
新型コロナウイルス感染症と人権
特集 新型コロナウイルス感染症と人権
新型コロナウイルス感染症のまん延が続く中、残念ながら、感染者や濃厚接触者、医療・福祉関係者をはじめ、社会生活の維持に必要な仕事をしている人たちなどが、いわれのない誹謗(ひぼう)中傷、いじめや差別的な対応を受けている状況が見受けられます。これらは、重大な人権侵害であり、決して許されることではありません。
新型コロナウイルス感染症は、すべての人が当事者となる可能性があります。この困難を乗り越えるため、一人一人が人権への配慮について考え、より良い未来につなげましょう。
心にゆとりがない時は、「特定の人だけが感染する」というような、偏った判断をしがちです。また、不安や緊張の中で、他人を攻撃してしまいやすくなります。
冷静な判断と思いやりをもって接することが必要です。
見えないウイルスに不安や恐れを感じ、遠ざけたいという気持ちが、感染症に関わる人を不必要に避けるなど、差別的な行動につながることがあります。
職業による偏った見方をするのではなく、社会を支えている皆さんを、感謝の気持ちで応援しましょう。
感染予防の思いが、過剰な反応につながることも
感染予防は、非常に大切です。
しかし、感染予防意識が行き過ぎると、上記のような「決めつけ」や「思い込み」につながり、ひいては偏見や差別を生むことがあります。
また、不安や恐れを感じると、「自分のこと」しか考えられなくなりがちです。
差別や偏見により、検査を避けたり、感染を隠そうとしたりする思いが働き、感染拡大防止の行動を妨げてしまうことも考えられます。
正しい情報・知識をもって、「他人のこと」も考えながら、冷静に行動することが大切です。
7月は 福岡県同和問題啓発強調月間 です
同和問題とは、特定の地域の出身であることなどを理由に、結婚や就職などにおいて不当な扱いや差別的言動を受けるという、日本固有の人権問題です。国民全体で解決すべき問題として多様な対策が行われ、一定の成果が上がってはいますが、差別的な事象は今なお後を絶ちません。近年では、インターネットの掲示板やSNSなどで差別を助長する悪質な書き込みが行われるなど、情報化の進展に伴って差別に関する状況の変化が生じています。このような状況を踏まえ、平成28年12月、「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されました。
正しい知識を身に付け、人権文化のまちづくりを
本市では、同和問題(部落差別)の解決に向けて、さまざまな啓発事業を行っています。こうした事業への参加を通じて、市民一人一人が人権尊重の精神を正しく身に付け、人権を尊重することが市民の日常生活の中で当たり前の行動として自然に現すことができるような社会を、市民みんなで築いていきましょう。
部落差別の解消の推進に関する法律(抜粋)
(目的)
第一条 この法律は、現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえ、全ての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり、部落差別は許されないものであるとの認識の下にこれを解消することが重要な課題であることに鑑み、部落差別の解消に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、相談体制の充実等について定めることにより、部落差別の解消を推進し、もって部落差別のない社会を実現することを目的とする。
人権啓発アニメーション
「モモマルくんと考えよう!2 知りたくない、聞きたくないと思ってない?」
「同和問題(部落差別)」について考えるアニメを新たに制作しました。モモマルくんと森の仲間たちの関わりを通じて、「寝た子を起こすな」という考えが、同和問題(部落差別)の解決の妨げになることを描いています。
アニメは人権推進センターのYouTubeチャンネルで視聴できるほか、地域交流センターでDVDの貸し出しも行っています。ぜひご覧ください。
地域交流センターの講演会
- ■誰もが認められ、誰かとつながっているステキなまちを! 講師は楠橋地域交流センター・大庭館長。●下富野(小倉北区下富野5丁目、電話093・521・3266)=7月9日(金)18〜19時30分。
- ■幸せの人間関係〜人権文化は対話から 講師は西南女学院大学教授・中島俊介さん。●北方(小倉南区北方3丁目、電話093・931・6594)=7月16日(金)14時30分〜16時。
- ■人権教育の考え方・進め方―世代をつなぐバトンを求めて 講師は福岡県人権研究所事務長・谷口研二さん。●蜷田(小倉南区横代東町2丁目、電話093・961・0964)=7月16日19〜21時。
- ■ちょっと心をかしてくれませんか 講師はヒューマンバンド「熱と光」代表・宮崎保さん。●新門司(門司区吉志新町2丁目、電話093・481・4599)=7月17日(土)10〜12時。
- ■私にとっての人権問題〜共に考えましょう 講師は福岡県人権研究所事務局研究員・峰司郎さん。●山田(小倉北区篠崎5丁目、電話093・581・4159)=7月17日10〜12時。
- ■そんなの気にしない〜同和問題の今 講師は前人権推進センター人権啓発指導員・小林廉さん。●木屋瀬(八幡西区野面1丁目、電話093・617・7980)=7月17日10〜11時30分 ●楠橋(八幡西区楠橋西2丁目、電話093・617・0308)=7月31日(土)10〜11時30分。
- ■部落差別解消への取組と人権のまちづくり 講師は福岡県人権研究所理事・加藤陽一さん。●徳力(小倉南区徳力6丁目、電話093・961・0175)=7月17日14〜15時30分。
- ■私と同和問題とのかかわりを通して今思うこと 講師は山九人権啓発担当参与・原田憲正さん。●貴船(小倉北区東篠崎1丁目、電話093・921・5303)=7月27日(火)14〜15時30分。
サッカーJ2公式戦「ギラヴァンツ北九州対ジェフユナイテッド千葉」でのモモマルくんのキックインセレモニーや選手による人権メッセージの紹介など。6月26日(土)19時から、ミクニワールドスタジアム北九州(小倉駅北側)で。料金、費用 入場料が必要。荒天中止。来場者にモモマルくんのクリアファイルを進呈(限定4000枚)。詳しくは問い合わせを。
問い合わせは人権推進センター人権文化推進課 電話093・562・5010
人権推進センターからのお知らせ
人権週間の標語・ポスターの募集
標語
■応募は1人5点まで
■入選(10点)、佳作(25点)。賞品あり。
ポスター
■応募は1人1点まで
■大きさはB3判の画用紙
■「人権週間」と「12月4日〜10日」の文字を必ず記入
■最優秀賞(1点)、入選(10点)など。賞品あり。
共通の内容 対象 15歳以上(中学生は除く)。自作、未発表のもの。作品は返却しません。入選作品の著作権は、北九州市に帰属し、市が行う啓発事業に使用します。申し込みは7月1日〜8月31日。作品の裏(標語は、はがきか募集チラシ)に住所、氏名、年齢(学生などは学校名と学年)、電話番号を書いて(標語の団体応募の場合はそれぞれの作品の作者名を記載した上で、代表者の氏名、連絡先を明記)人権推進センター人権文化推進課(〒803—0814小倉北区大手町11—4)へ。標語だけはEメール(市のホームページから)でも応募できます。募集チラシは6月25日から各区役所総務企画課・出張所、各市民センターで配布。
この特集に関するお問い合わせ 人権推進センター人権文化推進課 電話093・562・5010