Artist

澤田真一

Shinichi SAWADA

澤田真一Shinichi SAWADA

無題 2005

INTRODUCTION

おに

奇怪でありながら、どこかユーモラスな表情の不思議な生き物たち。粘土をこね、形の良い綺麗な指先でひねった小さな粘土のかたまりを器用につまみ、どべをつけていきます。淀みなく続くこれらの行為の繰り返しにより、無数の突起物が表面を覆っていきます。当初は、よりシンプルな形態の小さな作品をつくっていましたが、やがてサイズは大きくなり、縄文土器を彷彿とさせる装飾的で呪術的な今のスタイルに成長したという。純粋で切実な身体行為を通して生み出される作品は、原初の芸術を想起させ、時代を超えて残りうる普遍性を感じさせるでしょう。現在も、福祉作業所に通い別の仕事も几帳面にこなしながら、週3回、滋賀県栗東市にある山中の窯場での飽くことなき制作は続いています。作品は国際的にも評価され、2013年「第55回イタリア・ヴェネチア・ビエンナーレ」にノミネートされました。

PROFILE

1982年滋賀県生まれ、滋賀県在住。

「社会福祉法人なかよし福祉会・栗東なかよし作業所」に通いながら、週3回程度、福祉会陶芸工房において作陶を続けている。
作品は、縄文土器を彷彿とさせる。国内外での出展多数。世界的にも評価が高く、2013年には「第55回ヴェネチア・ビエンナーレ」(イタリア)にノミネートされる。パブリックコレクションに、 アール・ブリュット・コレクション(スイス)、滋賀県立近代美術館、日本財団。