北九州市政だより

NO.1442

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令和5年9月15日号 特集

特集
多文化共生

 北九州市に住む外国人の数は増加傾向にあります。
 また、近年では多国籍化や滞在目的の多様化(留学・技能実習など)も進んでおり、より一層「多文化共生」の意識を持つことが求められています。

? 多文化共生とは

国籍、民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと

留学生との交流会 市民センターで開催された子ども向けの講座

北九州で頑張っています! タイ出身 ポッチャラ ケァオジャントクさん(通称:テー)

 5年前、北九州市と私の母校が共同で推進する外国人インターンシップの1期生として来日し、そのままインターンシップ先の会社に就職しました。現在はエンジニアとして工場の自動化設備の設計や生産管理の仕事をしています。
 日本に来た当初は日本語がほとんど話せませんでしたが、周囲の皆さんが親切に教えてくれたおかげで、今では外国人の同僚や知人に日本語を教える側の立場に。今年6月からは、門司区に新設された日本語教室「Emoji(エモジ)」のボランティアスタッフとして、ベトナムやミャンマーから来た人たちのサポートを行っています。ベトナム語やミャンマー語は話せませんが、自分自身の経験から外国人が生活文化の違いで困っているポイントはよく分かるので、いろいろな相談に乗っています。
〈取材協力〉株式会社タイヨウ  今後は北九州市民とタイ人の交流を深めて、タイフェスティバルを開催するのが個人的な目標です。

北九州市の国籍別外国人市民

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平成30年12月末時点

  • 韓国・朝鮮5243人(39.6%)
  • 中国3201人(24.2%)
  • ベトナム1981人(15.0%)
  • ネパール642人(4.9%)
  • フィリピン559人(4.2%)
  • インドネシア247人(1.9%)
  • アメリカ168人(1.3%)
  • その他1195人(8.9%)

合計1万3236人 91カ国・地域

令和5年3月末時点

  • 韓国・朝鮮4624人(32.7%)
  • 中国2809人(19.8%)
  • ベトナム2736人(19.3%)
  • ネパール1191人(8.4%)
  • フィリピン752人(5.3%)
  • インドネシア553人(3.9%)
  • ミャンマー254人(1.8%)
  • その他1242人(8.8%)

合計1万4161人 97カ国・地域

北九州市の国籍別外国人市民のグラフ

市長からのメッセージ

 外国人市民が増加する中、北九州市では「多文化共生」のまちづくりを進めています。
 私も海外駐在の際には、多くの市民の方に助けていただいた経験があります。真の共生社会を実現するため、行政と市民の皆さまの力が必要です。
 会話の際には「やさしい日本語」を心がける、外国人が何に困っているかを知り理解するなど、一人一人ができることから始めてみませんか。
 同じ北九州市民として、日本人と外国人が共に安心して暮らせる社会をつくっていくため、皆さまのご協力をお願いいたします。

北九州市長の写真
北九州市長 武内 和久

外国人と接する際は...
「やさしい日本語」を心がけましょう

「やさしい日本語」とは、外国人にも伝わるよう簡単な言い方に言い換えたり、読みやすい表記に変えたり、相手にとって分かりやすくなるように配慮した日本語のことです。

ポイント(1) 短く言う
  • 一文に一つの内容で伝える
    • 例) 「この道を真っすぐ行くと、郵便局が見えてくるので、その先を右に曲がります。」
  • 「この道を真っすぐ行きます。郵便局があります。郵便局を右に曲がります。」
ポイント(2) 簡単な言葉で言う
  • 方言は使わない
    • 例) 「これ、知っとお?」
    • 「これを知っていますか?」
  • 簡単な言葉を使う
    • 例) 「今朝」「今日の朝」
  • 外来語やカタカナ語はできるだけ使わない
ポイント(3) ハッキリ言う

  • 二重否定は使わない
    • 例) 「分からなくはないです。」
    • 「分かります。」
  • あいまいな表現をしない
    • 例) 「それは結構です。」
    • 「それはいりません。」

北九州市の多文化共生の取り組み

多言語での生活情報の提供


▲生活情報冊子

 外国人市民に日本のルールを守って暮らしてもらうために、多言語で生活情報冊子や動画を作成しています。

? ごみの出し方
? 医療保険
? いろいろな手続 など

※生活情報冊子は本市に転入した際に渡しています。

市ホームページの多言語化

 外国人市民も市政情報を取得しやすいよう、市のホームページを15言語に翻訳しています。


▲タイ語版北九州市ホームページ

災害時の支援

災害時のイラスト

 外国人市民が災害時に適切に行動できるよう、コールセンターの運営や防災ハンドブックの作成を行っています。

災害対応多言語コールセンター
(22言語に対応)
フリーダイヤル0120-803-864
災害時(避難所開設~閉鎖まで)の24時間対応

外国人をサポート 北九州国際交流協会

電話093-643-5931
八幡西区黒崎3丁目15-3 コムシティ3階 []

開所時間
9~17時30分
休所日
日曜日、祝・休日、年末年始
相談件数は年間1100件以上!
多文化共生ワンストップ
インフォメーションセンター

外国人や職場・地域などで外国人と関わる人を対象に、生活情報の提供やさまざまなお困りごとへの相談対応を行っています。

黒崎
北九州国際交流協会内 []
電話080-6445-2606
開所時間
9時30分~16時
休所日
土・日曜日、祝・休日、年末年始
小倉
小倉北区大手町1‐1 小倉北区役所2階 []
電話080-5278-8404
開所時間
9時30分~12時、13~16時
休所日
土・日曜日、祝・休日、年末年始
ボランティア募集中!
日本語教室

オンラインによる日本語教室を開催するほか、市内7区15カ所にある市民ボランティアによる日本語教室との連携を行っています。詳しくは協会へ問い合わせを。

イベントを開催しています!

イベントの写真

外国人と日本人との交流会や、外国人が講師となって、自分の国について英語で語る講座を開催しています。開催時期など詳しくは同協会へ問い合わせを。同協会ホームページでもご覧になれます。

言葉、文化・習慣など、さまざまな壁を乗り越えるお手伝いを

 例えば、保育所入所のことなら区役所の「子ども・家庭相談係」というように、何か相談したいと思った時には、それぞれ対応する窓口がありますが、外国人にとっては、どこに相談すればよいのかを知ることすら容易ではありません。私たちの役割は、言葉の壁や文化・習慣の違いなど、外国人ならではの障害を軽減し、日本人と同じように問題解決できるよう、相談者一人一人に寄り添うことです。区役所や児童相談所といった関係機関を案内するだけでなく、時には相談者に同行し、通訳のサポートをしながら、担当者に外国人特有の事情や背景を説明するなど、スムーズな解決のお手伝いをしています。
 市民の皆さんには、街で困っている様子の外国人を見かけたら「言葉が分からないし…」と身構えず、ぜひ気軽に話しかけてみてほしいですね。通じていないと感じたら、例えば「無料」なら「0円」というように、よりやさしい言葉に置き換えると、自然と会話が広がると思います。


北九州国際交流協会
多文化共生ワンストップインフォメーションセンター
矢野花織 センター長

この特集に関するお問い合わせ
企画調整局国際政策課 電話093-582-2146

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