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民間企業との取組

Outline

若手社員の本音から、
働き続けたい職場を
考える。
Z世代課パートナーズ×小倉工業倶楽部

企業の枠を越えた対話から、
これからの人材育成と
定着のヒントを探る。

若手社員の声を、企業の未来に活かす。
 北九州市Z世代課は、小倉工業倶楽部から寄せられた「若手社員のモチベーション向上や定着」に関する相談を受け、Z世代課パートナーズとともに、若手社員向けの異業種交流プログラムを実施しました。
 参加したのは、市内企業19社の若手社員34名。Z世代課パートナーズとZ世代課若手職員が加わり、企業の枠を越えて「若者が企業課題の解決策を考える」取り組みです。

小倉工業俱楽部とは

小倉工業倶楽部は、1947年(昭和22年)に旧小倉市の主要企業と事業所によって創設された経済団体。かつては労働問題という一つの課題の下で活動をしてきたが、現在は社会経済全般に関する情報交換と親睦の場となっている。会員企業は37社。

Z世代課パートナーズとは

地域を盛り上げたい、社会やまちづくりに関わりたいと考える若者を、Z世代課のパートナーとして委嘱する制度。パートナーとなった若者は、行政の政策や事業への提案、会議体への参画、民間プロジェクトへの参画などを通じて、Z世代ならではの視点や声を、北九州市の施策や地域・企業の取り組みに生かしていく。(参考:Z世代課パートナーズ

きっかけは、
企業からの相談

 小倉工業倶楽部からZ世代課へ寄せられたのは、若手社員のモチベーション向上や定着に関する相談でした。
 「人材確保や若手社員の定着は、多くの企業にとって重要な課題です。一方で、若手社員自身が何を感じ、どのような職場なら働き続けたいと思えるのかを、企業側が十分に把握することは簡単ではありません。」と小倉工業俱楽部の中山さんは言います。
 そこでZ世代課は、Z世代課パートナーズとともに、若手社員が安心して本音を話せる交流プログラムを企画しました。

小倉工業俱楽部のお二人(左:高村さん、右:中山さん)

若者自身が
企画・運営を担う

 この取り組みの特徴は、若者が参加者として意見を言うだけではなく、企画・運営に関わっていることです。
 「若い人のことは知っているようで、実際にはよく分からない。そこで、企画から運営まで、Z世代課パートナーに任せることにしました。」と小倉工業倶楽部の中山さんは話します。
 今回企画・運営に携わったZ世代課パートナーズ2名はいずれも県外出身で、就職や転勤をきっかけに北九州市で働いているZ世代です。北九州市での生活には満足している一方、会社以外で同世代と接する機会が少ないと感じていたことから、企業の枠を越えて若手社員が交流できる場をつくりたいという思いを持っていました。

企画、運営をしているZ世代課パートナーズのお二人

 自分たち自身の実感から生まれた企画だからこそ、若手社員の本音を引き出す場づくりにつながっています。そして、小倉工業俱楽部の高村さんは言います。「私たちのように、ある程度の年齢になると、異業種の交流会(懇親会)が多くなるが、若手社員は異業種間での交流する機会がほとんどない。同世代の方と本音で語り合うことを通じて、様々な刺激や気づきを得る機会を作りたかった」

企業幹部は参加せず、
若手同士で対話

 プログラムでは、若手社員が安心して話せるよう、企業幹部は参加せず見守る形式としました。
 それを提案したのもZ世代課パートナーの2人で、小倉工業倶楽部の中山さんは背中を押すように、うなずきました。
 第1回のテーマは「つながる」。Z世代課パートナーの亀岡さんは、自身の経験上、「仲良くならないと本音はなかなか話せない。」と言います。Z世代課の内海さんも「Z世代への価値観アンケート※でも、同様の結果となっていた。まずは心理的安全性を確保しなければ。」と、データからも若者を分析しています。
 「つながる」ことに特化したプログラムとし、初対面同士の緊張を和らげるため、アイスブレイクには身体を動かすピラティスを取り入れました。アイスブレイクにピラティスを取り入れるという発想に、小倉工業倶楽部の担当者らも驚いたという。Z世代課にとっても、若者が安心して話しやすい場づくりのヒントになりました。若手社員同士が自然に話しやすい空気をつくることで、本音を引き出しやすくし、その後、自己紹介や自社のGood/Mottoポイントを共有しました。
 ※参考:Z世代の価値観に関するアンケート結果・解説(2025年9月調査)

 第2回のテーマは「本音の言語化と行動化」。グループ編成は第1回のメンバーからあえて「変えず」にプログラムを進めました。グループディスカッションを通じて、「若手社員が働き続けたいと思える職場づくり」について考え、各参加者が自分なりのアクションプランを整理した上で、職場改善に向けた提案を行いました。
 参加者は言います。「自分の職場のことを、客観的に見直すことができた。会社内に閉じていると当たり前と思って過ごしていたことが、実は当たり前ではなく特別だった。」と自分の会社の良さを評価することにもつながりました。

対話から、
企業への
フィードバックへ

 この交流会は、単なる親睦イベントではありません。
 第2回の発表の時間は、企業の幹部の方たちを招待し、各グループからの発表・提案を聞いてもらいました。
 その発表を聞いた企業幹部の方たちからは、「普段とは違った若手社員の姿を見ることができた。」「提案内容を会社に持ち帰りたい。」とのコメントが寄せられました。
 参加した若手社員の声や提案は、参加企業へフィードバックされ、人材育成や定着施策を検討する材料として活用される予定です。
 若手社員にとっては、会社を越えた同世代とのつながりを得る機会に。企業にとっては、若手社員の本音を知り、これからの職場づくりを考える機会になりました。

参加者の声

「他社の若手社員と話す中で、自分の職場を見直すきっかけになった」
「同世代の本音を聞けて、自分も発言してよかったと思えた」
「自分の職場を、少し客観的に見直せた」

Z世代課
パートナーズの想い

  • 亀岡さん

     自身も北九州で働く中で、会社以外で同世代とつながる機会が少ないと感じていました。だからこそ、若手社員同士が企業の枠を越えて話せる場をつくりたいと考えました。

  • 田中さん

     同世代として同じ課題感を持っていました。若手社員の本音は、会社をより良くするヒントになると思います。この交流会が、若手社員にとっても企業にとっても、次の一歩につながる場になればうれしいです。

若手社員の声を、
これからの
職場づくりへ

 若手社員の声は、これからの企業経営や組織を考える上で大きなヒントになります。
 Z世代課は、若者を「意見を聞く相手」としてだけでなく、企業や地域の課題解決にともに取り組むパートナーとして位置づけています。
 若者自身が企画し、若者同士が語り合い、その声を企業へ返していく。このプログラムは、若者のリアルな声から、働き続けたい職場づくりを考える新しい取り組みです。