ページトップ
現在位置:トップページ > 市政情報 > 広報・広聴 > 広報 > 広報紙 > 市政だよりプラス > 市政だより令和8年9月15日号を深掘り!
ページ本文

市政だより令和8年9月15日号を深掘り!

更新日 : 2026年9月9日
ページ番号:000181247

親と「これから」の話、どう切り出す? 40代編集部員が終活あんしんセンターに聞いてみた

市政だよりプラスのロゴ
テーブルの上で「私のこれからノート」を開く手元

離れて暮らす両親は、今も車に乗り、自分たちで生活しています。元気なうちに、これからの暮らしについて話しておいたほうがいい。そう思いながらも、「縁起でもない」と思わせそうで、私はなかなか切り出せずにいました。

そこで今回、終活あんしんセンターに、子ども世代から親へ話すときのヒントを聞きました。見えてきたのは、親に何かを「決めてもらう」ことより、親がこれからどう暮らしたいのかを「一緒に聞く」ことの大切さでした。

【この記事で分かること】

  • 終活あんしんセンターに多い相談
  • 親への話の切り出し方
  • 避けたい言葉と言い換え
  • 「私のこれからノート」の使い方

終活あんしんセンターには、どんな相談が多い?

終活あんしんセンターは、終活に関する不安を整理し、必要な情報や専門家・事業者につなぐ総合相談窓口です。相談者は70代、80代が中心で、ほとんどが本人からですが、子ども世代が親のことで相談したり、親子で訪れたりすることもあります。

相談内容は幅広く、「何から始めればよいか分からない」という段階でも大丈夫です。取材で特に多いと聞いたのは、次の3つでした。

1 死後の手続きを第三者に託す「死後事務委任」

親族がいない、または親族に頼ることが難しい人からの相談です。死亡届の提出、火葬・納骨、自宅の片付け、公共料金の解約など、これまで親族が担ってきた手続きを、民間事業者や法律の専門職などと契約し、有料で任せます。

2 お墓や納骨

「自分が亡くなった後、お墓を守る人がいない」「子どもに負担をかけたくない」といった相談です。墓じまいのほか、永代供養、樹木葬、海洋散骨、遠方のお墓を北九州市に移す改葬など、選択肢や手続きについての相談が寄せられます。

3 遺言書

親族関係を踏まえて遺言書を作りたい、財産を慈善団体などへ寄付したい、といった相談です。希望を実現するにはどのような準備が必要か、具体的な一歩を進めるために訪れる人が多いそうです。

センター職員「いろいろな不安やお悩みなどを伺い、内容を整理して、必要に応じて適切な窓口につなぐこともあります」

緑色の椅子と白いテーブルが置かれた終活あんしんセンターの相談室
終活の相談は、内容を一つずつ整理するところから始まります

親と「これから」の話、どう切り出す?

「終活のこと、考えている?」「何かあったら困るから、早く決めて」。心配だからこその言葉でも、親には責められている、急かされていると伝わることがあります。センター職員が勧めるのは、「一緒に少し考えてみない?」という声かけです。

「してほしい」より、「どうしたい?」

子どもが聞きたいのは、将来の手続きを楽にするための情報だけではありません。大切なのは、親の希望です。「これからどんなふうに暮らしたい?」「もし暮らし方を変えることになったら、どうしたい?」と、本人の思いを聞くところから始めます。

「やっておいて」ではなく、「一緒にやろう」

年齢を重ねると、考える、決める、読む、書く、片付けるといったことが、想像以上に負担になる場合があります。今は元気な親へエンディングノートを渡し、「書いておいて」と任せるだけでは進まないことも。子どもも隣に座り、一緒に読み、必要なら聞いた内容を書き留めることが助けになります。

会話のきっかけは、日常の中に

例えば、こんなタイミングなら、将来の暮らしを具体的に想像しやすくなります。

  • 運転免許を返納するとき
  • 友人や知人の親が亡くなり、手続きの話を聞いたとき
  • ニュースや終活特集を見たとき
  • 「私のこれからノート」(エンディングノート)を手に取ったとき

お金や相続の話から入ると、身構える人もいます。その点、お墓は高齢の人にも身近で、「うちのお墓、これからどうする?」と自然に話しやすいテーマです。

避けたい言葉は、希望を尋ねる言葉へ
つい言ってしまう一言 こんな風に言ってみては
「認知症になったらどうする?」 「もし自分で決めるのが難しくなったら、誰に相談してほしい?」
「一人暮らしは無理。どの施設がいい?」 「もし暮らし方を変えることになったら、どうしたい?」
「財産はいくらあるの?」 「いざというとき、どこに何があるか分かるように、一緒に整理してみない?」
「あれもこれも決めておいて」 「今日は一つだけ、一緒に考えてみない?」

大切なこと 「縁起でもない」「まだ早い」と言われたら、そこでいったん止めましょう。無理強いせず、本人のペースに合わせて、別の機会に少しずつ。結論を急がせないことも、寄り添うことの一つです。

「私のこれからノート」は、渡すより一緒に開く

北九州市社会福祉協議会が配布しているエンディングノート「私のこれからノート」には、病気や介護、財産、葬儀、お墓などについて、自分の思いや情報を書き留められます。家族の会話のきっかけにもなる一冊です。

すべてのページを埋める必要はありません。1ページ目から順に書く必要もなく、書きやすいところからで大丈夫。気持ちが変われば、何度でも書き直せます。最初から清書するものではなく、「頭の中を整理するためのメモ」と考えると、取り組みやすくなります。

まずは「一緒に見てみない?」の一言から。全部を決めるのではなく、今日話せることを一つだけ聞いてみませんか。

「私のこれからノート」を開き、内容を指さしながら確認する手元
エンディングノートは、書きやすいところから。気持ちが変われば書き直して構いません

最初の一歩にするなら

センター職員に、まず書くならどこかを聞きました。

  • 医療の希望:大きな病気の告知を受けたいかなど、「もしものとき」の自分の気持ちをチェックする
  • 財産の情報:銀行名と支店名など、どこに取引があるかだけでも残す。金額は空欄でもよい
  • デジタルの財産:ネット銀行やネット証券など、通帳や証書のないものを分かるように書いておく

夫婦でも、気持ちはそれぞれ違うため、ノートは一人1冊。子ども自身も一度書いてみると、どこが難しいかが分かり、「ここだけでも一緒に書いてみない?」と声をかけやすくなります。

編集部員の気づき 「親はいつまでも元気でしっかりしている」と思いがちです。でも、読むことや書くこと、選んで決めることが少しずつ負担になっているかもしれません。だからこそ、「ノートを渡して終わり」ではなく、「一緒に開く」。その時間自体が、最初の備えになるのだと思いました。

家族だけで難しいときは、相談から始めていい

親子だけでは、踏み込みにくい話もあります。終活あんしんセンターでは、第三者が入ることで、互いの気持ちを整理しながら話しやすくなることもあるそうです。介護の相談など、別の窓口が適している場合は、内容を整理して必要な相談先につないでもらえます。

終活は、これからも自分らしく過ごすための準備です。今の思いや希望を言葉にして、家族と分かち合っておくこと。

それが、安心できる毎日への大切な一歩になります。

終活あんしんセンター
所在地 戸畑区汐井町1番6号 ウェルとばた3階
一般相談 月曜日から金曜日まで 10時から16時まで(事前に電話予約が必要)
専門相談 第2・第4水曜日 13時から16時まで(事前に電話予約が必要)
費用 相談無料 (注)葬儀や家財処分などの具体的なサービスは有料
電話 093-882-6211
ウェルとばた3階にある終活あんしんセンターの入口と案内看板

このページの作成者

市長公室企画・マーケティング課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
【マーケティング係・シティプロモーション係】
電話:093-582-2115 FAX:093-562-0710
【発信戦略係(市政だより・SNS・ホームページ担当)】
電話:093-582-2236 FAX:093-582-2243
【発信戦略係(Youtube担当)】
電話:093-582-2487 FAX:093-582-2243

このページに関するお問い合わせ、ご意見等は以下のメールフォームより送信できます。

メールを送信(メールフォーム)