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調査研究テーマ | 概要 | 共同研究機関 | 期間 | |
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| 環境部門 | 1 | 化学物質環境実態調査(エコ調査) 【環境省受託】 | 環境汚染の危険性があると推定される化学物質について、汚染実態を調査し、環境リスク評価のためのデータを蓄積する。 | 環境省受託 | 令和6年度 |
| 2 | 災害時等における化学物質の網羅的簡易迅速測定法を活用した緊急調査プロトコルの開発(2型共同研究) | 事故・災害時において初動時スクリーニングに有効なGC/MS による全自動同定定量システム(AIQS-GC)の構築と、地方環境研究所等への実践的な普及を目的とする。 | 国立環境研究所、2型研究参加機関(全国の地方環境研究所) | 令和4~6年度 | |
| 3 | GC/MSによる全自動同定定量システム(AIQS-GC)を用いた市内公共用水域の平常時の水質データの蓄積 | 事故・災害等の発生に伴い拡散された化学物質による人の健康や生態系への影響を評価するためには、平常時のデータは有用な情報となる。本研究では、全自動同定定量システム(AIQS-GC)を用いて市内の公共用水域の水を分析し、平常時の化学物質の検出状況や濃度レベルを把握することを目的とする。 | 北九州市立大学 | 令和5~7年度 | |
| 4 | 河川プラスチックごみの排出実態把握と排出抑制対策に資する研究及び市内河川マイクロプラスチック実態調査(2型共同研究) | 海洋プラスチックごみに関し、環境省は海岸漂着ごみ調査や海洋マイクロプラスチック調査等を通じて実態把握を進めている。海洋プラスチックごみは、陸域から河川を通じた海洋流出が主なルートであると考えられる一方、陸域から河川におけるプラスチックごみに係る調査研究例は少ない。 本研究を通じて河川プラスチックごみの排出実態に関する基礎的な知見を蓄積し、海洋プラスチックごみの削減対策に貢献することを最終的な目的とする。 また、国立環境研究所を中心に地方環境研究所も参加し「河川マイクロプラスチック調査ガイドライン」の実証が行われており、この共同研究に参加し、北九州市内河川におけるマイクロプラスチックの実態把握を実施する。 |
国立環境研究所、2型研究参加機関(全国の地方環境研究所) | 令和3~6年度 | |
| 5 | LC/MS/MSを用いたPFAS分析体制の確立に向けての取組み | 令和2年、環境基準等が見直され、PFOS、PFOAが新たに要監視項目に位置付けられると共に、指針値が定められた。(PFOS、PFOA合算で50 ng/L以下) 現在、WHOをはじめとする諸外国では、飲料水の規制強化に向けた取組みが活発化しており、今後、日本においても規制強化を経て、環境水に影響が及ぶ可能性が高い。(指針値の変更、要検討項目⇒環境基準への変更、排水規制等) 上述の動向を受け、行政部局から保健環境研究所に対する独自での測定ニーズが高まっており、環境部門におけるLC/MS/MS操作のスキルアップも兼ねて、測定体制の整備を目指す。 |
令和5~7年度 | ||
| 6 | 大気事故・苦情に係る検査依頼への対応力向上の取り組み | 令和3年度に水質事故や苦情に係る検査依頼への対応能力を向上させるために、原因を追究する実施手順を整備した。今回は、大気事故や苦情(工場火災や悪臭苦情など)に係る検査依頼への対応能力の向上を目的に体制整備を図る。 | 令和6~7年度 | ||
| 微生物部門 | 7 | 北九州市におけるムンプスウイルス流行状況調査 | 市内でのムンプスウイルス(MuV)流行の実態を把握することを目的に、市内医療機関から搬入される感染症発生動向調査の検体において、その疑いがあるものについてMuV の検査を行う(平成26年度~令和5年度は国立感染症研究所のAMED研究として分担研究していたもの)。 | 令和6~7年度 | |
| 8 | 市内におけるネコの重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス保有状況調査 | SFTSは、マダニからの刺咬だけではなく、イヌやネコなどからヒトが感染し死亡した事例もある。 特にネコのSFTS発症例が多いことから、市内におけるネコのSFTSウイルス保有状況を調査するもの。 |
令和5~6年度 | ||
| 9 | 北九州市におけるインフルエンザウイルスの系統解析 | 当所の従来のインフルエンザウイルス検査ではAH1、AH3、Victoria、Yamagataについて同定検査を行っているが、遺伝子解析までは行っていなかった。本研究ではAH3と判明した検体についてサンガーシークエンサーにて遺伝子解析後、系統解析を行い、市内での流行するインフルエンザウイルスの詳細な傾向を把握していく。 | 令和5~7年度 | ||
| 10 | ふきとり検体からのノロウイルス検出法の改良及びふきとり検査による弁当等製造施設のノロウイルス食中毒予防対策支援 | 食中毒調査の際に、感染経路推定のためにふきとりが行われるが、ふき取り検体からのノロウイルス検出法の迅速簡便化を目的に、新試薬を検討する。また、保健所と協力して、給食・弁当等製造施設を対象にふきとりし、新試薬を用いてノロウイルス検査し、その結果を食中毒予防等の衛生管理に活用してもらう。 | 令和6~7年度 | ||
| 11 | エンテロウイルスの次世代シーケンサー(NGS)を活用した全ゲノム解析の検討 | 当所では、Covid-19の変異株の流行状況を詳細に把握するため、令和3年度に次世代シークエンサー(Miseq)を導入し、現在、更なる活用を検討している。本研究では、毎年多数の感染が確認される手足口病やヘルパンギーナの原因ウイルスであるエンテロウイルスを対象に、 全ゲノム解析の手法の確立を目的とする。 | 令和6~7年度 | ||
| 12 | 感染症予防対策の効果の検証および効果的啓発資料の作成 | 新型コロナ感染症の流行時、対策の基本となった「マスク着用」、感染経路として考えられた「洋式トイレ洗浄時の蓋の開閉」「歯磨き」等について検証を行い、所内・局内研修等向けに写真・映像資料等を作成する。 | 令和6~7年度 | ||
| 13 | 呼吸器系感染症におけるmultiplex real-time PCRの確立及び各ウイルスに係るcvPCRの確立 | 感染症発生動向調査で毎週搬入される検体について、その依頼票に基づき、主な原因ウイルスの検査を行っている。特に、呼吸器系感染症においては、原因ウイルスが様々であり、その検査に係る手間や時間を要することから、迅速に検査ができるようにするもの。 | |||
| 14 | 給食施設での一般的な衛生管理によるウエルシュ菌への効果の検証と市内流通食品のウエルシュ菌汚染実態調査 | ウエルシュ菌食中毒は「給食病」の異名を持ち、北九州市においても2018年から2021年の間に4件のウエルシュ菌食中毒が、いずれも給食施設で発生している。給食施設の衛生管理は、厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」が示されていることから、本研究では衛生指導に資するため、当該マニュアルによるウェルシュ菌の増殖抑制効果を検証する。また、市内流通食肉(牛、豚、鶏肉)・食肉製品のウエルシュ菌汚染実態調査も併せて実施する。 | 令和4~6年度 | ||
| 15 | 薬剤耐性菌におけるNGS解析の試み | 薬剤耐性菌の院内感染発生時に当所で現在使用しているPFGEの装置は製造・修理サポートが終了したため、今後は必然的にNGSによる解析へと移行することになる。そこで、本研究では細菌におけるNGS解析の技術習得の足がかりとして、「解読」された遺伝子配列データを用いて「解析」を試みるともに、薬剤耐性菌におけるNGS解析の現状と課題を明確にする。また、習得した解析技術のマニュアルを作成する。 | 令和5~6年度 | ||
| 16 | 公衆浴場浴槽水におけるレジオネラ属菌の検出状況調査 | 公衆浴場の浴槽水から検出されたレジオネラ属菌について、血清群や病原性関連遺伝子(lag-1遺伝子)の保有状況などを明らかにする。 | 令和6年度 | ||
| 17 | Campylobacter jejuniにおけるPenner PCR法による血清型別法の検討 | Campylobacter jejuni(以下C. jejuni )は、細菌性散発下痢症や食中毒の主な原因菌であり、その疫学的検査手法として、血清型別法が用いられている。C. jejuniの血清型別法としては「受身血球凝集反応法(PHA法)によるPenner型別」が、市販血清もあることから広く用いられてきたが、いくつかの問題点が指摘されている。近年、血清型をPCRで型別する方法(Penner PCR法)が開発されていることから、その導入を検討するもの。 | 令和6~7年度 | ||
| 衛生化学部門 | 18 | 家庭用品中の新メタノール試験法への対応 | 当所では、保健所からの依頼により家庭用品中のメタノール含有量等の測定を行っている。令和4年3月、当該メタノール試験法が改定され、GC-FID(水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフ)による試験法からGC-MSを用いた試験法(新試験法)に代わった。また、他の試験法による試験の採用も可能となった。 本研究では、新試験法について当所でも対応可能かどうかを検討するとともに、対応できない場合には他の同等以上の精度をもった試験法について検討する。 |
令和4~6年度 | |
| 19 | 着色料(酸性タール色素)の分析法の検討 | 認可済み酸性タール色素12種のうち、明太子製品でのキサンテン系色素(特に赤3号)の検出については困難な場合が多く、様々な観点から検討されてきたものの、現在でも検体や試験者によっては検出できない事例が散見される。精製方法として採用しているポリアミド染色法において遊離条件を改良による検出能力の向上について検証する。 | 令和6年度 | ||
| 20 | サッカリン及びその塩類の確認試験の確立 | 令和5年5月29日付厚生労働省通知「「食品中の食品添加物分析法」の改正について」において、サッカリン及びその塩類の分析法が改正され、サッカリンを特定する必要がある場合はLC/MSを用いることができるとなった。当所の甘味料の標準作業手順書に基づき作成した透析液を用いたLC/MS/MSによる分析方法を確立することについて検討する。 | 令和6年度 | ||
| 21 | 油症患者の血中PCB測定の前処理の検討 | これまで油症患者の血中PCB測定の前処理については、検体をアルカリ分解したものを分液ろうとに入れ、ヘキサン抽出を行ってきた。その過程で、分液ろうとのふたのアルカリによる固着やそれによる破損等、作業効率の低さに課題があった。効率的な前処理することにより操作の合理化と時間短縮、省力化を図る目的として、前処理を分液ろうとから試験管を用いる方法に変更することを検証する。 | 令和6年度 | ||
| 22 | 原因不明の健康危機事案を想定した毒性物質の定性・定量検査の模擬訓練の実施 | 当所は九州管内の地方衛生研究所と協力して、健康危機発生時における検査体制の確立と関係機関との連携・協力体制の検証を目的とした原因不明の健康危機事案を想定した毒性物質の定性・定量検査の模擬訓練を実施している。この訓練の主催者としてシナリオ作成や食中毒の原因物質の選定、原因食材の調製を行う。 | 令和6年度 |
令和6年度 調査研究概要
更新日 : 2025年10月28日
ページ番号:000155129
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