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イベントレポート
#02
「Z世代に学ぶ」
アンラーニングセミナー
第2回を開催
企業の若手活用事例と
Z世代の価値観から、
変化の時代の組織づくりを考える。
北九州市Z世代課は、若い世代の価値観や行動から新しい視点を学び、組織づくりや人材育成に生かしてもらおうと、「Z世代に学ぶアンラーニングセミナー」の第2回を開催しました。
今回のセミナーでは、Z世代の価値観を知るだけでなく、自分たちの当たり前を見直し、変化の時代に必要な視点を考える機会となりました。
はじめに、小倉セメント製品工業株式会社と株式会社サニーライフが、若手社員の活躍を促す取組や、若い世代の力を活かした事例を紹介。続いて、株式会社チームボックス代表取締役CEOで、Z世代課ディレクターでもある中竹竜二氏が、Z世代の価値観をアンケート結果からひも解きました。後半のクロスセッションでは、参加者が自分自身の当たり前を見つめ直しながら、世代を超えた対話を行いました。
Section 01

Profile
小倉セメント製品工業株式会社
代表取締役
上田 哲平氏
若手に採用や教育の責任者を任せるなど、若い世代の力を活かしながら、組織の基盤を見直し、強化に取り組んでいる。
若手に任せることで、
組織のベースを引き上げる

Profile
小倉セメント製品工業株式会社
代表取締役
上田 哲平氏
若手に採用や教育の責任者を任せるなど、若い世代の力を活かしながら、組織の基盤を見直し、強化に取り組んでいる。
第1部で登壇したのは、小倉セメント製品工業株式会社代表取締役の上田哲平氏です。
同社はコンクリートブロックを製造する企業で、これまで先輩の背中を見て学ぶ文化が中心でしたが、若手の定着や成長を考える中で、教育制度や評価基準を見直してきました。
上田氏は、教育制度の立て直しを30歳の責任者に任せ、言語化やマニュアル化を進めたことを紹介。加えて、採用業務も若手社員に一任し、若い世代の感覚で会社の魅力を伝える仕組みへと転換しました。
「条件面を整えること」ではなく、「若い人が魅力的だと感じる働き方や社員像を伝えること」が大切だという学びも共有されました。
さらに今年度からは、若手とベテランを組み合わせたハイブリッドチームでAI活用を進めるなど、世代を超えた協働にも挑戦しています。
若手に任せることで、社員の育成と採用の両方を見直し、組織の基盤を底上げしていく姿勢がうかがえました。


Section 02

Profile
株式会社サニーライフ
縁創課課長
藤原 香織氏
2000年サニーライフ入社。葬儀の現場経験を通じて、人生を考える機会の大切さを実感。
若手社員とともに、地域の人々がつながる場づくりに取り組んでいる。
Z世代の力で、
地域に開かれた企画を実現する

Profile
株式会社サニーライフ
縁創課課長
藤原 香織氏
2000年サニーライフ入社。葬儀の現場経験を通じて、人生を考える機会の大切さを実感。
若手社員とともに、地域の人々がつながる場づくりに取り組んでいる。
続いて登壇したのは、株式会社サニーライフ縁創課課長の藤原香織氏が登壇しました。
同社は北九州市内で13施設の斎場を運営する冠婚葬祭企業で、「ふるさと北九州と共に歩む」をキャッチフレーズに、地域とのつながりを大切にしています。
藤原氏は、2024年に北九州市が主催する次世代創造プログラムに参加した若手社員の事例を紹介。そこで得たつながりをきっかけに、地域の方々が気軽に参加し、楽しみながら交流できる場づくりへと取り組みが広がりました。
その一つが、フードロス削減と地域のつながりづくりをテーマにしたイベント「たらふくてい」です。若手社員による斎場を活用したリアル脱出ゲームの企画を通して、普段なかなか触れる機会のない空間を、楽しみながら学べる場所に変えることを目指しています。
同社ではZ世代の社員が23名在籍していますが、こうした若手主体の取組を進めることで、社員の仕事への満足度が上昇し、その結果、ここ5、6年で入社した新卒社員が一人も辞めていないことも紹介されました。
藤原氏は、「働きやすい会社だと思ってもらえたらうれしい」と話し、若手社員を信じて任せ、必要なときにしっかり支える姿勢の大切さを語りました。
若手に任せながら支えることで、地域に開かれた企画と、働き続けたい職場づくりの両立を図っていました。


Section 03

Profile
Z世代課ディレクター・株式会社チームボックス代表取締役
中竹 竜二氏
福岡県出身。早稲田大学ラグビー部監督、日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクターなどを務め、チームボックスでは企業リーダーの育成に取り組んでいる。
アンラーニングとは、
自分の当たり前を手放すこと

Profile
Z世代課ディレクター・株式会社チームボックス代表取締役
中竹 竜二氏
福岡県出身。早稲田大学ラグビー部監督、日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクターなどを務め、チームボックスでは企業リーダーの育成に取り組んでいる。
第2部では、中竹竜二氏がアンラーニングの考え方を解説しました。
アンラーニングとは、新しい知識を学ぶ「ラーン」ではなく、これまで大切にしてきた思い込みや価値観、成功体験を意識的に手放すことだと説明。変化の早い時代においては、若い世代の感覚を学ぶだけでなく、自分自身の当たり前を見直すことが重要だと話しました。
Z世代を理解することは、若者を変えることではなく、自分たちの前提を見直すことでもあります。
また、北九州市が実施したZ世代の価値観アンケートをもとに、若者が何を重視し、何に違和感を持つのかを紹介。
残業や飲み会、上司との関係、情報の信頼性などについては、世代間で見え方が異なる一方、Z世代は「反発したい」のではなく、自分の感覚に正直でありたいだけだと整理しました。
さらに、Z世代は「なぜそれをやるのか」という目的を重視する傾向があることから、仕事や組織の意味を丁寧に伝える必要性も強調しました。

Section 04
自分自身と出会い直し、
当たり前を見つめ直す
後半のクロスセッションでは、参加した企業幹部等の上の世代と若手社員がグループになって、自分の当たり前や他世代への違和感、理想の一週間などを言葉にしていきました。
中竹氏は、相互理解だけでなく、自分の中にある無意識の思い込みに気づくことがアンラーニングの第一歩だと説明。参加者は、他の世代の考えを聞きながら、自分自身の価値観を見直していきました。
各グループでは、「世代で区切るのではなく、一人ひとりを見ることが大切」「手放したくないと思っていた価値観を手放すことも必要」「『すみません』を『ありがとう』に変えると職場の空気が変わるかもしれない」など、さまざまな気づきが共有されました。
世代の違いを比べるのではなく、自分の中にある“当たり前”を言葉にすることで、アンラーニングの一歩を実感する時間となりました。


年齢を超えて話せる場は新鮮だった
参加者からは、
「これまで業種を超える交流はあったが、年齢を超えて意見交換できる場は新鮮だった」
「若い世代を理解するというより、自分たちの見方を変える必要があると感じた」
「上司に誘われて参加したが、価値観や考え方を知ることができ、一緒に来られて嬉しかった」
といった声が聞かれました。
また、中間的な立場で悩みが多いという参加者からは、「上司と部下の両方を見ながら自分の考えを整理できたことが、意義のある時間になった」という感想もありました。


アンラーニングを、次の実践へ
アンラーニングは、過去の成功体験にとらわれず、これまでの常識や価値観を意識的に手放すことから始まります。今回のセミナーでは、Z世代の価値観を学ぶだけでなく、自分たちの当たり前を見直し、変化の時代に対応するための第一歩を考える機会となりました。
Z世代に学ぶことは、若者を支援することにとどまらず、自分たちの当たり前を更新し、それぞれの組織や活動の活性化や飛躍にもつながります。
北九州市Z世代課は、今後も若い世代の感覚や考え方から変化を学び、企業や市民の皆さまとともに、時代の変化に柔軟に対応するきっかけをつくっていきます。

