11月の果実(干しがき、りんご)
干しがき
渋柿の皮を丁寧にむき、軒先に吊るして天日乾燥させることで生まれるのが「干し柿」です。寒風にさらされるうちに、渋み成分のタンニンが水に溶けない「不溶性」へと変化し、水分が抜けるのと引き換えに、驚くほど濃厚な甘みが凝縮されます。
かつては冬の軒先を彩る家庭の風物詩であり、自然の恵みが詰まった最高のおやつとして子供たちに親しまれてきましが、近年では家庭での手作りの光景はあまり見かけなくなりました。
その一方で、産地では専門の技術を用いた安定した生産が続いています。九州では佐賀県や熊本県などが主要な産地として知られており、地域の特産品として高い品質を誇ります。なかでも、水分を多く残してゼリーのように柔らかく仕上げた「あんぽ柿」は、そのとろけるような食感と美しい飴色が特徴で、冬の高級贈答品として広く珍重されています。また、現在では手頃な価格で日常的に楽しめる中国産も多く流通しており、用途や好みに合わせて選べる冬の味覚として定着しています。
噛むほどに広がる上品で力強い甘みと、ねっとりとした独自の食感は、干し果実ならではの贅沢(ぜいたく)な味わいです。食物繊維や栄養素を豊富に含み、日本が誇る伝統的な健康食品としても注目されるその豊かな風味を、ぜひ心ゆくまでお楽しみください。
りんご
りんごの起源は中国とされ、日本へは鎌倉時代に渡来したといわれています。しかし、現在主流となっている品種は、明治4年(1871年)にアメリカから導入された「西洋リンゴ」がその始まりです。
本来、りんごの木は高く成長する性質を持っていますが、そのままでは管理や収穫に多大な労力を要します。そのため、木の成長を適度に抑える工夫として、樹高を2メートルほどに保つ「矮化(わいか)栽培」が普及しました。これは、成長を抑制する性質を持つ「矮性台木(わいせいだいぎ)」に接木(つぎき)をする高度な技術で、この導入により作業効率が飛躍的に向上し、高品質なりんごの安定生産が可能となりました。
国内の主力産地は、青森県と長野県です。これら二大産地が日本の生産量の大部分を占めており、高度な貯蔵技術によって、一年を通じて瑞々(みずみず)しいりんごが届けられています。シャキシャキとした軽快な歯ごたえと、口いっぱいに広がる甘酸っぱい果汁など、旬の美味しさを心ゆくまでお楽しみください。
このページの作成者
産業経済局中央卸売市場
〒803-0801 北九州市小倉北区西港町94番9号
電話:093-583-2025 FAX:093-583-2031
このページに関するお問い合わせ、ご意見等は以下のメールフォームより送信できます。











