新型コロナワクチン接種 正しい知識で検討を
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この夏は感染力が強いといわれる変異株の影響もあって、北九州市でも新型コロナウイルスの感染が急拡大しました。一方でワクチン接種は着実に進み、今後の感染拡大防止につながるものと期待されています。ただ若い世代を中心に、接種に慎重な人も少なくありません。そこで、若者ならではの感性で市の魅力を発信する市政ラジオ番組「KITA9PR部のキタナビ!」のメンバーが、ワクチンの効果や副反応などについて、市保健福祉局医務監・松本哲朗さんに伺いました。
(9月9日取材)
松本 哲朗さん
感染症全般を専門とする医師で、産業医科大学病院長など医療界の要職を歴任。その後、市における医療・保健行政のアドバイザー役である医務監に就任。
市の魅力や市政情報を発信
市政ラジオ番組「KITA9PR部のキタナビ!」
今回のワクチン接種のような市政情報や市の魅力を若者ならではの目線や感性で発信するラジオ番組。番組をお伝えするのは、18歳~20代の学生・社会人グループの「KITA9PR部」です。
●放送局:CROSS FM(FM:北九州77.0MHz)
●放送時間:毎週日曜日10〜11時(60分間)
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今回インタビュアーをつとめた「KITA9PR部」のお二人
▲3期生「ひな」こと村上 緋奈子さん(左)
3期生「とよちゃん」こと豊島 遥斗さん(右)
- Q1 新型コロナウイルス感染症の現状について、あらためて教えてください。
A1 感染拡大の要因の一つが、次々に出現する変異株の影響です。この夏の第5波ではデルタ株がまん延し、30代以下の若年層を中心に感染が広がりました。多くの人が軽症で済んでいますが、「軽症」に分類される人でも、38度を超えるような熱が出たり、咳が2週間以上続いたりしています。言葉のイメージと実際に感染した人の苦しみは、大きく異なります。
また、注意したいのは後遺症の問題です。最近の研究では、重症や中等症はもちろん、軽症でも、味覚障害や嗅覚障害といった症状が長期にわたって残るケースが少なくないことが明らかになっています。「若いから大丈夫だろう」などと甘く見てはいけません。若者でも高齢者でも、やはり感染しないことが最善なのです。
- Q2 ワクチンは本当に安全なのでしょうか?また、効果はどれくらいありますか?
A2 コロナワクチンには「急いで開発されたもの」といったイメージもあるようですが、10年前後に及ぶ基礎研究の土台があり、数万人もの治験を経て安全性が確認されています。また、どの病気でも100%予防できるワクチンはありませんが、市で接種を行っているコロナワクチンに関しては、約94~95%という高い割合で発症予防効果があります。仮に発症した場合でも、重症化しにくくなると言われています。
- Q3 私たちのような若い世代ほど副反応が出やすいと聞きますが、実際はどうなのでしょうか?また、どのような副反応が出るのでしょうか?
A3 確かに、注射した部位の痛み、発熱、頭痛、倦怠(けんたい)感など、若い世代ほど目立つ症状があるのは事実ですが、若い人に副反応が出やすいのは、生命活動が活発で免疫反応が顕著だからです。いわば”元気な証拠“であり、ほとんどは数日で回復します。ただし、ごくまれにアナフィラキシーショックと呼ばれる非常に強いアレルギー性の副反応が出ることがありますが、治療法が確立されており、接種後に必要な対処が受けられます。
※撮影時だけマスクを外し、アクリル板を設置しています。- Q4 ワクチン接種後も感染対策は必要でしょうか?
A4 誤解も多いようですが、ワクチンの予防効果は100%ではありません。気づかないうちに感染し、自分は症状が出ていなくても他人にうつしてしまうことも考えられます。接種後も引き続きマスク着用と手洗いの徹底をするなど、今までどおりの感染対策が必要です。
〈松本先生からのメッセージ〉
私たちは今後、新型コロナウイルスから受けるダメージをいかに少なくしていくかを考える必要があります。そのための選択の一つがワクチン接種なのです。ワクチンのリスクを考える場合は、新型コロナウイルスの感染リスクと比べることが大事です。ワクチン接種のメリットとデメリットをしっかりと知った上で、接種をご検討ください。
なお、アレルギーなどでワクチン接種を受けられない人もいます。接種の強制や差別はやめましょう。
〈インタビューを終えて〉

副反応に悩まされた同世代の体験談など、ネットで見てきたマイナスイメージが消えました。今後はラジオやSNSを通じて正確な情報を発信していきます。

副反応が健全な免疫反応であることを知って、安心しました。実は1回目の接種で生まれて初めて頭痛を経験。2回目がすごく心配でしたが、平常心で臨めそうです。
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