9 川ひらた
所在地 大膳二丁目23番(折尾高校内)
県指定有形民俗文化財(昭和37年4月19日指定)
「川ひらた」、「ひらた船」と呼ばれる川船は、江戸時代は米や雑貨の運送に、また同時代末から明治、大正時代にかけては筑豊の石炭運送の主役として活躍しました。
船の構造は浅い川での運送に便利なように喫水を浅くし、船べりを広く取って造られており、特に浅瀬を通過するとき船体が“しなる”ように設計されています。
積載量は大型で6トン余、最も多い中型で平均4トン余くらいであったといわれ、このひらた船は大型(長さ12.2メートル、幅員2.1メートル)のものです。
遠賀川では帆を張ることもありましたが、堀川では棹(さお)を使って船を進め、空船の時は陸上から綱で引っ張ったりしていました。
明治24年(1891年)に若松 - 直方間に鉄道が開通したことによって石炭運送の主役は徐々に鉄道へと移っていきます。全盛期の明治32年(1899年)には堀川を13万艘の川ひらたが往来しましたが、昭和13年(1938年)を最後に堀川から川ひらたの姿は消えました。
北九州市内では、現在一艘の川ひらたが、折尾高校「堀川ものがたり館」に保存されています。
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