12月の野菜(だいこん、ほうれん草、れんこん)
だいこん
おでんの具材として定番の「だいこん」ですが、ライフスタイルの変化によって、家庭で煮炊きをする機会が減ったことから、消費量は年々減少傾向にあります。
だいこんの起源は地中海東部とされ、中央アジアを経て東西へ伝播する過程で、ヨーロッパ群と中国群の二系統に分かれました。日本へは古くから中国華南型が伝わり、その後に華北型が加わることで現在の形へと発達しました。渡来の歴史は古く、日本各地の風土に適応した多様な在来品種が生まれています。
現在の市場では、根の頭の部分が淡い緑色をした「青首だいこん」が主流です。辛味が少なく、生食から煮物まで幅広く使える扱いやすさが、現代の食卓に支持されています。
ほうれん草
黒海東岸のカフカス地方からイランにかけて自生する一年草で、古くはペルシャ(現在のイラン)で栽培が始まったとされています。品種には、葉が薄く切れ込みが深い「東洋種」と、葉が厚く丸みを帯びた「西洋種」がありますが、現在流通しているものの多くは、両者の良さを併せ持った交配種です。
ビタミンA、ビタミンC、鉄分を豊富に含む緑黄色野菜の代表格ですが、かつては細胞内の「シュウ酸」による強いアクがあるため、下茹でしてアク抜きを行うことが必須とされてきました。しかし、近年では、シュウ酸の含有量を抑えた品種改良が進み、生のまま美味しく食べられる「サラダほうれん草」も普及しています。
れんこん
れんこんは、ハスの地下茎が肥大化したものです。食用とされる東洋系のハスは中国原産とされていますが、インドやエジプトを起源とする説もあります。
日本へは奈良時代に仏教とともに伝来しましたが、当時は主に観賞用でした。食用としての導入は鎌倉時代以降で、中国から入った品種が各地に広まり、現在の在来種の基盤となりました。現在は明治初期に導入された「中国種」と「備中種」が主流で、春に種れんこんを植え付け、晩秋から冬にかけて収穫の最盛期を迎えます。
食物繊維に加え、加熱しても壊れにくいビタミンCや鉄分を多く含んでいます。煮物、揚げ物、酢の物など活用の幅が広く、先を見通す「縁起物」として正月料理にも欠かせません。
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