会いに行こう、到津の森の動物たちに
街の中心部に位置しながら、豊かな森と動物たちが共生する「到津の森公園」。約90種480頭羽の動物たちが暮らしています。

ヤギ
(タイヨウ/オス8歳)
岩山を駆け抜け、頭上の丸太橋を行進
ヤギたちはお気に入りの場所で過ごします。高い岩山から皆さんを見下ろしていることも。餌(1個100円)をあげると、柵から顔を出しておねだりします。
ワオキツネザル
体よりも長いしっぽの黒い輪は13個、仲間にここにいるよと知らせる旗の役目をします。
ライオン
(リアン/オス7歳)
百獣の王
よく見えるように一部がガラス張りになっています。目の前にある岩の上で休んでいることが多いですが、あの岩の中にはヒーターが入っていて、冬は暖かいんです。
アミメキリン
(マリア/メス19歳)
背の高~い人気者
キリンの舌は約45cmと長く、木の葉を巻き取って食べます。餌台から食べている様子を間近に見ることができます。
オグロプレーリードッグ
穴堀り名人、地面はいつも穴だらけです。
レッサーパンダ
(リンリン/オス15歳)
運動場を新設中 11月13日(日)にお披露目します
かわいいしぐさで木登り上手
姿もしぐさもかわいいレッサーパンダですが、鋭い爪の持ち主です。本来の生態を見てもらうために、高い樹木のある運動場を新設中です。つり橋を渡る様子やケヤキの木の上で休んでいる姿を観察できるようになります。
アジアゾウ
(ラン/メス44歳)
迫力満点! ゾウの餌やり
到津の森公園1番の人気者
スリランカからやって来た「サリー」と「ラン」が交代で運動場に出ています。餌(1個100円)をあげると長い鼻を器用に使って食べてくれます。竹のお助け棒もあるので、子どもも体験できます。
市民が取り戻した公園

名誉園長 岩野俊郎さん
平成10年(1998年)、到津の森公園の前身である「到津遊園」の閉園が発表された際、26万人の市民からの署名と「この森と動物を残してほしい」というたくさんの声が届けられ、市が園を引継ぎ、動物のいる公園として再整備を行いました。
新しく誕生した「到津の森公園」は、動物舎の柵を減らし、床のコンクリートを取って土に替えるなど動物の生息地に近い環境に整え、自然に近い形で観察できるようにしました。
到津の森公園は、市民の皆さんが取り戻した動物園です。自分の庭だと思って来ていただけるとうれしく思います。
“到津の森公園”を支える人たち
飼育員

動物本来の行動を見て
もらうための工夫をしています
飼育員は、動物の世話や、動物本来の生活環境に近づけるための環境改善などを行っています。私の担当するアライグマは、雑食性で、魚やザリガニも食べる習性があります。前足を水中に入れて獲物を捕まえる様子が、洗っているように見えることから、アライグマという名前が付いています。
アライグマ舎では、木を植え、トンネルを設置して、俊敏で木登り上手な本来の動きが観察できるような工夫をしています。また、わざと餌を木の箱に隠したりして好奇心をあおる工夫なども行っています。運がよければ、餌を見つけて食べる様子を見ることができます。
動物の世話だけでなく、園内の動物の習性を紹介する看板づくりや、皆さんに動物と触れ合ってもらえるようなイベントの企画も行っています。また、来園者の質問に答えることも私たちの重要な役割です。動物のことで「どうして?なぜ?」など分からないことがあったら、気軽に飼育員に声をかけてください。

飼育員 延吉紀奉さん
飼育員歴26年。これまでに園内の全ての動物たち約90種類の飼育を担当しました。
獣医師

足にケガをしたヤギにギプスを着けています
飼育員と力を合わせて、動物のケガや病気を予防します
治療とともに重要なのが病気予防です。健康診断や栄養管理、動物舎の衛生管理のほか、舎内にケガをしやすい箇所があれば修繕を行うなど、飼育員と一緒に予防に力を入れています。ゾウやライオンなどの大型動物は園内の動物病院に入れないので、その場に寝かせてレントゲンを撮ったり、採血したりします。ゾウは皮膚が厚くて注射針が入らないので、耳の裏から採血をします。こうした予防や治療にかかる費用は、市民の皆さんの寄付で支えられています。
当園ではあえて、高齢の動物も皆さんに見てもらうようにしています。年を取って体が弱くなっても懸命に生き抜く動物本来の姿を見てほしいと思うからです。

高齢のロバ(モミジ/メス27歳)

獣医師 二井綾子さん
三重県から、市民のサポートや手づくり看板などの到津の森公園の「あったかい雰囲気」に魅かれて来ました。到津に来て3年目になります。
ボランティア

支えてくれる仲間がいるから頑張れます
「森の仲間たち」は、到津の森公園を支える市民ボランティアです。高校生から87歳までメンバーは約120人。動物たちの餌の準備をはじめ、餌となる野菜の栽培、体験型プログラムの企画運営や子ども向けの読み聞かせ会の開催など、各自が役割を持っています。私は動物が大好きで、子どもの頃からよく園へ足を運んでは、サル山のお猿さんたちを眺めていました。園の再開が決まった時に、何か役に立ちたいとボランティアに応募し、それ以来、仲間に支えられながら活動を続けています。多忙な飼育員さんたちを少しでもお手伝いしたいという思いで、サルの餌を切り、ウサギの床替えに汗を流しています。

市民ボランティア「森の仲間たち」会長 山田恵子さん
来園される人に「また来たい」と思ってもらえるようにこれからも頑張ります。
園内には、観覧車など子どもたちが遊べる遊具もあります。
地元のお店とコラボした限定お土産もおススメです。
到津の森公園は皆さんの
支援で支えられています
動物たちの餌代は年間2000万円、動物舎の管理や病気の治療をする費用も必要です。動物たちが元気に暮らせるように、また到津の森公園が長く続けていけるように、寄付をお願いしています。

- 友の会 動物たちの生活環境の維持管理や病気治療などにかかる費用を支援します。[個人]一口1000円~
- 動物サポーター 動物たちの餌代を支援します。[個人]一口1000円~ [法人・団体]一口1万円~
- 基金(寄付) 動物の購入や園の運営を支援します。[個人]1万円~ [法人・団体]5万円~
※それぞれ、年間パスポートなどの特典のほか、税控除もあります。詳しくは問い合わせを。
市民ボランティア「森の仲間たち」 多彩な活動で園の運営を支援します。[年会費]1000円[年齢制限]15歳以上
※ボランティア入会希望の方は問い合わせを。
年間餌代ランキング
- 1位 ゾウ…………380万円
- 2位 キリン………200万円
- 3位 ニホンザル…180万円
〈施設情報〉到津の森公園
小倉北区上到津4丁目1-8 []
電話093-651-1895
- 開所時間
- 9~17時
- 休所日
- 火曜日(祝・休日のときは開園し、翌日が休園)、年末年始
- 料金、費用
- 大人800円、中学・高校生400円、4歳~小学生100円。駐車場は有料(普通車600円、中型・大型車1000円)。
※南側エントランスのリニューアル工事中のため、南側の入園口が子どもホール側に変更になっています。