月1回の清掃活動が、3世代をつなぐ場所に
戸畑区の丸山公園で清掃活動を続ける丸山公園愛護会。今田啓子さん、藤国光さん、田邉幸美さんに、活動を続ける思いや地域とのつながりについて聞きました。
丸山公園愛護会の活動を今田さんが引き継いだのは令和元年のこと。前任の会長から「こういう活動があるので引き継いでもらえませんか」と声をかけられたのが始まりでした。
ただ、公園を一人で管理するのは簡単ではありません。そこで今田さんは、地域の皆さんに向けて「こういう活動を始めます」と案内を作り、一軒一軒回って参加を呼びかけました。
「私一人ではできませんから。地域のみんなで協力して掃除をした方がいいと思ってお願いしました」
今では、毎月15~20人ほどが参加。活動日は毎月第1日曜日で、雨の場合は第2日曜日に延期しています。8月は暑さが厳しいため、お休みにしているそうです。
公園をきれいにすることが、地域のつながりに
活動を長く続けられている理由を尋ねると、今田さんは「特別な理由というより、『公園をきれいにしよう』という気持ちだけだと思います」と話します。
子どもたちが遊ぶ場所だから、きれいにしておきたい。そんな思いで続けてきた活動は、いつの間にか地域の人たちが顔を合わせる場にもなりました。
月に1回の清掃活動では、小さな子どもを見ると大人が自然に声をかけます。活動の後にはお茶を用意し、参加人数が少ない時にはティッシュなどを景品にじゃんけん大会をすることもあります。
「勝った人は会長から景品ですよ、なんて言いながら、和気あいあいとやっています。そういう家庭的な雰囲気が、続いている理由ではないでしょうか」
地域全体で3世代が関わる
丸山公園愛護会の特徴は、幅広い世代が関わっていることです。
「3世代」といっても、一つの家族だけで祖父母、親、子どもが参加しているという意味ではありません。70代以上の世代から、生まれたばかりの赤ちゃんまで、地域全体としてさまざまな世代が関わっています。
活動中には、子どもたちと「今、何をしているの」「プールに行っています」「バレーを習っています」といった会話も生まれます。お腹の大きかったお母さんの出産を地域で見守り、次に来たときには赤ちゃんを連れて参加する。そんな関係も育っています。
「今は、お隣に住んでいても、どんな方なのか分からないことが多いでしょう。でも、この活動があることで皆さんが集まり、喜んで参加してくださる。そういう場所があることが一番いいことだと思います」
自然と集まる活動に
活動を続けるために、特別な連絡を毎回しているわけではありません。
以前は回覧板で案内していましたが、今では前の月の掃除が終わる時に「来月は第1日曜日です」「雨なら翌週です」と伝えるだけ。それでも当日になると、皆さんが自然と集まってくるそうです。
藤さんは、それが一番の誇りだと話します。
「次は○日にありますよ、とお伝えするだけで、皆さん自然と集まってくださいます。そうやって皆さんが協力してくださることが、何よりもうれしいですね」
活動が評価され、市長表彰も
丸山公園愛護会は、令和6年度に市長表彰を受けました。評価されたのは、3世代で活動していること。今田さんは「こんな表彰があることも知りませんでした」と振り返ります。
表彰を受けたことは、活動している皆さんにも報告しました。ただ、今田さんたちにとっては、特別なことをしたというよりも、日々の活動の延長にある出来事だったようです。
それでも、取材や集合写真を撮ってもらったことは、皆さんにとってうれしい機会になりました。
「普段は写真を撮ることがほとんどありませんからね。今回のお話をいただいて、『これからは活動の写真も残していった方がいいね』と話していたところです」
これから参加する人へ
最後に、これから公園愛護会などの活動に参加してみようと思う人へ、今田さんはこう話します。
「公園をきれいにすることはもちろんですが、活動に参加すると地域のつながりができますし、皆さんと楽しく過ごせます。ぜひ参加していただけたらうれしいですね」
公園をきれいにすることから、顔の見える関係が生まれていました。