、地域で声をかけ合い、検診、運動の機会づくりを広げていきましょう。私たちもサポートしてまいります。無理なく続けられる一歩から、健康を共に育てるまちへ。
 北九州市なら、必ず、できる!

北九州市長の画像
北九州市長 武内 和久

気になるキーワード(1)血圧

高血圧は脳卒中、心筋梗塞などを発症するリスクを高めます!!

北九州市でも脳卒中を起こした人の約8割が高血圧!!

リスクが高まる上の血圧(収縮期血圧)130mmHg以上

※令和7年8月に改訂された最新の「高血圧管理・治療ガイドライン」では、年齢にかかわらず130/80mmHgを降圧目標と定めています。

心臓を抑える男性のイラスト

 上の血圧(収縮期血圧)が130を超えると脳卒中、心臓病、腎臓病、認知症などの発症リスクが上がることが分かっており、高血圧は放置すると大変危険な病気です。

血圧計のイラスト

高血圧対策の第一歩は、家に血圧計を持ち、自分の血圧を測る習慣をつけることです。

血圧管理のポイント

  • 血圧は常に変動しており、その日の体調や時間帯などで変動します。ぜひ毎朝測ってください!
  • 子どもの頃からの生活習慣が、将来の血圧に影響します。適切な食事(減塩)、運動、睡眠など家族みんなで取り組みましょう!
  • 冬は血圧上昇や変動に注意。ヒートショック防止のため、脱衣所などの室内温度差をできるだけ小さくしましょう。
  • 食材のイラストカリウムには、体内の余分なナトリウム(食塩の成分)を体外へ排出する働きがあります。野菜・果物・牛乳・乳製品などの食材を取りましょう!

    ※腎臓病の人は、主治医にご相談ください。

  • 体重計のイラスト体重が1kg減ると、血圧は1mmHg下がるといわれています。適正体重(BMI25未満)を目指しましょう!

    ※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

血圧と脳卒中や心筋梗塞との関係
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収縮期血圧 脳卒中や心筋梗塞のリスク(倍)

安心ゾーン
正常血圧 120mmHg未満 基準(1倍)
正常高値血圧 120〜129mmHg 少し上昇
要注意ゾーン ここから要注意
高値血圧 130〜139mmHg 2倍に!
危険ゾーン
Ⅰ度高血圧 140〜159mmHg 3倍に!
Ⅱ度高血圧 160〜179mmHg 4倍以上に!
Ⅲ度高血圧 180mmHg以上 6倍以上に!
血圧と脳卒中や心筋梗塞との関係のグラフ

出典:高血圧管理・治療ガイドライン委員会編:高血圧管理・治療ガイドライン2025ライフサイエンス出版,P25(図1-1を基に作成)

※このグラフは主に中壮年者のデータに基づいています。血圧レベルが上がるほど
リスクは高まりますが、リスク上昇の傾きは年齢が若いほど急になります。

気になるキーワード(2)女性

男性の皆さん・経営者の皆さんにも知ってもらいたい。

働く世代の女性の健康課題である
月経随伴症状」について

※月経随伴症状=月経不順、月経痛、PMS(生理が始まる3〜10日前に起こる、心と体の不調)

女性のイラスト

勤務先で困った経験をした女性 52%

女性特有の健康課題や女性に多く現れる症状により、勤務先で困った経験をしたことがある女性の割合
(平成30年 経済産業省・働く女性の健康推進に関する実態調査)

内訳

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  • 月経関連の症状 や疾病(月経不順・月経痛など) 72%
  • PMS(月経前症候群)等 43%

・お腹の痛み・イライラ感・眠気・頭痛 など

  • 更年期障害 19%
  • メンタルヘルス 19%
  • 不妊・妊活 7%
  • 女性のがん・女性に多いがん 5%
  • その他 1%
内訳グラフ

生理に伴う不調を抱えながら働いている女性は少なくありません。

生理の困り事を女性だけの問題にしない職場づくりを

職場の人のイラスト

ウーマンヘルスケアの推進

北九州市は、女性にやさしい社会づくりに向けて、女性の健康に配慮した職場環境を推進しています

市内の小規模事業場(従業員50人未満の会社)の女性1500人を対象に、職場での生理に伴う困り事に関するアンケート調査を実施

内訳

働く女性の生理のお悩みあるあるリスト(一部抜粋)

  • 〇生理休暇を申請しづらい雰囲気がある。
  • 〇生理休暇を有給にしてほしい。無給の生理休暇を取るくらいなら、年休(有給)を取得する。ただ、毎月ある女性特有の体調不良で、男性と同じ日数しかない年休を使わなければいけないの?
  • 〇生理休暇という名称が直接的過ぎて取りにくい。
  • 〇長時間の会議でトイレに行けず、経血漏れで椅子を汚してしまうことがある。
  • 〇制服の色が薄く、経血漏れが気になる。
  • 〇どんなにつらくても授業や接客などで業務を離れられない場合がある。
  • 〇介護現場では、歩き回る、しゃがむなどの動作が多く、下腹部への負担が大きい。
  • 〇生理痛が軽い同僚女性の場合、つらさを分かってもらえない。

内訳

アンケート結果をもとに作成した

経営者に取り組んでもらいたいアクションリスト(一部抜粋)

  • 体調不良時には生理休暇が取得可能であることを、改めて会社全体に周知する
  • 濃い色の制服やお腹周りを締め付けないパンツタイプの制服を選択できるようにする
  • つらいときに横になって休めるスペースを準備する
  • 職場で生理に関する研修を実施し、社員全体の理解を促進する
  • 座面が拭き取れる素材(合皮など)の椅子に変更する

会社の研修などで
ご活用ください

気になるキーワード(3)がん

がんは早期に発見して治療すれば、ほぼ9割の人が治ります

「がん」と診断される確率 2人に1人

日本人が一生のうちに「がん」と診断される確率 ※男性63.3% 女性50.8%
(令和3年 国立がん研究センター・累積罹患リスク)

病期別5年生存率※

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〈胃がん〉
Ⅰ期92.8%
Ⅱ期67.2%
Ⅲ期41.3%
Ⅳ期6.3%
〈大腸がん〉
Ⅰ期92.3%
Ⅱ期85.5%
Ⅲ期75.5%
Ⅳ期18.3%
〈乳がん(女性)〉
Ⅰ期98.9%
Ⅱ期94.6%
Ⅲ期80.6%
Ⅳ期39.8%
〈子宮頸(けい)がん(女性)〉
Ⅰ期94.9%
Ⅱ期79.4%
Ⅲ期64%
Ⅳ期25.9%
病期別5年生存率のグラフ

※ネット・サバイバル(Net Survival):純生存率。生存率の算出方法の一つ。 出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」院内がん登録2014-2015年 5年生存率

早期のうちは自覚症状がないため、
定期的に検診を受け、早期発見・治療につなげることが大切です。

 今や日本人の2人に1人が一生のうちに「がん」と診断されており、がんは身近な病気です。
 がんの種類にもよりますが、「早期」とされる期間は1〜2年程度です。また、早期のうちは自覚症状がほとんどありません。
 そのため、定期的に職場などの健康診断やがん検診を受けましょう!

特集に関するお問い合わせ
保健福祉局健康推進課 電話093-582-2018

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